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6章 喜びの楽園
57話 新たな仲間
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「まずは仲間の紹介からだな」
グリードに付いて行くと通路から酒場の様な場所に出た
酒場の様な場所には、4人の男女がいた
「左からクラーク、ゼパイア、アイシス、トメイルだ。おーい! 皆集合!」
グリードが拍手をして呼び掛けると、皆がグリードの方に歩いてきた
「なんだボス? 新人か?」
筋肉が程々に付いている金髪の少年、クラークがレンゼを睨み付けた
「ああ、自己紹介をしな」
「俺はレンゼ、宜しくな」
レンゼもクラークを睨み付けるとそれに気が付いたのか2人ともそのまま張り合うように睨み合い、2人の視線の間には謎の火花が散る
「おぉ! やっと来たんだよ!」
レンゼを見て、目をキラキラさせている少女は左から3番目の所にいたアイシスと言った子で、見た目はレンゼと同じ位の身長に黒髪で目に掛かるのか右の方の米神辺りに兎の髪止めを付けている
「宜しくなんだよ!」
アイシスがレンゼに手を伸ばすとレンゼもその手を掴んで握手を交わした
「あ、うん、宜しく?」
「あたしはゼパイア、宜しく」
金髪で髪を三つ編みにしても肩甲骨の間位まで伸びている少し色っぽい女がレンゼに手を伸ばした
「宜しく」
そして握手を済ませると今度は如何にも不健康そうな猫背で薄汚れた布切れを被った男、トメイルがレンゼの方に来た
「俺ぁトメイルってんだ。宜しくな、レンゼくん」
「宜しくお願いします」
2人が握手を交わすとグリードは1人で勝手に頷いていた
「まずはお前に役職を与えないとな…そうだな…お前は表で情報を色々と仕入れてくれ。所謂諜報員だ」
「なんで俺なんだ?」
「この中でお前が一番向いているからだ。例えば? ゼパイアが諜報員になったとしても大人な分、子供よりは警戒させるだろ? それにお前は軍に入ってんだ。だったらそれで良いだろ? それと情報は欲しい時に伝えるから軍の資料室から持ってくるか丸暗記、写し、どれかをして来るんだ。これが諜報員の仕事だ」
グリードがどこからどこまで知っているのか分からなくなったレンゼは考えるのを止めた
「分かった…それより、ちゃんと教えてくれよ?」
「ああ、皆! 仕事の準備を始めてくれ! 俺はレンゼにここを案内するからな! 良いか!」
「「「「うっす!」」」」
その酒場の様な場所からグリードと共に出ると部屋から出て、ドアを閉めるとその場でグリードは話し始めた
「まずロゼ? を拐ったのはラストだ」
「チッ…」
「んで、ラストの能力は変化だ」
「大体は予想してた」
「だがな? ただの変化じゃ無い。あいつは変化と言うか体の物質を移動、変換させるっつうのが正しいんだがな」
「へぇ~…」
「それで最後にお前が化物って言う奴ら全般。俺も含めて体の中心、人型で言えばここだ」
グリードは自分の胸骨の辺り、胸の間を人指し指で触れた
「ここにある『何か』のせいで俺らは死ぬ事が出来ねぇ…だから何度殺されようがその場で再生しちまう」
グリードの言葉にレンゼは驚いた顔をした
「ちょっと待て。その『何か』と化物と何が関係あるんだ?」
「俺はこう考えている。ここにある『何か』のせいで能力を手に入れ、不老不死になったってな」
レンゼは米神に汗を流した
「おいおい…それじゃあ殺す事が出来ないって言うのか?」
「さあな…だが俺はこう考えてるぜ。この『何か』で不老不死になったんだったらこれを破壊するか取り除くかで殺せると思う。まあそこまで待ってくれるかは別だがな…」
