31 / 32
1章・箱庭
30.レーゼの街
しおりを挟む
鏡縁と4人はおよそ4時間ほど揺らされた列車を降り、セントレイスの駅に立った。
「長旅ご苦労じゃったな。ここがセントレイスリゾート区域『レーゼ』じゃ。」
鏡縁がそう言うと駅の出口の方を指さした。
列車の中から見た景色のように、沢山の建造物が立ち並び、そのずっと奥には真っ白に輝くビーチとエメラルドグリーンの海が見えた。
「レーゼは宿、飯屋、土産屋、雑貨屋、服屋、なんでもござれじゃ。鍛冶屋もあるが…鍛冶屋に行くならみんな工業区域の『ガレス』に行きおるし、質はガレスには及ばんな。」
「ご飯屋さんもあるんですね。僕少しお腹空いたかも。」
フレンがお腹を抑えて言った。
「そうだな。ベガもお腹空いてるんじゃないのか?」
「うん!」
「俺もちょっと腹減ったかもっす…」
ナツメもベガも長旅で空腹のようだった。
「じゃあ決まりでいいな。鏡縁、どこかいい所はあるか?」
「そうじゃな、ならば妾のイチオシの店に連れてってやろうぞ!」
鏡縁は嬉しそうに4人の前を歩き出した。
道中、商人やドワーフ、エルフ、客引き、東国の格好の人、馬車、屋台車など、沢山の人が広い大通りの道を歩いており、まさに観光地という感じだった。工業が発達した国ということもあり、王国ではあまり普及していない自動車が当たり前のように走っている。
街ゆく人々の種族、看板の文字、文化、言語までもが入り乱れた賑やかな場所だ。
「こうして実際に歩いてみると本当にすごい街っすね~。」
ナツメが辺りをキョロキョロと見回している。
「王国では見ないものが多いな。ベガ、はぐれないようにな。」
アルタイルは後ろを振り返りベガを時々気にかけた。
「うん。アルの服持ってるから大丈夫だよ。」
「おぉ、鏡縁さん!1本食ってくか??」
そう叫びながら一人の男が鏡縁に近づいてきた。手に持っているのはカエルの串焼きだった。文字通りカエルの脚の可食部を串焼きにしたものだ。少しグロテスクな見た目とは裏腹に、香ばしいタレの香りが5人の空腹に拍車をかる。
「すまんな、妾はこれから客人を飯屋に案内するところなのじゃ。カエルはまたあとで食わせてもらうよ。」
「そうかそうか、お客さん達もあとで是非来てくれよな!」
男は鏡縁と4人にそう言うとまた客を引きに去っていった。
鏡縁と歩いているとこういう感じで鏡縁に話しかけてくる人が多くいた。
「やっぱりセントレイスの守り神様っていうくらいだし、地元の人達とも仲がいいんですね~。」
フレンが鏡縁の横に並んで歩きながら言った。
「まぁそうじゃな。伊達に数百年とこの地を守っておらん。皆も崇めるというよりも近所の神様みたいに軽く接してくれるからのう。妾も過ごしやすくてこの国が好きなのじゃよ。」
「なるほど、なんというかとてもいい雰囲気の街ですね。」
「そうじゃろうそうじゃろう。」
鏡縁はとても嬉しそうにドヤ顔をしている。
「それよりさっきのカエル、香りこそ良かったが本当に食えるのか?」
アルタイルが不信げに言った。
「何を言うアルタイル。カエルの串焼きは妾の好物の1つでもあるのじゃぞ。味は百保証してやる。あとで食ってみるといい。」
ベガもアルタイルも顔を見合せて少し不信げな顔をした。
「さて着いたぞ。ここが妾のイチオシの飯屋『香味苑』じゃ。」
鏡縁が立ち止まった目の前に、香味苑と書かれた大きな看板が上にかかった店があった。中から空腹を誘うような香りが盛れ出しており、4人は唾を飲んだ。
「長旅ご苦労じゃったな。ここがセントレイスリゾート区域『レーゼ』じゃ。」
鏡縁がそう言うと駅の出口の方を指さした。
列車の中から見た景色のように、沢山の建造物が立ち並び、そのずっと奥には真っ白に輝くビーチとエメラルドグリーンの海が見えた。
「レーゼは宿、飯屋、土産屋、雑貨屋、服屋、なんでもござれじゃ。鍛冶屋もあるが…鍛冶屋に行くならみんな工業区域の『ガレス』に行きおるし、質はガレスには及ばんな。」
「ご飯屋さんもあるんですね。僕少しお腹空いたかも。」
フレンがお腹を抑えて言った。
「そうだな。ベガもお腹空いてるんじゃないのか?」
「うん!」
「俺もちょっと腹減ったかもっす…」
ナツメもベガも長旅で空腹のようだった。
「じゃあ決まりでいいな。鏡縁、どこかいい所はあるか?」
「そうじゃな、ならば妾のイチオシの店に連れてってやろうぞ!」
鏡縁は嬉しそうに4人の前を歩き出した。
道中、商人やドワーフ、エルフ、客引き、東国の格好の人、馬車、屋台車など、沢山の人が広い大通りの道を歩いており、まさに観光地という感じだった。工業が発達した国ということもあり、王国ではあまり普及していない自動車が当たり前のように走っている。
街ゆく人々の種族、看板の文字、文化、言語までもが入り乱れた賑やかな場所だ。
「こうして実際に歩いてみると本当にすごい街っすね~。」
ナツメが辺りをキョロキョロと見回している。
「王国では見ないものが多いな。ベガ、はぐれないようにな。」
アルタイルは後ろを振り返りベガを時々気にかけた。
「うん。アルの服持ってるから大丈夫だよ。」
「おぉ、鏡縁さん!1本食ってくか??」
そう叫びながら一人の男が鏡縁に近づいてきた。手に持っているのはカエルの串焼きだった。文字通りカエルの脚の可食部を串焼きにしたものだ。少しグロテスクな見た目とは裏腹に、香ばしいタレの香りが5人の空腹に拍車をかる。
「すまんな、妾はこれから客人を飯屋に案内するところなのじゃ。カエルはまたあとで食わせてもらうよ。」
「そうかそうか、お客さん達もあとで是非来てくれよな!」
男は鏡縁と4人にそう言うとまた客を引きに去っていった。
鏡縁と歩いているとこういう感じで鏡縁に話しかけてくる人が多くいた。
「やっぱりセントレイスの守り神様っていうくらいだし、地元の人達とも仲がいいんですね~。」
フレンが鏡縁の横に並んで歩きながら言った。
「まぁそうじゃな。伊達に数百年とこの地を守っておらん。皆も崇めるというよりも近所の神様みたいに軽く接してくれるからのう。妾も過ごしやすくてこの国が好きなのじゃよ。」
「なるほど、なんというかとてもいい雰囲気の街ですね。」
「そうじゃろうそうじゃろう。」
鏡縁はとても嬉しそうにドヤ顔をしている。
「それよりさっきのカエル、香りこそ良かったが本当に食えるのか?」
アルタイルが不信げに言った。
「何を言うアルタイル。カエルの串焼きは妾の好物の1つでもあるのじゃぞ。味は百保証してやる。あとで食ってみるといい。」
ベガもアルタイルも顔を見合せて少し不信げな顔をした。
「さて着いたぞ。ここが妾のイチオシの飯屋『香味苑』じゃ。」
鏡縁が立ち止まった目の前に、香味苑と書かれた大きな看板が上にかかった店があった。中から空腹を誘うような香りが盛れ出しており、4人は唾を飲んだ。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
追放された味噌カス第7王子の異種族たちと,のんびり辺境地開発
ハーフのクロエ
ファンタジー
アテナ王国の末っ子の第7王子に産まれたルーファスは魔力が0で無能者と言われ、大陸の妖精族や亜人やモンスターの多い大陸から離れた無人島に追放される。だが前世は万能スキル持ちで魔王を倒し英雄と呼ばれていたのを隠し生まれ変わってスローライフを送る為に無能者を装っていたのだ。そんなルーファスはスローライフを送るつもりが、無人島には人間族以外の種族の独自に進化した先住民がおり、周りの人たちが勝手に動いて気が付けば豊かで平和な強国を起こしていく物語です。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
【運命鑑定】で拾った訳あり美少女たち、SSS級に覚醒させたら俺への好感度がカンスト!? ~追放軍師、最強パーティ(全員嫁候補)と甘々ライフ~
月城 友麻
ファンタジー
『お前みたいな無能、最初から要らなかった』
恋人に裏切られ、仲間に陥れられ、家族に見捨てられた。
戦闘力ゼロの鑑定士レオンは、ある日全てを失った――――。
だが、絶望の底で覚醒したのは――未来が視える神スキル【運命鑑定】
導かれるまま向かった路地裏で出会ったのは、世界に見捨てられた四人の少女たち。
「……あんたも、どうせ私を利用するんでしょ」
「誰も本当の私なんて見てくれない」
「私の力は……人を傷つけるだけ」
「ボクは、誰かの『商品』なんかじゃない」
傷だらけで、誰にも才能を認められず、絶望していた彼女たち。
しかしレオンの【運命鑑定】は見抜いていた。
――彼女たちの潜在能力は、全員SSS級。
「君たちを、大陸最強にプロデュースする」
「「「「……はぁ!?」」」」
落ちこぼれ軍師と、訳あり美少女たちの逆転劇が始まる。
俺を捨てた奴らが土下座してきても――もう遅い。
◆爽快ざまぁ×美少女育成×成り上がりファンタジー、ここに開幕!
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
悪徳貴族の、イメージ改善、慈善事業
ウィリアム・ブロック
ファンタジー
現代日本から死亡したラスティは貴族に転生する。しかしその世界では貴族はあんまり良く思われていなかった。なのでノブリス・オブリージュを徹底させて、貴族のイメージ改善を目指すのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる