115 / 315
9章 計画当日
110話 大統領とプライド
しおりを挟む
(なんだ…? 今の…音…)
痛みは無いのに何故か音だけ聞こえ少し不安に思うも、すぐに体勢を立て直した合成獣が再び引き裂こうとして来た
「オラァ!」
再び蹴る
ブチィ!
「ッ!」
左脚のふくらはぎと太腿の間、膝の裏の所で音が鳴り激痛が走った
「レンゼ! だいじょ…!」
漸く駆け付けて来たアベルはレンゼの前に回り込み、その満身創痍の姿に驚いて一瞬、呼吸をやめた
「グァァァ…」
首を振って、意識をはっきりさせると再び襲う。今度はレンゼでは無く、その前に立っているアベルに襲い掛かった
「てめぇ…!」
飛んできた合成獣の爪を左腕で受けると右腕に唸りを付けて合成獣の、獅子の顎に思いっきり拳を食らわせた
「グルァ…!」
ダンダンダン!
それと同時に合成獣が後方に倒れ、アベルは左腕に力を入れて合成獣の歯を離さない
そのまま胸骨を右腕で殴ると再び後方から銃弾が飛んでいく
その頃、部屋の隅では
「レンゼ、どうなってるの? ここからじゃ見えない~…! かと言って行っても無駄だろうし…それにここ何処?」
アリサは瓦礫の後ろでこっそりと戦況を見守っていた
(うぅ~…やっぱり見えない…瓦礫邪魔!)
そんな事を考えていると髪が揺れた
「ん?」
髪を押さえてみるが、それは治まらない
(もしかしてあの叔父さんと女の子が…ひゃ~! 皆凄いわね~。最近はああ言うのが流行なのかな?)
プライド達を見詰めてアリサはギョッとした
(何…? もう人間かも怪しくない?)
数分前…
「出来る物ならどうぞ…」
プライドが氷柱を生成し、大統領に弾く
「…つまり、貴様は私と戦うと? やめておけ。貴様では私には勝てん」
腰から刀を抜き取り氷柱を中心から真っ二つに斬る
ドオォン!
突然小さな爆発が起こり、大統領の腕に氷柱の破片が突き刺さる
「そう言えば自己紹介がまだでしたね。私はプライド。どうぞお見知り置きを…」
「なら、私も言わせて貰おう。私の名はレイン=ハデス。覚えて置きなさい」
そう言い、レインは音を立てて近付いて行った
「おやおや、近付いて来るのですか…やはり人は無様ですね。勝てないと分かっておきながらそうする他、術が無いとは…」
やれやれと首を横に振ると冷たい目でレインを見詰めた
「…いい加減にしてください。この小さな国が滅ぶだけで他の人間は助かるのですよ?」
「しかしそれは一時凌ぎでは無いのかね?」
「例え一時凌ぎでも宜しいでは無いですか。それで一生を終えられる者だって居るのですから」
「その様な影に怯える暮らしは人の暮らしでは無い。家畜の生き様だ」
「人は家畜です。『賢者の石』としてずっと扱き使われるかすぐに殺されるか、はたまたは他の命を断つ為に合成獣として生き永らえるか、この三択しか無いのです」
「それ以外にも方法ならばある…!」
レインの怒気の籠もった言葉にプライドは笑った
「ほう。それはどの様な方法で?」
「その元凶を断つのだ」
ガギンッ!
「っ!」
突然速度が上昇し、プライドの目の前で刀を振り下ろしたが、腕に張っていた氷を盾に攻撃を防いだ
「げ、元凶は私では無くお父様なのですが?」
それを弾き返すと再び氷柱を生成してレインに弾く
「同じ手は通用せんよ…」
スルリと避けて氷柱が脇の下を潜る
「分かっています。ですので…」
ドォォォン!
脇の下でまた小さく爆発した
「何故…!?」
「簡単です。氷柱の中に振動させて高温状態の水を入れ、氷柱が溶け、水蒸気がそこに上がる。水蒸気は水の約1700倍にも及ぶ体積ですので後は溶かしつつ弱った部分から出ようとする空気の圧に負けて氷柱が壊れれば先程と同じ様に爆発が起こります。しかし火気が無いので火は上がりませんが…」
「間抜けめ。ネタが分かれば後はそれ相応に対応出来るわ…!」
「面白い。ではやっ「う、うぁぁぁぁぁぁぁあぁぁあぁぁぁぁああぁぁぁあぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁああぁぁぁあぁあぁあぁあぁあぁぁぁぁ…!」」
突然の叫び声に驚いてレインは振り返った
(貰いましたよ…!)
