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12章 放浪
158話 木箱
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「…何してるんですか?」
片目を開けてレンゼを見ると若い女性は中年の女性の肩を叩いてレンゼを指差し、中年の女性はレンゼに手招きした
「何してるんだい!? 隠れてなきゃ危ないじゃないか!」
「え? なんで?」
「良いから早く来な!」
「は、はいぃぃい!?」
レンゼのフードを引っ張ると若い女性が木箱の蓋を再び閉め、暗闇に襲われた
「それで結局なんでここに隠れるんですか?」
「静かにしてなきゃ連れて行かれるよ…!」
若い女性の声にヒールゥが首を傾げた
「フニャ…ァア?」
「あんた猫連れてんのかい?」
「はい…まあ、一応」
「ここでは静かにしてるんだよ。いつ連れて行かれるか分からないからね…」
中年の女性が俯いた様に話すとレンゼは顔を顰めた
「誰に連れて行かれるんですか?」
「領主様だよ。町の女子供は連れて行かれちまった。今残ってるのでも私達含めて数人しか居ないんだよ」
レンゼは一応右腕を庇いつつ思考にのめり込んだ
(領主…確か土地を治める主…だったっけ? 流石に17年もこっちに居れば前世の記憶も薄れるな…)
「そう言えば君の名前は?」
「俺の名前は…リゼ」
「リゼちゃんか。お外に出たら怖い人達に連れて行かれちゃうから出ちゃダメなんだよ。分かった?」
男か女かそんなに見分けが付かないのか! と言いたくなりそうになる反面、これまで会った奴らの目がどれだけ世間と違うかを知って悲しくもなった
「う、うん。分かった」
返事を返すと頭に乗っているヒールゥを隠す様にフードを深く被り息を殺す
ドックン…ドックン…
心臓が脈を打ち、全身に血が巡っていく。暫くその音に耳を傾けているとウトウトと眠たくなりカクンッと首を折って眠りに着いた
ドックン…ドックン…
「んあ?」
目を開けると真っ白な空間にいた
「ふぁ~あ…!」
起き上がろうと上体を起こして手で地面に触れようとした途端に空を切り体勢を崩した
「っで!」
鼻面を見事にぶつけたレンゼは鼻を擦り、唸り声を上げた
元気か俺?
背後から聞こえてきた声に溜め息を吐いて振り返った
「またお前かよ…俺さんはなんのご用件で?」
今回はちょっと面倒な事になってな…次乗っ取られる前にお前に話さなきゃいけない事があんだよ
「話さなきゃならない事…?」
あぁ、それに…いや、なんでもない。とにかく…
(なんでも無いのかよ…!)
心でそうツッコミを入れるが相手には聞こえていないので反応すら返ってこない
とにかく聞け。お前の事だが俺の事でもあるんだ
レンゼはゴクリと固唾を飲むとコクッと頷いた
近い内、お前の近くで魂の怨が刻まれる。それも大量の…
「何を言い出すかと思えば厨二病患者成り立てか? もう本当に、魂はもう充分だって。そんなのはプライドが言ってた賢者の石位でもう充分に笑ったから」
レンゼが適当に流すと『俺』は眉間にシワを寄せて溜め息を吐いた
なら好きにしろ。因みに言うとそろそろ俺らが繋がる
「ん? どういう意味だ?」
一体になる。そうなればここに来る時、出て行く時に記憶を代価にしなくても良くなる
「え? つまり記憶を消してここに出入りしてたの!?」
『俺』がコクッと頷くとレンゼは両膝を着いて落ち込んだ
それを伝えたかっただけだ。後、少なくとも3年以内には俺らは一体化する
ゴゴゴゴゴ…
突然背後に現れた扉が閉まっていきレンゼはその奥の暗闇に引き摺り込まれそうになる
連れて行け
ガコンッ!
扉が閉まると同時にレンゼは目を覚ました
「…ここは?」
辺りを見回すが闇ばかりで何があるのか全く見当が付かずに困っていると太い、男の声が聞こえてきた
(この声はあの男か!)
立ち上がると「あ!」と後ろから聞こえ、それに驚いて前方に倒れそうになったが木箱のお陰で頭から転がり落ちた
「いってぇぇえ…!」
「リゼちゃん大丈夫!?」
(俺の偽名を…つまり会った事はある…と)
「大丈夫です。少し用事を思い出したので戻ります」
「ダメよ! お父さんもまだ帰っ「おぉおぉ。元気じゃねぇか」」
言葉を遮られた若い女性はレンゼから手を離すと木箱から出た
片目を開けてレンゼを見ると若い女性は中年の女性の肩を叩いてレンゼを指差し、中年の女性はレンゼに手招きした
「何してるんだい!? 隠れてなきゃ危ないじゃないか!」
「え? なんで?」
「良いから早く来な!」
「は、はいぃぃい!?」
レンゼのフードを引っ張ると若い女性が木箱の蓋を再び閉め、暗闇に襲われた
「それで結局なんでここに隠れるんですか?」
「静かにしてなきゃ連れて行かれるよ…!」
若い女性の声にヒールゥが首を傾げた
「フニャ…ァア?」
「あんた猫連れてんのかい?」
「はい…まあ、一応」
「ここでは静かにしてるんだよ。いつ連れて行かれるか分からないからね…」
中年の女性が俯いた様に話すとレンゼは顔を顰めた
「誰に連れて行かれるんですか?」
「領主様だよ。町の女子供は連れて行かれちまった。今残ってるのでも私達含めて数人しか居ないんだよ」
レンゼは一応右腕を庇いつつ思考にのめり込んだ
(領主…確か土地を治める主…だったっけ? 流石に17年もこっちに居れば前世の記憶も薄れるな…)
「そう言えば君の名前は?」
「俺の名前は…リゼ」
「リゼちゃんか。お外に出たら怖い人達に連れて行かれちゃうから出ちゃダメなんだよ。分かった?」
男か女かそんなに見分けが付かないのか! と言いたくなりそうになる反面、これまで会った奴らの目がどれだけ世間と違うかを知って悲しくもなった
「う、うん。分かった」
返事を返すと頭に乗っているヒールゥを隠す様にフードを深く被り息を殺す
ドックン…ドックン…
心臓が脈を打ち、全身に血が巡っていく。暫くその音に耳を傾けているとウトウトと眠たくなりカクンッと首を折って眠りに着いた
ドックン…ドックン…
「んあ?」
目を開けると真っ白な空間にいた
「ふぁ~あ…!」
起き上がろうと上体を起こして手で地面に触れようとした途端に空を切り体勢を崩した
「っで!」
鼻面を見事にぶつけたレンゼは鼻を擦り、唸り声を上げた
元気か俺?
背後から聞こえてきた声に溜め息を吐いて振り返った
「またお前かよ…俺さんはなんのご用件で?」
今回はちょっと面倒な事になってな…次乗っ取られる前にお前に話さなきゃいけない事があんだよ
「話さなきゃならない事…?」
あぁ、それに…いや、なんでもない。とにかく…
(なんでも無いのかよ…!)
心でそうツッコミを入れるが相手には聞こえていないので反応すら返ってこない
とにかく聞け。お前の事だが俺の事でもあるんだ
レンゼはゴクリと固唾を飲むとコクッと頷いた
近い内、お前の近くで魂の怨が刻まれる。それも大量の…
「何を言い出すかと思えば厨二病患者成り立てか? もう本当に、魂はもう充分だって。そんなのはプライドが言ってた賢者の石位でもう充分に笑ったから」
レンゼが適当に流すと『俺』は眉間にシワを寄せて溜め息を吐いた
なら好きにしろ。因みに言うとそろそろ俺らが繋がる
「ん? どういう意味だ?」
一体になる。そうなればここに来る時、出て行く時に記憶を代価にしなくても良くなる
「え? つまり記憶を消してここに出入りしてたの!?」
『俺』がコクッと頷くとレンゼは両膝を着いて落ち込んだ
それを伝えたかっただけだ。後、少なくとも3年以内には俺らは一体化する
ゴゴゴゴゴ…
突然背後に現れた扉が閉まっていきレンゼはその奥の暗闇に引き摺り込まれそうになる
連れて行け
ガコンッ!
扉が閉まると同時にレンゼは目を覚ました
「…ここは?」
辺りを見回すが闇ばかりで何があるのか全く見当が付かずに困っていると太い、男の声が聞こえてきた
(この声はあの男か!)
立ち上がると「あ!」と後ろから聞こえ、それに驚いて前方に倒れそうになったが木箱のお陰で頭から転がり落ちた
「いってぇぇえ…!」
「リゼちゃん大丈夫!?」
(俺の偽名を…つまり会った事はある…と)
「大丈夫です。少し用事を思い出したので戻ります」
「ダメよ! お父さんもまだ帰っ「おぉおぉ。元気じゃねぇか」」
言葉を遮られた若い女性はレンゼから手を離すと木箱から出た
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