蓮花の季節

cha

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ベールの向こうに

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外気との温度差に
だんだんと白く曇り出した窓の向こうに
ぼんやりと浮かび上がる影

こっちをじっと見て
何か話しかけているのか

ガラス一枚の隔たりでさえ
それを触ることができない
聴くことはできない
靄もやとしたベールを纏い塞がる

触りたいのなら
聴きたいのなら

さあ
違うドアから回り込んで
そこへ行けばいいさ

なにも怖がることはない
きっとそこには
素敵な未来なかまが待っているのさ




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