その隙を狙って氷柱をレインに向かって乱射した
痛みは無いのに何故か音だけ聞こえ少し不安に思うも、すぐに体勢を立て直した合成獣が再び引き裂こうとして来た
「オラァ!」
再び蹴る
ブチィ!
「ッ!」
左脚のふくらはぎと太腿の間、膝の裏の所で音が鳴り激痛が走った
「レンゼ! だいじょ…!」
漸く駆け付けて来たアベルはレンゼの前に回り込み、その満身創痍の姿に驚いて一瞬、呼吸をやめた
「グァァァ…」
首を振って、意識をはっきりさせると再び襲う。今度はレンゼでは無く、その前に立っているアベルに襲い掛かった
「てめぇ…!」
飛んできた合成獣の爪を左腕で受けると右腕に唸りを付けて合成獣の、獅子の顎に思いっきり拳を食らわせた
「グルァ…!」
ダンダンダン!
それと同時に合成獣が後方に倒れ、アベルは左腕に力を入れて合成獣の歯を離さない
そのまま胸骨を右腕で殴ると再び後方から銃弾が飛んでいく
その頃、部屋の隅では
「レンゼ、どうなってるの? ここからじゃ見えない~…! かと言って行っても無駄だろうし…それにここ何処?」
アリサは瓦礫の後ろでこっそりと戦況を見守っていた
(うぅ~…やっぱり見えない…瓦礫邪魔!)
そんな事を考えていると髪が揺れた
「ん?」
髪を押さえてみるが、それは治まらない
(もしかしてあの叔父さんと女の子が…ひゃ~! 皆凄いわね~。最近はああ言うのが流行なのかな?)
プライド達を見詰めてアリサはギョッとした
(何…? もう人間かも怪しくない?)
数分前…
「出来る物ならどうぞ…」
プライドが氷柱を生成し、大統領に弾く
「…つまり、貴様は私と戦うと? やめておけ。貴様では私には勝てん」
腰から刀を抜き取り氷柱を中心から真っ二つに斬る
ドオォン!
突然小さな爆発が起こり、大統領の腕に氷柱の破片が突き刺さる
「そう言えば自己紹介がまだでしたね。私はプライド。どうぞお見知り置きを…」
「なら、私も言わせて貰おう。私の名はレイン=ハデス。覚えて置きなさい」
そう言い、レインは音を立てて近付いて行った
「おやおや、近付いて来るのですか…やはり人は無様ですね。勝てないと分かっておきながらそうする他、術が無いとは…」
やれやれと首を横に振ると冷たい目でレインを見詰めた
「…いい加減にしてください。この小さな国が滅ぶだけで他の人間は助かるのですよ?」
「しかしそれは一時凌ぎでは無いのかね?」
「例え一時凌ぎでも宜しいでは無いですか。それで一生を終えられる者だって居るのですから」
「その様な影に怯える暮らしは人の暮らしでは無い。家畜の生き様だ」
「人は家畜です。『賢者の石』としてずっと扱き使われるかすぐに殺されるか、はたまたは他の命を断つ為に合成獣として生き永らえるか、この三択しか無いのです」
「それ以外にも方法ならばある…!」
レインの怒気の籠もった言葉にプライドは笑った
「ほう。それはどの様な方法で?」
「その元凶を断つのだ」
ガギンッ!
「っ!」
突然速度が上昇し、プライドの目の前で刀を振り下ろしたが、腕に張っていた氷を盾に攻撃を防いだ
「げ、元凶は私では無くお父様なのですが?」
それを弾き返すと再び氷柱を生成してレインに弾く
「同じ手は通用せんよ…」
スルリと避けて氷柱が脇の下を潜る
「分かっています。ですので…」
ドォォォン!
