THIEF -シーフ-

SIVA

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エピローグ

11-3

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フッと笑って、拳銃を下ろすと助手の方を見た。


ライトに触られた頭を撫でながらボーっとしている助手の脇をつついて「絶対に惚れたりしたダメ」とくぎを刺した。


「ほ、惚れたりなんかするわけ……ないじゃないですか」


「そぉ?今日はありがとう」


「先輩のお願いだからいつでも聞きますけど、そろそろ署に戻らないと」


「うん。またお願いするかも」


「や、もう勘弁してください。あの人を追いかけるのは、先輩しかできないと思いますから」


苦笑いをしながら助手は両手をひらひらとさせながら後ずさりをしている。


レニーはクスッと笑った。


***


「ライト!ライト!ライト!!!」


部屋にこっそり戻ってきたつもりだったが、あっけなくチップに見つかり、傍にあったヘッドホンを耳につけ横になった。


チップは、どたどたと足音を立てながらライトの服をガシッとつかむと「ライト!大変だ!」と縋り付いてきた。


「なんだ、煩いいな。ヘッドホンしてるのにお前の声が聞こえるってどんだけだよ」


眉間にしわを寄せ、自分の体からチップを引きはがそうと頭を押した。


「ライト!!これ、これ!!!」


チップが持っていた新聞に目をやった。


「あんたが好きそうな感じじゃないか?」


新聞には、エリコム社が大きく動き出したことが書かれていた。


「あぁ。これはいい。あの会社に乗り込む機会ができたってことだな」


チップは嬉しそうにうなずいた。


「次なるお宝、頂戴しに行きますか」


ライトは起き上がり、ヘッドホンをはずしながらチップに言った。


「今度はちゃんとお宝をゲットしてくれよ?」



チップはそう言った後後悔したのか「ベ、ベスとウォルト呼んでくる」と走っていった。


呆れた顔をしたままライトは片眉を上げ小さくため息を漏らした。




KNOCKの次なるターゲットはエリコム社!!


                              To Be Continued…?



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