「なるほどな…って事はラストやお前みたいな奴がゴロゴロいる訳だな?」
「ああ、俺が知ってる中では俺を含めて6人だ」
「6人…」
グリードの言葉に固唾を飲んで驚きを表現した
「だが俺はあいつらとは気が合わなくてな…あの人の為、あの人の為ってごちゃごちゃ五月蝿いし誰かに付き従うって言うのはまっぴらゴメンだからな
それに俺は金! 地位! 僕! 俺は自分の好きにしたいからな! ギャハハハハ!」
グリードは暫く高笑いするとレンゼの肩に手を置いた
「俺はな…仲間間では隠し事は嫌いだ。だから俺の能力、この施設の設備、仲間の役割、性格とか全てをお前に教える。だからお前も全てを教えろ。それが例え期間限定であってもな」
グリードの真剣な目に少し気圧されながらも、レンゼは覚悟を決めて頷いた
「分かった。俺は…」
レンゼは自分の自己紹介をした。弱点、性格など、殆ど全てを話した
「なるほど…それで復讐をしたいって事か…なら丁度良い」
「何がだ?」
グリードの言葉を疑問に感じて首を傾げるとグリードは話し始めた
「他の奴は知らねぇがその十字傷の男、もうすぐ…って言っても数日後、取引で俺らの所に来る。その時に殺れば良い、別にそこまで大したもん取引してねぇしな」
「本当に良いのか?」
「ああ、仲間の為だ。ここにいる奴らは全員訳ありでな…仲間の為なら店も全て賭けるつもりだ」
グリードはレンゼの頭をわしゃわしゃと撫でて、レンゼを担いだ
「今から案内するぜ」
そしてレンゼはグリードと共にこの施設の中を巡る事になった
「うぅ…ん…」
「シルビア!?」
シルビアは現在、ライズリックの部屋で寝かされていた
「お父…さん?」
「良かった~! 気付いたんだね!」
シルビアは抱き締められ、驚いて目を大きく見開いた
チッ…
(え?)
「本当に…良かった~…」
(聞き間違いかな?)
シルビアは考えるのを止めて、今この時を喜ぶ事にした
「うん!」
グリードに付いて行くと通路から酒場の様な場所に出た
酒場の様な場所には、4人の男女がいた
「左からクラーク、ゼパイア、アイシス、トメイルだ。おーい! 皆集合!」
グリードが拍手をして呼び掛けると、皆がグリードの方に歩いてきた
「なんだボス? 新人か?」
筋肉が程々に付いている金髪の少年、クラークがレンゼを睨み付けた
「ああ、自己紹介をしな」
「俺はレンゼ、宜しくな」
レンゼもクラークを睨み付けるとそれに気が付いたのか2人ともそのまま張り合うように睨み合い、2人の視線の間には謎の火花が散る
「おぉ! やっと来たんだよ!」
レンゼを見て、目をキラキラさせている少女は左から3番目の所にいたアイシスと言った子で、見た目はレンゼと同じ位の身長に黒髪で目に掛かるのか右の方の米神辺りに兎の髪止めを付けている
「宜しくなんだよ!」
アイシスがレンゼに手を伸ばすとレンゼもその手を掴んで握手を交わした
「あ、うん、宜しく?」
「あたしはゼパイア、宜しく」
金髪で髪を三つ編みにしても肩甲骨の間位まで伸びている少し色っぽい女がレンゼに手を伸ばした
「宜しく」
そして握手を済ませると今度は如何にも不健康そうな猫背で薄汚れた布切れを被った男、トメイルがレンゼの方に来た
「俺ぁトメイルってんだ。宜しくな、レンゼくん」
「宜しくお願いします」
2人が握手を交わすとグリードは1人で勝手に頷いていた
「まずはお前に役職を与えないとな…そうだな…お前は表で情報を色々と仕入れてくれ。所謂諜報員だ」
「なんで俺なんだ?」
「この中でお前が一番向いているからだ。例えば? ゼパイアが諜報員になったとしても大人な分、子供よりは警戒させるだろ? それにお前は軍に入ってんだ。だったらそれで良いだろ? それと情報は欲しい時に伝えるから軍の資料室から持ってくるか丸暗記、写し、どれかをして来るんだ。これが諜報員の仕事だ」
