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「腕立てとか懸垂とか、ほぼ永遠?てくらいできるようになりたいし、あと格闘、○アマス○ーみたいな空中を制する感じ、軍隊の護身術みたいのも使えたら嬉しいですね、マス○ーキー○ンみたいに。あと、秋山○兵衛先生のような剣術と身のこなし」
何と闘うかはさておき、希望は述べてみる。
「それから、半日くらいは休まず走り続けられるような体力」
指折り数えだしたみゆきを生温い視線で見つめる天使(見習い)。
「同じくらいの体力をこのふたばにも…」
だめなものは篩にかけられるのだろうと、続けていく。
「異世界転生の基本の言語マスターと無尽蔵のアイテムボックス! 無限MPと回復魔法、存在するなら分解と再生の魔法ですかね~ ゴミ、心配ですから。 あと、塩と砂糖と胡椒と醤油、調味料と鍋釜一式」
「回復魔法?」
「えぇ。ふたばに何かあった時、まぁ、自分もですが、医者に行けるとは限りませんからね。エフ○フに出てくるくらいの魔法が使えたら助かるなぁと思いまして」
「なるほど」
「慣れるまでは森に籠るつもりなので虫とか蛇とか毒もったのに噛まれた時も何とかなりそうですしね」
「森?」
「狙撃の練習しないといけないし」
「はいぃ?」
「あ、銃はM16でお願いします。弾ギレなしの魔法銃みたいなのがいいんですけど。メンテも自動メンテで。機械は苦手でしてね」
「M16?」
「彼の愛用なんですよ。ゴ○ゴの。せっかくビーグル犬つれてるんだし、極○射程とはいかなくても、スナイパーにはなりたいかな、と」
「銃は却下させていただきます。あちらの世界には存在しません」
「えええええええぇ!?」
「御察しの通り、剣と魔法の世界です。なんですか?そのイヤそうなお顔は… 」
「タクティ○スではでてきたんですよ? では錬金術は?」
「…少しはありますね」
「ではそちらをお願いします。ビンとか皿とか作りますので」
「わかりました…魔法等に関しましては、みゆきさんの想像もしくは記憶にあるもの全般使えるようにさせていただきます」
「おぉ?マジですか? 助かります! 太っ腹ですね! ありがとうございます」
「他にご希望はございませんか?」
「他…」
「転生ですので容姿とか年齢とか」
「このままではマズイですか? 少佐みたいなナイスなバデーはちょっと…」
「ではそのままで。サービスとして、超人的筋力は内に秘めたる力とさせて頂きます」
「おぉ! ということはこの、たるたるの二の腕で腕立てできるようにしていだけるんですね? すばらしい! なんだかんだで天使(見習い)さん、いろいろできるんですね」
「こちらとしては、何故腕立て伏せにこだわられるのか皆目見当がつきませんが…」
「ロマンですよ! 懸垂で鍛える感じ。かっこいいじゃないですか」
そんなもんですかね、と天使(見習い)は遠い目をしていた。
「あと、これは質問なのですが…」
「どうぞ」
「残り何年くらいですかね? わたしの寿命は」
「…」
「大体の目安にしていろいろやっとかないと、困りそうな気がしまして。ふたばのこともありますしね。終わりがわかっている方が好みなのもあるのですが」
「すみません、そればっかりはお教えできないんですよ」
「やっぱりそうですよね~。ごめんなさい、聞いてみただけです」
「そろそろ、時間のようですが…」
あぁ、とみゆきの目が天使(見習い)の目を捉えた。
「まあ、ちょいちょい様子は見に伺います」
「はぁ。ありがとうございます」
「最初はあの高校生達と一緒に召喚される形になりますが、何とか乗り切ってください」
「えええええぇ?」
テンプレですから、と言って笑った天使(見習い)の顔がぼやけていく。
「まあ、私の与えた力を見抜けるような者はあの世界には存在しませんがね」
誰もいない空間に向かい、低く響く声は先程までの人当たりの良い声とは違っていた。
「あぁ、仕上げを忘れていましたね」
何故、彼女がそれを望まないのか不思議だったが…
小さな声で呪文を唱える。
彼女とその連れに加護と祝福を。
何と闘うかはさておき、希望は述べてみる。
「それから、半日くらいは休まず走り続けられるような体力」
指折り数えだしたみゆきを生温い視線で見つめる天使(見習い)。
「同じくらいの体力をこのふたばにも…」
だめなものは篩にかけられるのだろうと、続けていく。
「異世界転生の基本の言語マスターと無尽蔵のアイテムボックス! 無限MPと回復魔法、存在するなら分解と再生の魔法ですかね~ ゴミ、心配ですから。 あと、塩と砂糖と胡椒と醤油、調味料と鍋釜一式」
「回復魔法?」
「えぇ。ふたばに何かあった時、まぁ、自分もですが、医者に行けるとは限りませんからね。エフ○フに出てくるくらいの魔法が使えたら助かるなぁと思いまして」
「なるほど」
「慣れるまでは森に籠るつもりなので虫とか蛇とか毒もったのに噛まれた時も何とかなりそうですしね」
「森?」
「狙撃の練習しないといけないし」
「はいぃ?」
「あ、銃はM16でお願いします。弾ギレなしの魔法銃みたいなのがいいんですけど。メンテも自動メンテで。機械は苦手でしてね」
「M16?」
「彼の愛用なんですよ。ゴ○ゴの。せっかくビーグル犬つれてるんだし、極○射程とはいかなくても、スナイパーにはなりたいかな、と」
「銃は却下させていただきます。あちらの世界には存在しません」
「えええええええぇ!?」
「御察しの通り、剣と魔法の世界です。なんですか?そのイヤそうなお顔は… 」
「タクティ○スではでてきたんですよ? では錬金術は?」
「…少しはありますね」
「ではそちらをお願いします。ビンとか皿とか作りますので」
「わかりました…魔法等に関しましては、みゆきさんの想像もしくは記憶にあるもの全般使えるようにさせていただきます」
「おぉ?マジですか? 助かります! 太っ腹ですね! ありがとうございます」
「他にご希望はございませんか?」
「他…」
「転生ですので容姿とか年齢とか」
「このままではマズイですか? 少佐みたいなナイスなバデーはちょっと…」
「ではそのままで。サービスとして、超人的筋力は内に秘めたる力とさせて頂きます」
「おぉ! ということはこの、たるたるの二の腕で腕立てできるようにしていだけるんですね? すばらしい! なんだかんだで天使(見習い)さん、いろいろできるんですね」
「こちらとしては、何故腕立て伏せにこだわられるのか皆目見当がつきませんが…」
「ロマンですよ! 懸垂で鍛える感じ。かっこいいじゃないですか」
そんなもんですかね、と天使(見習い)は遠い目をしていた。
「あと、これは質問なのですが…」
「どうぞ」
「残り何年くらいですかね? わたしの寿命は」
「…」
「大体の目安にしていろいろやっとかないと、困りそうな気がしまして。ふたばのこともありますしね。終わりがわかっている方が好みなのもあるのですが」
「すみません、そればっかりはお教えできないんですよ」
「やっぱりそうですよね~。ごめんなさい、聞いてみただけです」
「そろそろ、時間のようですが…」
あぁ、とみゆきの目が天使(見習い)の目を捉えた。
「まあ、ちょいちょい様子は見に伺います」
「はぁ。ありがとうございます」
「最初はあの高校生達と一緒に召喚される形になりますが、何とか乗り切ってください」
「えええええぇ?」
テンプレですから、と言って笑った天使(見習い)の顔がぼやけていく。
「まあ、私の与えた力を見抜けるような者はあの世界には存在しませんがね」
誰もいない空間に向かい、低く響く声は先程までの人当たりの良い声とは違っていた。
「あぁ、仕上げを忘れていましたね」
何故、彼女がそれを望まないのか不思議だったが…
小さな声で呪文を唱える。
彼女とその連れに加護と祝福を。
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