158 / 242
10章 妖精界での冒険
134話神殿から無事?生還!
しおりを挟む
「お、お兄ちゃん?」
延々と目の前で土下座をしてくる少年を見てメルは困惑していた
「ごめんなさい…!だから…もう許して…!」
レインはずっと泣きながら弱々しい声で許しを乞いている
「あ~!何レインくんを泣かせてるの!」
「あ!なんであんたがそこにいるのよ!」
「ここは私の専用席なんです~!」
「もうお兄ちゃん行こ!」
メルがレインを引っ張ろうとするとレインは声を上げて抵抗した
「い、いや…は、離して…」
「え?ど、どうしたの?」
レインが涙目になって訴えるがメルは離す気がない
「ご、ごめん…なさい…」
【主人…何で…謝ってるの?】
【レインくん、何で謝ってるの?】
(だって凄く怖いんだよ~!助けて~)
レインはホムラとリーナに助けを求めるがホムラ達は…
【僕は…動けない…】
【あ~、家族との付き合い方を学ぼうね~】
と見事流されてしまった
(薄情者!裏切者!助けてよ!)
【だから…僕は動けない…】
【家族の意外な1面を見られるかもよ?】
(見れなくていいからお願い~!なんでも言うこと1つ叶えてあげるから!)
その言葉にリーナは反応した
【なんでも言うこと1つ叶えてくれるって本当?】
(本当!だからお願い!)
【分かったよ。じゃあ代わって…ぐへへ】
(分かった!)
レインはやっと助かる!そう思い早速バトンタッチした
「お兄ちゃん!ほら行くよ~!」
メルが引っ張っていたが今、レインは入れ代わってリーナになっている
「わ、分かったからちょっと待って!」
リーナはレインの真似をして言うとメルは手を離した
(今が好機!)
リーナは早速幻覚でレインと同じ者を造りだし、それと同時に自身の姿を消した
「まだ~?」
「お待たせ!ほら戻ろ?」
レイン(幻覚)に言われてメルは腕に抱き付きそのまま町へと戻っていった
「ほら終わったよ!これでなんでも1つ言うことを聞いてくれるんだよね?」
【うん!ありがと!何がいい?】
「それじゃあ、1日の半分を私に頂戴!」
【それだけ?】
「うん!それだけだよ!」
【じゃあ夜の方で明日から…それで良いけど1つだけ守って欲しいことがあるんだ】
レインがそう言うとリーナの口が一瞬ひきつった
【お風呂にはちゃんと入ってね】
「ほっ、な~んだそんな事ならいつでも良いわよ!」
リーナは胸を撫で下ろすとレインと交代した
「ん~!」
レインは伸びをして空を見上げた
まだ昼過ぎくらいで物凄く時間が経った気がするのに実際はそこまで経っていなかった事に驚いた
「じゃあガギュール達の所に行こう!」
【「おー!」】
ハミとリーナは同じタイミングで言うとレインはガギュールを喚び出した
【なんだ?お主がどこぞへ連れていけと申したから連れて行ってやったのにどういう事だ?説明してもらおう】
レインはガギュールに先程の恐怖体験を説明した
【なるほど、つまり夜のお主は別の者と入れ代わっている訳か】
「それよりも!お兄ちゃんはどこ?」
【それなら心配せずとも我が子共々面倒を見ている!乗れ、案内しよう】
「乗っても良いの!?」
レインが目をキラキラさせて言うと
【あ、ああ】
と少し引き気味で了承した
ガギュールに乗るととても心地よくまるでフワフワなベッドに寝ていて、ガギュールが走り出すと星が瞬く夜空を飛んでいる気分になった
【着いたぞ…寝てるな】
レインはすぅすぅと寝息を立てて気持ち良さそうにガギュールの背中で眠っていた
「がーがう?(これなに?)」
ガギュールの子供の1匹がレイン…ではなく気絶しているメイトをつついて興味を示している
