復讐の慰術師

紅蓮の焔

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11章 新たな生活

137話 恐怖

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【え~と…ゴーレム…カ行だからそこまで遠くは無い筈…】
指でなぞって見ていくとやっとコの段まで来た
【ゴーレムゴーレム…あった! これが…】
『ゴーレム』と言う単語を見付けてその本を取ると落胆した
その本のタイトルは…
『ゴーレムくんの日常』
と言う名の絵本だった
【これ以外にゴーレムは…】

『ゴーレムくんの冒険1』

ゴーレムくんの冒険2』

『〃3』

『〃4』

『〃5(終)』

『ゴーレムくんのお料理』

『ゴーレムくんの仲直り』

この全八巻しかゴーレムに関する本は存在しなかった
【無いよりマシだ。読もう…】
その八巻全ての本を手に取り、読んでいく


数十分後…

パタンっ

本を閉じて頭を悩ませた
【本当にこれゴーレムじゃなきゃ駄目なのか? 確かに冒険シリーズはゴーレムで良いと思う。そのせいで幾度かピンチに陥ったしな? でも他の、特にこの日常は人で良いだろ。造り方は載ってないし…】
溜め息を吐いて本を棚に戻すと上へ上がっていった
(アリサ~! 朝ごは~ん!)
お腹を押さえて戻って来ると丁度アリサが皿を両手にキッチンから出て来た
(ご飯?)
アリサがコクンと頷くとその後を追い越してリビングのテーブルへ向かい席に着く
アリサが皿を持ってテーブルに並べると涎が溢れてきた
トーストにチーズの乗った物に搾り立ての牛乳(畑の近くで育てている牛から絞った物)、そして簡単なサラダ。朝食にしては少し豪華だ
(戴きます)
合掌してそう言うとトーストに手を伸ばした

はむっ!

トーストを口に入れると目に涙が浮かんで自然と笑みが溢れた
【うん…美味い…】
チーズが伸びてレンゼはそれが落ちない様に口に入れて噛み千切ると涙が頬を伝った
【やっぱり…美味いなぁ…】
ゴクンと飲み込むと再びトーストを頬張る
モチモチとした食感が美味しさを更に惹き立てる


(ご馳走様でした…)
頬の涙を拭うと伸びをして部屋に戻りベッドの上に座り込んだ
【ゴーレム…神聖な儀式を行った奴が土を捏ねて人形を造り『エメス』の文字を彫る…これだけだとやっぱりどうにもならないよなぁ…他には…思いつかねぇ! こいつがいなきゃ出てもアリサが付いて来るし…それに人語を理解するって事で聞こえると予想してるけど…こいつが居ないと俺の耳が聞こえないし…】
頭を悩ませていると隣に誰かが座った
固唾を飲んで瞳を動かして隣を見る
【ア、アリサか…】
(脅かすなよ…)
ホッと溜め息を吐いてアリサを見上げる
その顔は何処か寂しそうに外を見詰めており、レンゼに凭れ掛かった
筋力もそこまで無い上に身長もそこまで無いレンゼからしてみれば物凄く重くビクッと体を震わせてベッドに倒れた
(アリサ…お、重い…)
未だにレンゼの腹の上に顔を埋めているアリサを見詰めてハッとした
【不味い…! 脚の触覚に神経が集中してる!】
太腿の上辺りに当たる柔らかく気持ちの良い当たり心地に興奮してしまう
【に、逃げよ…!】
興奮と恐怖の2つから逃げようとアリサを退けようとするとある事に気付いた
【ど、どうしよ…触れない…】
考えている間にもレンゼの金的に存在しているモノは変形していき、ジワッと涙が浮かぶ
(うわああぁぁぁぁぁ…!)
大声を張り上げるとアリサは驚いて素早く体を起こした
(あ…ごめん…ちょっと…頭冷やしてくる…)
外に出て入口の隣で壁に凭れて座り込むと膝に顔を埋めた
【アリサだから大丈夫…なのに…アリサって分かってるのに…! それでも…やっぱり怖い…アリサと居たい。でも居たくない…】
ギュッとズボンを握ると体が震えた
【戻りたくない…】
更に顔を埋めた
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