THIEF -シーフ-

SIVA

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決着の時

10-7

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『決着をつけてやる』


スピーカーホンにしたベスの携帯から低い声が部屋に響いた。


 「決着って……ライト、もしかしてあの屋敷の主を殺した犯人が分かったのか?」


チップが身を乗り出すようにベスの携帯に話しかけた。


ガラガラと外から音が聞こえ、ライトが部屋に入ってきた。


 「ライト!!」


チップはようやくパソコンから離れた。


 「今言っていたことってどういうことだよ!?ライト、犯人わかったのか?!」


ライトは何も言わずにその場を後にした。


 「気が立ってるわね。ライトのやつ」


ベスはそういってライトの後を追いかけた。


手近にある荷物を手にしながら支度をしているライトを見て、ベスはあたりを見回した。



 「ちょっと、そんな物騒なものまで持っていくの?」


そういって、ライトの腕に手を置いた。


ガチャっと音を立てながら、弾が入っているかを確認しながら
「相手が悪いからな」と拳銃を構えた。





 「それって、対警察よ?もしかして、犯人って警察官なの?」



ライトは手を止めてベスのほうを見た。


 「図星ね。となると、私たちと接触したことがある人物で、頭の切れる奴と言ったら……」



 「言ったら??」



 「レニー??」


 「そんなわけないだろ」



ライトは呆れたように止めていた手を動かし始めた。

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