「グルルァ、ガルルグルォ…ルリュウ(人間だ、私の友人だ…殺すな)」
「がががうぅ(分かった~)」
しかしメイトをつつくのは止めない様子でまるで玩具の様につついている
「うう…ん?」
メイトが遂に目を覚ました
目を覚ますと目の前が肉球で見えなくなった
「な、なんだ!?」
メイトが飛び起きるとガギュールの子供がメイトの膝の上に乗って顔をつついていた
「なんだ…お前か~…あ!あいつは!?」
メイトはレインと堕天使を探し始めた
【案ずるな、今私の背中で寝ている】
「そ、そうか…良かった~」
レインが無事だった事にホッと一息吐くとメイトはレインを起こした
「お~い、起きろ~」
「むにゃむにゃ、気持ちいい~」
レインは頬をつねられてもガギュールの毛を堪能して気持ち良さそうに眠っている
その姿に少しイラッとしたメイトは更に強く引っ張った
「いたたたたたた!お兄ちゃん!痛いよ!」
「やっと目を覚ましたか」
メイトはレインが起きると頬を手離した
レインはまだ赤くなっている頬を擦りながらメイトを上目で睨んでいた
「お兄ちゃん酷いよ」
「寝ているお前が悪い、それに見ろ」
メイトが上を指差して言うとレインは上を向いた
「うわ~!きれ~!」
そこには木の間からチラホラ見える星空がとても綺麗に見える
「レイン、それでな」
「どうしたの?」
「そこの変な奴は?」
レインの後ろで方翼しかない男を指差した
「これは天使さん!」
「て、天使?」
「うん!」
「そ、そうか」
メイトはただただレインを見て思った
(可哀想に、天使はもう存在しないのに)
と、憐れんでいた
「天使さん!起きて~!」
レインが天使を揺するとすぐに起きた
「はっ!」
天使は覚醒したと同時に飛び起きた
「ここは?」
「ここは?」
天使に聞かれたレインはガギュールへ問う
【森の中】
「森の中!」
「森の中ですか!」
とガギュールに聞いたレインは天使へ伝えた
巨狼と少年と天使が話しているこの光景を見ているとメイトは少し思考が停止した後
(ナニコレ?)
と自身に問いていた
延々と目の前で土下座をしてくる少年を見てメルは困惑していた
「ごめんなさい…!だから…もう許して…!」
レインはずっと泣きながら弱々しい声で許しを乞いている
「あ~!何レインくんを泣かせてるの!」
「あ!なんであんたがそこにいるのよ!」
「ここは私の専用席なんです~!」
「もうお兄ちゃん行こ!」
メルがレインを引っ張ろうとするとレインは声を上げて抵抗した
「い、いや…は、離して…」
「え?ど、どうしたの?」
レインが涙目になって訴えるがメルは離す気がない
「ご、ごめん…なさい…」
【主人…何で…謝ってるの?】
【レインくん、何で謝ってるの?】
(だって凄く怖いんだよ~!助けて~)
レインはホムラとリーナに助けを求めるがホムラ達は…
【僕は…動けない…】
【あ~、家族との付き合い方を学ぼうね~】
と見事流されてしまった
(薄情者!裏切者!助けてよ!)
【だから…僕は動けない…】
【家族の意外な1面を見られるかもよ?】
(見れなくていいからお願い~!なんでも言うこと1つ叶えてあげるから!)
その言葉にリーナは反応した
【なんでも言うこと1つ叶えてくれるって本当?】
(本当!だからお願い!)
【分かったよ。じゃあ代わって…ぐへへ】
(分かった!)
レインはやっと助かる!そう思い早速バトンタッチした
「お兄ちゃん!ほら行くよ~!」
メルが引っ張っていたが今、レインは入れ代わってリーナになっている
「わ、分かったからちょっと待って!」
リーナはレインの真似をして言うとメルは手を離した
(今が好機!)