グリードがどこからどこまで知っているのか分からなくなったレンゼは考えるのを止めた
「分かった…それより、ちゃんと教えてくれよ?」
「ああ、皆! 仕事の準備を始めてくれ! 俺はレンゼにここを案内するからな! 良いか!」
「「「「うっす!」」」」
その酒場の様な場所からグリードと共に出ると部屋から出て、ドアを閉めるとその場でグリードは話し始めた
「まずロゼ? を拐ったのはラストだ」
「チッ…」
「んで、ラストの能力は変化だ」
「大体は予想してた」
「だがな? ただの変化じゃ無い。あいつは変化と言うか体の物質を移動、変換させるっつうのが正しいんだがな」
「へぇ~…」
「それで最後にお前が化物って言う奴ら全般。俺も含めて体の中心、人型で言えばここだ」
グリードは自分の胸骨の辺り、胸の間を人指し指で触れた
「ここにある『何か』のせいで俺らは死ぬ事が出来ねぇ…だから何度殺されようがその場で再生しちまう」
グリードの言葉にレンゼは驚いた顔をした
「ちょっと待て。その『何か』と化物と何が関係あるんだ?」
「俺はこう考えている。ここにある『何か』のせいで能力を手に入れ、不老不死になったってな」
レンゼは米神に汗を流した
「おいおい…それじゃあ殺す事が出来ないって言うのか?」
「さあな…だが俺はこう考えてるぜ。この『何か』で不老不死になったんだったらこれを破壊するか取り除くかで殺せると思う。まあそこまで待ってくれるかは別だがな…」
「なるほどな…って事はラストやお前みたいな奴がゴロゴロいる訳だな?」
「ああ、俺が知ってる中では俺を含めて6人だ」
「6人…」
グリードの言葉に固唾を飲んで驚きを表現した
「だが俺はあいつらとは気が合わなくてな…あの人の為、あの人の為ってごちゃごちゃ五月蝿いし誰かに付き従うって言うのはまっぴらゴメンだからな
それに俺は金! 地位! 僕! 俺は自分の好きにしたいからな! ギャハハハハ!」
グリードは暫く高笑いするとレンゼの肩に手を置いた
「俺はな…仲間間では隠し事は嫌いだ。だから俺の能力、この施設の設備、仲間の役割、性格とか全てをお前に教える。だからお前も全てを教えろ。それが例え期間限定であってもな」
グリードの真剣な目に少し気圧されながらも、レンゼは覚悟を決めて頷いた
「分かった。俺は…」
レンゼは自分の自己紹介をした。弱点、性格など、殆ど全てを話した
「なるほど…それで復讐をしたいって事か…なら丁度良い」
「何がだ?」
グリードの言葉を疑問に感じて首を傾げるとグリードは話し始めた
「他の奴は知らねぇがその十字傷の男、もうすぐ…って言っても数日後、取引で俺らの所に来る。その時に殺れば良い、別にそこまで大したもん取引してねぇしな」
「本当に良いのか?」
「ああ、仲間の為だ。ここにいる奴らは全員訳ありでな…仲間の為なら店も全て賭けるつもりだ」
グリードはレンゼの頭をわしゃわしゃと撫でて、レンゼを担いだ
「今から案内するぜ」
そしてレンゼはグリードと共にこの施設の中を巡る事になった
「うぅ…ん…」
「シルビア!?」
シルビアは現在、ライズリックの部屋で寝かされていた
「お父…さん?」
「良かった~! 気付いたんだね!」
シルビアは抱き締められ、驚いて目を大きく見開いた
チッ…
(え?)
「本当に…良かった~…」
(聞き間違いかな?)
シルビアは考えるのを止めて、今この時を喜ぶ事にした
「うん!」
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