脇の下でまた小さく爆発した
「何故…!?」
「簡単です。氷柱の中に振動させて高温状態の水を入れ、氷柱が溶け、水蒸気がそこに上がる。水蒸気は水の約1700倍にも及ぶ体積ですので後は溶かしつつ弱った部分から出ようとする空気の圧に負けて氷柱が壊れれば先程と同じ様に爆発が起こります。しかし火気が無いので火は上がりませんが…」
「間抜けめ。ネタが分かれば後はそれ相応に対応出来るわ…!」
「面白い。ではやっ「う、うぁぁぁぁぁぁぁあぁぁあぁぁぁぁああぁぁぁあぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁああぁぁぁあぁあぁあぁあぁあぁぁぁぁ…!」」
突然の叫び声に驚いてレインは振り返った
(貰いましたよ…!)
その隙を狙って氷柱をレインに向かって乱射した
0
あなたにおすすめの小説
処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ
シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。
だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。
かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。
だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。
「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。
国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。
そして、勇者は 死んだ。
──はずだった。
十年後。
王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。
しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。
「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」
これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。
彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。
コンバット
サクラ近衛将監
ファンタジー
藤堂 忍は、10歳の頃に難病に指定されているALS(amyotrophic lateral sclerosis:筋萎縮性側索硬化症)を発症した。
ALSは発症してから平均3年半で死に至るが、遅いケースでは10年以上にわたり闘病する場合もある。
忍は、不屈の闘志で最後まで運命に抗った。
担当医師の見立てでは、精々5年以内という余命期間を大幅に延長し、12年間の壮絶な闘病生活の果てについに力尽きて亡くなった。
その陰で家族の献身的な助力があったことは間違いないが、何よりも忍自身の生きようとする意志の力が大いに働いていたのである。
その超人的な精神の強靭さゆえに忍の生き様は、天上界の神々の心も揺り動かしていた。
かくして天上界でも類稀な神々の総意に依り、忍の魂は異なる世界への転生という形で蘇ることが許されたのである。
この物語は、地球世界に生を受けながらも、その生を満喫できないまま死に至った一人の若い女性の魂が、神々の助力により異世界で新たな生を受け、神々の加護を受けつつ新たな人生を歩む姿を描いたものである。
しかしながら、神々の意向とは裏腹に、転生した魂は、新たな闘いの場に身を投じることになった。
この物語は「カクヨム様」にも同時投稿します。
一応不定期なのですが、土曜の午後8時に投稿するよう努力いたします。
魔力値1の私が大賢者(仮)を目指すまで
ひーにゃん
ファンタジー
誰もが魔力をもち魔法が使える世界で、アンナリーナはその力を持たず皆に厭われていた。
運命の【ギフト授与式】がやってきて、これでまともな暮らしが出来るかと思ったのだが……
与えられたギフトは【ギフト】というよくわからないもの。
だが、そのとき思い出した前世の記憶で【ギフト】の使い方を閃いて。
これは少し歪んだ考え方の持ち主、アンナリーナの一風変わった仲間たちとの日常のお話。
冒険を始めるに至って、第1章はアンナリーナのこれからを書くのに外せません。
よろしくお願いします。
この作品は小説家になろう様にも掲載しています。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
最強令嬢とは、1%のひらめきと99%の努力である
megane-san
ファンタジー
私クロエは、生まれてすぐに傷を負った母に抱かれてブラウン辺境伯城に転移しましたが、母はそのまま亡くなり、辺境伯夫妻の養子として育てていただきました。3歳になる頃には闇と光魔法を発現し、さらに暗黒魔法と膨大な魔力まで持っている事が分かりました。そしてなんと私、前世の記憶まで思い出し、前世の知識で辺境伯領はかなり大儲けしてしまいました。私の力は陰謀を企てる者達に狙われましたが、必〇仕事人バリの方々のおかげで悪者は一層され、無事に修行を共にした兄弟子と婚姻することが出来ました。……が、なんと私、魔王に任命されてしまい……。そんな波乱万丈に日々を送る私のお話です。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
エレンディア王国記
火燈スズ
ファンタジー
不慮の事故で命を落とした小学校教師・大河は、
「選ばれた魂」として、奇妙な小部屋で目を覚ます。
導かれるように辿り着いたのは、
魔法と貴族が支配する、どこか現実とは異なる世界。
王家の十八男として生まれ、誰からも期待されず辺境送り――
だが、彼は諦めない。かつての教え子たちに向けて語った言葉を胸に。
「なんとかなるさ。生きてればな」
手にしたのは、心を視る目と、なかなか花開かぬ“器”。
教師として、王子として、そして何者かとして。
これは、“教える者”が世界を変えていく物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる