復讐の慰術師

紅蓮の焔

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12章 放浪

178話 神様

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(あの建物入りたいけど…流石に入れてくれないか…)
とぼとぼと歩いていると軍人が横を通り過ぎた
(これだけで気付かないとは…フッ…軍人のどアホが!)
蔑んでいると町中に鐘の音が響き渡った

ゴ~~ン…ゴ~~ン…

「なんだぁ?」
辺りを見回すと軍人以外の人々がその鐘の音のする方へ歩み始めた
「…行ってみるか」
その者たちについて行くと町の中心にある巨大な建物の前に来て、近くにいる(身長的に)同年代の少年に話し掛けた
「なあ、何してるの?」
「あ? 知らないの? 昔この町を救ってくれたカミサマってゆーのに祈る儀式なんだって。かーちゃんが言ってた~」
「へぇ~…」
疑心を抱きつつその建物を見詰める
その手前には大きな見覚えのある少女の像が建っていて苦笑した
「…昔って何時いつ?」
「え~っと…お爺ちゃんが知ってるからお爺ちゃんに聞きなよ! ついて来て!」
(なんであの像…)
その像を視界に入れながら少年に付いて行った


「お爺ちゃ~ん!」
少年が手を振ると杖を着いた老人がレンゼ達に気付いて微笑みながら手を振った
「おおぉ。ジェフ。どうしたのじゃ?」
「この子がカミサマの事聞きたいって!」
「お名前を聞いても良いかな? お嬢さん」
(やっぱり間違えパターン…)
心の中で泣きながら面には出さずにニコッと微笑んだ
「リゼです」
「そうかそうか。ではリゼちゃん。何を聞きたいのかな?」
「あのカミサマがこの町を救ったのは何時いつ頃なんですか?」
「う~ん…すっごく昔で儂のお爺ちゃんが産まれる少し前だそうじゃ」
(ちゃんとは教えてくれないのな…)
あはは…とまたもや苦笑して建物を眺める
「因みにあの大きな建物はなんて言うんですか?」
「あの建物はあの神様にありがとうとお礼をする場所じゃよ」
(この人…子供向けに言葉を改正してる!?)
老人の気遣いに苦笑し、老人が瞑目して祈りを捧げ始めるとレンゼも慌てて同じ様に祈った
「我らの御心を捧げよ! 我らが女神、プライド様の名の下にィイイイ!」
雑音ノイズの混じった声に思わず目を見開いた
(マイクかメガホンか…とにかく拡声器もあるのかよ…)
相変わらずの近代機械が出てきてももうそこまで驚かないレンゼだった
(それより…まさかあいつが…不老不死…本当にあったんだな。あ、不老不死って事は…身長が伸びると言う事では!? 成長と老化は違うから…うん。多分そうだ。そうならある程度まで成長してからそこからいない…存分に時間を掛けて奴らを苦しめる事が出来る訳か…クックック…良い…賢者の石か…いつかは手に入れてやりたいな…)
性悪な笑みを浮かべていると肩を叩かれ、ビクぅ…ッ! と震えて冷や汗を掻きつつ振り返った
「礼拝終わったしご飯食べていく? だって」
ジェフが老人を指差してそう言うとコクっと頷いた
「そういやお前のおとーさんとおかーさんは?」
「実は旅していてお母さんとお父さんとは少し前に逸れてしまい探している途中です…あ、ご飯貰えるなら貰いますけど…」
「旅!? 良いなぁ! 俺もしたいんだけどねーちゃんとかおかーさんが怒るんだよ! 酷いだろ!?」
不満げに話すジェフの後ろから誰かが近付いており、それを黙っているとその人はジェフを擽り始めた
「ぎゃはははは! やめろよねーちゃん!」
「こいつ~ぅ! また性懲りもなく勝手に移動して~ぇ!」
「ち、違うって! お爺ちゃんの所に居たんだって!」
「お爺ちゃん?」
その女性はジェフから目を逸らして前を見て、レンゼを視界に入れるとニヤニヤと笑い始めた
「この子は? あっ、もしかしてこんな昼間から女遊び~ぃ?」
「違うし! まだ名前も聞いてないもん!」
「へぇ~…貴女名前は?」
「…リゼです」
「リゼちゃんか~。良かったらご飯食べていく? 勿論お母さん達が心配するから伝えてからだけど」
「母と父とは旅の途中で逸れてしまい、探している途中なのです」
レンゼがそう言うと女性は間の悪そうな顔をして目を逸らした
「なんか…ごめん…」
「別に1人でも大丈夫ですよ。母達が居ないのは少し寂しいですが…情報収集しつつ町を転々としているので」
「だったら私がとっても美味しいご飯作って励ましてあげるね!」
何故か意気込んだ女性に苦笑すると拳で掌を叩いた
「あっ…! そう言えば私の名前言ってなかったわね。私の名前はミシュル。宜しくねリゼちゃん!」
手を差し出され、レンゼも右手を出した
「こちらこそ…短い付き合いですが宜しくお願い致します…」
握手するとレンゼはミシュルに引っ張られてミシュル達の家に連れて行かれた
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