リーナは早速幻覚でレインと同じ者を造りだし、それと同時に自身の姿を消した
「まだ~?」
「お待たせ!ほら戻ろ?」
レイン(幻覚)に言われてメルは腕に抱き付きそのまま町へと戻っていった
「ほら終わったよ!これでなんでも1つ言うことを聞いてくれるんだよね?」
【うん!ありがと!何がいい?】
「それじゃあ、1日の半分を私に頂戴!」
【それだけ?】
「うん!それだけだよ!」
【じゃあ夜の方で明日から…それで良いけど1つだけ守って欲しいことがあるんだ】
レインがそう言うとリーナの口が一瞬ひきつった
【お風呂にはちゃんと入ってね】
「ほっ、な~んだそんな事ならいつでも良いわよ!」
リーナは胸を撫で下ろすとレインと交代した
「ん~!」
レインは伸びをして空を見上げた
まだ昼過ぎくらいで物凄く時間が経った気がするのに実際はそこまで経っていなかった事に驚いた
「じゃあガギュール達の所に行こう!」
【「おー!」】
ハミとリーナは同じタイミングで言うとレインはガギュールを喚び出した
【なんだ?お主がどこぞへ連れていけと申したから連れて行ってやったのにどういう事だ?説明してもらおう】
レインはガギュールに先程の恐怖体験を説明した
【なるほど、つまり夜のお主は別の者と入れ代わっている訳か】
「それよりも!お兄ちゃんはどこ?」
【それなら心配せずとも我が子共々面倒を見ている!乗れ、案内しよう】
「乗っても良いの!?」
レインが目をキラキラさせて言うと
【あ、ああ】
と少し引き気味で了承した
ガギュールに乗るととても心地よくまるでフワフワなベッドに寝ていて、ガギュールが走り出すと星が瞬く夜空を飛んでいる気分になった
【着いたぞ…寝てるな】
レインはすぅすぅと寝息を立てて気持ち良さそうにガギュールの背中で眠っていた
「がーがう?(これなに?)」
ガギュールの子供の1匹がレイン…ではなく気絶しているメイトをつついて興味を示している
「グルルァ、ガルルグルォ…ルリュウ(人間だ、私の友人だ…殺すな)」
「がががうぅ(分かった~)」
しかしメイトをつつくのは止めない様子でまるで玩具の様につついている
「うう…ん?」
メイトが遂に目を覚ました
目を覚ますと目の前が肉球で見えなくなった
「な、なんだ!?」
メイトが飛び起きるとガギュールの子供がメイトの膝の上に乗って顔をつついていた
「なんだ…お前か~…あ!あいつは!?」
メイトはレインと堕天使を探し始めた
【案ずるな、今私の背中で寝ている】
「そ、そうか…良かった~」
レインが無事だった事にホッと一息吐くとメイトはレインを起こした
「お~い、起きろ~」
「むにゃむにゃ、気持ちいい~」
レインは頬をつねられてもガギュールの毛を堪能して気持ち良さそうに眠っている
その姿に少しイラッとしたメイトは更に強く引っ張った
「いたたたたたた!お兄ちゃん!痛いよ!」
「やっと目を覚ましたか」
メイトはレインが起きると頬を手離した
レインはまだ赤くなっている頬を擦りながらメイトを上目で睨んでいた
「お兄ちゃん酷いよ」
「寝ているお前が悪い、それに見ろ」
メイトが上を指差して言うとレインは上を向いた
「うわ~!きれ~!」
そこには木の間からチラホラ見える星空がとても綺麗に見える
「レイン、それでな」
「どうしたの?」
「そこの変な奴は?」
レインの後ろで方翼しかない男を指差した
「これは天使さん!」
「て、天使?」
「うん!」
「そ、そうか」
メイトはただただレインを見て思った
(可哀想に、天使はもう存在しないのに)
と、憐れんでいた
「天使さん!起きて~!」
レインが天使を揺するとすぐに起きた
「はっ!」
天使は覚醒したと同時に飛び起きた
「ここは?」
「ここは?」
天使に聞かれたレインはガギュールへ問う
【森の中】
「森の中!」
「森の中ですか!」
とガギュールに聞いたレインは天使へ伝えた
巨狼と少年と天使が話しているこの光景を見ているとメイトは少し思考が停止した後
(ナニコレ?)
と自身に問いていた
0
あなたにおすすめの小説
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
乙女ゲームの正しい進め方
みおな
恋愛
乙女ゲームの世界に転生しました。
目の前には、ヒロインや攻略対象たちがいます。
私はこの乙女ゲームが大好きでした。
心優しいヒロイン。そのヒロインが出会う王子様たち攻略対象。
だから、彼らが今流行りのザマァされるラノベ展開にならないように、キッチリと指導してあげるつもりです。
彼らには幸せになってもらいたいですから。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
復讐のための五つの方法
炭田おと
恋愛
皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。
それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。
グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。
72話で完結です。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
婚約破棄したら食べられました(物理)
かぜかおる
恋愛
人族のリサは竜種のアレンに出会った時からいい匂いがするから食べたいと言われ続けている。
婚約者もいるから無理と言い続けるも、アレンもしつこく食べたいと言ってくる。
そんな日々が日常と化していたある日
リサは婚約者から婚約破棄を突きつけられる
グロは無し
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる