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妖精
妖精④
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唐突だが、貴方は愛と憎悪、どちらが美しいと思うだろうか?
正に今、目の前の石碑にそう記されているのである。
俺はそんなことどうでもいい。
適当に愛は美しいとでも書いときゃいいんじゃないか?
しかし、俺の隣の妖精はどうやらそんな安直な考え方ではないらしく、頭を捻っている。(うわあ面倒臭い。)
俺はおっちゃんに依頼を受けただけで、こんな哲学的な問題を解きに来たわけじゃないんだが・・・
目の前の石碑には、ご丁寧にもキーボード&パネルが付属しており、今か今かと回答を待ち望んでいる様子が確認できる。
あれから十五分、やっと隣の妖精が始動した。
つかつかと石碑に近寄り、ピッピッと回答を打ち込んでいる。ファンタジーの世界で機械音はどうかと思うが、この際どうでもいい。
しばらくすると、リングが回答を打ち終わりドヤ顔で戻ってくる。
パネルを見ると、
”愛は美しく、憎悪は醜くて浅はかだから。”
と記されている。恐ろしく率直だな。
「し、シンプルだな・・・」
「当然です!これ以上の答えなどありません!」
うん・・・自分の心に正直なのは悪いことではないと思うが・・・
顔に苦笑いを張り付けていると、ガチャッと石碑の方から物音が。
見ると、何やら白い球体がいつの間にか落ちていた。
「何でしょうコレ?」
「景品かなんかじゃないか?」
俺に訊かれても困るが、取り敢えずそう返しておく。
答えはともあれ、これで終わりか?と安堵の笑みを浮かべていた俺氏だが、ここで悲報が入る。
まだまだ石碑がキーボード&パネルが消えてくれないことから、俺にも書けということなのだろうか?
「次はハヤテさんの番ですね、頑張ってください!」
とかリングは言っちゃってるが、無茶言うなよ。俺にはそんなご立派な意志なんてものはないと自負しているのだが・・・
一応石碑に歩み寄ってみるが、一向に手が動かない。
愛、憎悪か・・・昔、物書きを志していた親友がこう言っていたのを思い出す。
(いいか池田、愛も憎悪も優劣なんて存在しない。なぜなら、どちらも他者のことを強く思っているからだ。)
思い出したくもない過去が一気に降りかかってきた。
気づくと、その友人の言葉を書き連ねていた。
”愛も憎悪も変わらない。どちらも他者のことを強く思ってているからだ。”
「大丈夫ですか?ハヤテさん。」
それほど自分の顔は歪んでいたのだろう。リングが心配してくれる。
「心配ない。」
ガチャッ
先ほどの物音がする。
俺の球体は、真っ黒だった。余計なお世話だ。
正に今、目の前の石碑にそう記されているのである。
俺はそんなことどうでもいい。
適当に愛は美しいとでも書いときゃいいんじゃないか?
しかし、俺の隣の妖精はどうやらそんな安直な考え方ではないらしく、頭を捻っている。(うわあ面倒臭い。)
俺はおっちゃんに依頼を受けただけで、こんな哲学的な問題を解きに来たわけじゃないんだが・・・
目の前の石碑には、ご丁寧にもキーボード&パネルが付属しており、今か今かと回答を待ち望んでいる様子が確認できる。
あれから十五分、やっと隣の妖精が始動した。
つかつかと石碑に近寄り、ピッピッと回答を打ち込んでいる。ファンタジーの世界で機械音はどうかと思うが、この際どうでもいい。
しばらくすると、リングが回答を打ち終わりドヤ顔で戻ってくる。
パネルを見ると、
”愛は美しく、憎悪は醜くて浅はかだから。”
と記されている。恐ろしく率直だな。
「し、シンプルだな・・・」
「当然です!これ以上の答えなどありません!」
うん・・・自分の心に正直なのは悪いことではないと思うが・・・
顔に苦笑いを張り付けていると、ガチャッと石碑の方から物音が。
見ると、何やら白い球体がいつの間にか落ちていた。
「何でしょうコレ?」
「景品かなんかじゃないか?」
俺に訊かれても困るが、取り敢えずそう返しておく。
答えはともあれ、これで終わりか?と安堵の笑みを浮かべていた俺氏だが、ここで悲報が入る。
まだまだ石碑がキーボード&パネルが消えてくれないことから、俺にも書けということなのだろうか?
「次はハヤテさんの番ですね、頑張ってください!」
とかリングは言っちゃってるが、無茶言うなよ。俺にはそんなご立派な意志なんてものはないと自負しているのだが・・・
一応石碑に歩み寄ってみるが、一向に手が動かない。
愛、憎悪か・・・昔、物書きを志していた親友がこう言っていたのを思い出す。
(いいか池田、愛も憎悪も優劣なんて存在しない。なぜなら、どちらも他者のことを強く思っているからだ。)
思い出したくもない過去が一気に降りかかってきた。
気づくと、その友人の言葉を書き連ねていた。
”愛も憎悪も変わらない。どちらも他者のことを強く思ってているからだ。”
「大丈夫ですか?ハヤテさん。」
それほど自分の顔は歪んでいたのだろう。リングが心配してくれる。
「心配ない。」
ガチャッ
先ほどの物音がする。
俺の球体は、真っ黒だった。余計なお世話だ。
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