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新たな交易路——ルキウスの剣とギュンターの地図
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ヘルムガルド鋼の完成品が木箱に詰められたまま、壁際に積み重なっている。乾燥薬草の束は棚に収まりきらず、床の上にまで溢れている。オルガの調合した軟膏の瓶が、温度管理の行き届いた棚に並んでいるが、出荷できなければ劣化が始まる。
流通封鎖から二週間。先物取引の契約はギュンターが近隣三領地の商人と交渉を進めているが、ヴォルフスハイムのクラウス領主は前向きながらも条件面で詰めが残り、リンデンブルクとザールフェルトの商人はまだ返答待ちだ。契約締結にはまだ数日かかる。その間にも在庫は増え続け、製造コストが現金を食い潰していく。
今朝、帳簿を確認した。運転資金の残りはあと十八日分。住居建設費を後倒しにすれば三週間に延びるが、それは最後の手段だ。数字は嘘をつかない。冷たく、正確に、期限を告げてくる。
対策会議の席で、私は決断を下した。
「山岳ルートを開拓します」
地図をテーブルに広げた。ギュンターが持ち出した三十年前の古い交易路の地図だ。羊皮紙が黄ばみ、インクがかすれている箇所もあるが、道筋は読み取れる。
ヘルムガルドから東に延びる山道。峠を二つ越え、渓谷を一つ渡れば、東方の港町エーリヒスハーフェンに至る。王都の関税も通関検査も及ばない、独立した交易ルートだ。
「三十年前は、この道で東方の海商人と取引していた」
ギュンターが地図を指でなぞった。
「辺境の鉱石と薬草を港に運び、海外の絹や香辛料と交換する。悪くない商売だった。しかし——」
「魔獣が出るようになって、使えなくなった」
ルキウスが口を挟んだ。琥珀の目が地図の山岳地帯を見つめている。軍人の目だ。地形を読み、危険を測っている。
「十年前から北方の魔獣が南下し始め、山道は事実上の封鎖状態になった。旅の商人が二人、行方不明になってからは誰も通らなくなった」
「ルキウス殿。偵察で見た北方の獣の足跡——あの数はどの程度でした」
「俺が確認した範囲で十二。しかし足跡の重なりから見て、実数はもっと多い。三十から五十の群れが北の山中に棲息していると見ていい」
数字が出ると、部屋の空気が重くなった。リリアーヌが息を呑み、オルガの顔色が変わった。三十から五十の魔獣。通常の武装では対処できない数だ。ゲームでは魔獣はレベルで管理された敵だったが、現実の魔獣は数字で割り切れない恐怖を持っている。
「だが——山道の南側まで降りてくる個体は少ない。奴らの縄張りは峠の北斜面に集中している。南斜面を抜ければ、東の港町まで魔獣の出没域を避けて通れる」
ルキウスが地図に線を引いた。通常の山道から外れ、南側の尾根筋を辿るルート。距離は一日分長くなるが、魔獣との遭遇リスクが大幅に下がる。
「問題は二つだ。まず、尾根筋は荷馬車が通れるほど広くない。背負い荷か、小型の馬が限度だ。大量輸送はできない」
「もう一つは?」
「護衛だ。仮に南斜面を通っても、魔獣がゼロとは限らない。少数の護衛では対応しきれない場合がある」
ルキウスの声は冷静だった。しかしその冷静さの裏に、「俺がやる」という意志が透けている。
「ルキウス殿——」
「言うな」
遮られた。琥珀の目が真っ直ぐに私を見ている。
「近衛騎士団長が辺境の荷馬車を護衛するわけにはいかない。それは理解している。だから——」
ルキウスが一歩前に出た。
「俺は護衛隊を組織する。ヘルムガルドの若い連中を鍛えて、自前の護衛戦力を作る。俺が直接荷馬車についていく必要はない。訓練された護衛隊がいればいい」
目が合った。この男の不器用な誠実さは、いつも予想の斜め上から来る。自分が動けないなら、動ける人間を育てる。騎士として、教官として。
「……護衛隊の編成に、どのくらいかかりますか」
「基礎訓練に一週間。実地訓練を兼ねた偵察を二回。二週間あれば、最低限の隊を組める」
「二週間……」
在庫の保管限界とぎりぎりだ。しかし他に選択肢がない。
「お願いします、ルキウス殿」
ルキウスが頷いた。その顔に、微かな安堵が浮かんだ。戦場を与えられた兵士の顔だ。商業戦争の会議室では居場所を見つけられなかったこの男が、護衛隊という自分の領分を得て、初めて肩の力が抜けたように見えた。
ルキウスとセラフィーナの関係は奇妙なものだった。恩義で結ばれ、今は「近衛騎士団長としてではなく、一人の協力者として」の距離。学園時代にセラフィーナが救った一瞬が、この男の人生を変えた。その借りを返すために来たはずが、いつの間にか借り以上のものがここにある。
マルクスが腕を組んだまま口を開いた。
「護衛隊に武器がいるな。ヘルムガルド鋼の剣を、六振り鍛える。一週間でやる」
「マルクス殿——ありがとうございます」
「礼はいらねえ。在庫が溜まったまま鉄が錆びるより、使われた方がいい」
寡黙な鍛冶師の実利主義。しかしその言葉の端に、護衛隊の若者たちへの期待が滲んでいた。弟子のラウルが護衛隊に志願したと聞いている。師匠として、弟子に良い武器を持たせたいのだろう。
リリアーヌが手を挙げた。
「あの——港町エーリヒスハーフェンの商人との取引条件ですが、私が清書した契約書の雛形に、海外交易の条項も加えておきました。ギュンター殿に確認していただけますか」
ギュンターがリリアーヌの差し出した書類を受け取り、目を通した。老商人の眉が上がった。
「……嬢ちゃん、これは——よくできている。条項の順序も理にかなっている。どこで覚えた」
「父の書斎で、昔から契約書を眺めていたんです。商家の娘ですから」
リリアーヌが照れ笑いした。この子の商才は、日を追うごとに花開いている。セラフィーナの師匠としての教えというよりも、元々持っていた資質が環境を得て伸び始めている感覚だ。ゲームのリリアーヌには、こんな一面はなかった。
会議が終わり、全員が動き始めた。ルキウスは訓練場へ向かい、ヘルムガルドの若者に声をかけ始めた。弟子のラウルが真っ先に手を挙げたという。マルクスは工房に戻り、護衛隊用の剣の設計に取りかかった。鍛冶場から響く槌音が、いつもより力強い。ギュンターは港町への書状をしたため、リリアーヌがその清書を手伝っている。
ヨハンが私の傍らで、静かに茶を淹れてくれた。
「セラフィーナ様。護衛隊の兵糧と補給物資の手配は、私が担当してもよろしいですか」
「ヨハン。ありがとう」
「いいえ。これくらいしかお手伝いできませんから」
控えめな言葉。しかしこの従者がいなければ、私はとうに壊れていただろう。前世では、こんな風に支えてくれる人は一人もいなかった。
レオンハルトが私の隣に残った。
「セラフィーナ」
「殿下」
「……フリッツから連絡があった。王都の議会で『辺境産品特別関税法』が審議に入ったそうだ」
予想通りだ。流通封鎖の次は関税。ノーヴァルの二正面攻撃。
「通常の三倍の関税を辺境産品にかける法案だと。通商委員会の委員長がノーヴァル家の遠縁だ。可決される可能性が高い」
「殿下。議会で反対していただけますか」
「無論だ。しかし——多数派工作をされている。余一人の反対では止められない可能性がある」
レオンハルトの声に苦みが混じっていた。王太子でありながら、議会の多数決には逆らえない。それがこの王国の制度だ。権力があっても、使い方を間違えば足元をすくわれる。
「……わかりました。関税が通っても対応できるよう、山岳ルートの開拓を急ぎます。王都を通さない取引ルートがあれば、関税は無意味になりますから」
レオンハルトが目を見開いた。
「——お前は、いつもそうだな。壁があれば、壁を壊すのではなく、壁の向こうに別の道を作る」
「壁を壊すのは殿下の役目ですわ。私は回り道の専門家ですから」
軽口を叩いた。前世では上司にこんな口はきけなかった。立場の差を越えて冗談を言える相手がいること自体が、今世で得た宝物の一つだ。
レオンハルトの口元が微かに緩んだ。しかしすぐに引き締まった。
「余は明後日、王都に一度戻る。関税法の審議に出席するためだ。フリッツには辺境との連絡を継続させる。何かあれば——すぐに知らせろ」
「……お気をつけて、殿下」
言葉が、思ったよりも柔らかく出た。レオンハルトが足を止めた。振り返りはしなかったが、背中が一瞬だけ強張り、そして緩んだ。何かを堪えるような間があった。しかし何も言わず、静かに部屋を出ていった。扉が閉まる音が、妙に大きく響いた。
一人残った執務室で、地図を見つめた。山岳ルートの線が細い。しかし確かにそこに道はある。
ルキウスの偵察報告が脳裏をよぎった。「北の山中に、通常の獣ではない足跡がある。数も増えている」。山道の偵察が始まれば、魔獣との接触は避けられないかもしれない。
窓の外を見た。北の山並みが夕焼けに染まっている。あの山の向こうに、道がある。しかしその道の脇には、見えない牙が潜んでいる。
南からノーヴァル、北から魔獣。そして地下には魔鉱石と聖光教会の影。三方に敵がいる。前世の私なら、とっくに退職届を出していただろう。
しかし——三方に仲間もいる。ルキウスの剣と、ギュンターの地図と、エミルの知恵。マルクスの鋼と、オルガの薬と、ヨハンの忠誠。それが今の私の武器だ。
流通封鎖から二週間。先物取引の契約はギュンターが近隣三領地の商人と交渉を進めているが、ヴォルフスハイムのクラウス領主は前向きながらも条件面で詰めが残り、リンデンブルクとザールフェルトの商人はまだ返答待ちだ。契約締結にはまだ数日かかる。その間にも在庫は増え続け、製造コストが現金を食い潰していく。
今朝、帳簿を確認した。運転資金の残りはあと十八日分。住居建設費を後倒しにすれば三週間に延びるが、それは最後の手段だ。数字は嘘をつかない。冷たく、正確に、期限を告げてくる。
対策会議の席で、私は決断を下した。
「山岳ルートを開拓します」
地図をテーブルに広げた。ギュンターが持ち出した三十年前の古い交易路の地図だ。羊皮紙が黄ばみ、インクがかすれている箇所もあるが、道筋は読み取れる。
ヘルムガルドから東に延びる山道。峠を二つ越え、渓谷を一つ渡れば、東方の港町エーリヒスハーフェンに至る。王都の関税も通関検査も及ばない、独立した交易ルートだ。
「三十年前は、この道で東方の海商人と取引していた」
ギュンターが地図を指でなぞった。
「辺境の鉱石と薬草を港に運び、海外の絹や香辛料と交換する。悪くない商売だった。しかし——」
「魔獣が出るようになって、使えなくなった」
ルキウスが口を挟んだ。琥珀の目が地図の山岳地帯を見つめている。軍人の目だ。地形を読み、危険を測っている。
「十年前から北方の魔獣が南下し始め、山道は事実上の封鎖状態になった。旅の商人が二人、行方不明になってからは誰も通らなくなった」
「ルキウス殿。偵察で見た北方の獣の足跡——あの数はどの程度でした」
「俺が確認した範囲で十二。しかし足跡の重なりから見て、実数はもっと多い。三十から五十の群れが北の山中に棲息していると見ていい」
数字が出ると、部屋の空気が重くなった。リリアーヌが息を呑み、オルガの顔色が変わった。三十から五十の魔獣。通常の武装では対処できない数だ。ゲームでは魔獣はレベルで管理された敵だったが、現実の魔獣は数字で割り切れない恐怖を持っている。
「だが——山道の南側まで降りてくる個体は少ない。奴らの縄張りは峠の北斜面に集中している。南斜面を抜ければ、東の港町まで魔獣の出没域を避けて通れる」
ルキウスが地図に線を引いた。通常の山道から外れ、南側の尾根筋を辿るルート。距離は一日分長くなるが、魔獣との遭遇リスクが大幅に下がる。
「問題は二つだ。まず、尾根筋は荷馬車が通れるほど広くない。背負い荷か、小型の馬が限度だ。大量輸送はできない」
「もう一つは?」
「護衛だ。仮に南斜面を通っても、魔獣がゼロとは限らない。少数の護衛では対応しきれない場合がある」
ルキウスの声は冷静だった。しかしその冷静さの裏に、「俺がやる」という意志が透けている。
「ルキウス殿——」
「言うな」
遮られた。琥珀の目が真っ直ぐに私を見ている。
「近衛騎士団長が辺境の荷馬車を護衛するわけにはいかない。それは理解している。だから——」
ルキウスが一歩前に出た。
「俺は護衛隊を組織する。ヘルムガルドの若い連中を鍛えて、自前の護衛戦力を作る。俺が直接荷馬車についていく必要はない。訓練された護衛隊がいればいい」
目が合った。この男の不器用な誠実さは、いつも予想の斜め上から来る。自分が動けないなら、動ける人間を育てる。騎士として、教官として。
「……護衛隊の編成に、どのくらいかかりますか」
「基礎訓練に一週間。実地訓練を兼ねた偵察を二回。二週間あれば、最低限の隊を組める」
「二週間……」
在庫の保管限界とぎりぎりだ。しかし他に選択肢がない。
「お願いします、ルキウス殿」
ルキウスが頷いた。その顔に、微かな安堵が浮かんだ。戦場を与えられた兵士の顔だ。商業戦争の会議室では居場所を見つけられなかったこの男が、護衛隊という自分の領分を得て、初めて肩の力が抜けたように見えた。
ルキウスとセラフィーナの関係は奇妙なものだった。恩義で結ばれ、今は「近衛騎士団長としてではなく、一人の協力者として」の距離。学園時代にセラフィーナが救った一瞬が、この男の人生を変えた。その借りを返すために来たはずが、いつの間にか借り以上のものがここにある。
マルクスが腕を組んだまま口を開いた。
「護衛隊に武器がいるな。ヘルムガルド鋼の剣を、六振り鍛える。一週間でやる」
「マルクス殿——ありがとうございます」
「礼はいらねえ。在庫が溜まったまま鉄が錆びるより、使われた方がいい」
寡黙な鍛冶師の実利主義。しかしその言葉の端に、護衛隊の若者たちへの期待が滲んでいた。弟子のラウルが護衛隊に志願したと聞いている。師匠として、弟子に良い武器を持たせたいのだろう。
リリアーヌが手を挙げた。
「あの——港町エーリヒスハーフェンの商人との取引条件ですが、私が清書した契約書の雛形に、海外交易の条項も加えておきました。ギュンター殿に確認していただけますか」
ギュンターがリリアーヌの差し出した書類を受け取り、目を通した。老商人の眉が上がった。
「……嬢ちゃん、これは——よくできている。条項の順序も理にかなっている。どこで覚えた」
「父の書斎で、昔から契約書を眺めていたんです。商家の娘ですから」
リリアーヌが照れ笑いした。この子の商才は、日を追うごとに花開いている。セラフィーナの師匠としての教えというよりも、元々持っていた資質が環境を得て伸び始めている感覚だ。ゲームのリリアーヌには、こんな一面はなかった。
会議が終わり、全員が動き始めた。ルキウスは訓練場へ向かい、ヘルムガルドの若者に声をかけ始めた。弟子のラウルが真っ先に手を挙げたという。マルクスは工房に戻り、護衛隊用の剣の設計に取りかかった。鍛冶場から響く槌音が、いつもより力強い。ギュンターは港町への書状をしたため、リリアーヌがその清書を手伝っている。
ヨハンが私の傍らで、静かに茶を淹れてくれた。
「セラフィーナ様。護衛隊の兵糧と補給物資の手配は、私が担当してもよろしいですか」
「ヨハン。ありがとう」
「いいえ。これくらいしかお手伝いできませんから」
控えめな言葉。しかしこの従者がいなければ、私はとうに壊れていただろう。前世では、こんな風に支えてくれる人は一人もいなかった。
レオンハルトが私の隣に残った。
「セラフィーナ」
「殿下」
「……フリッツから連絡があった。王都の議会で『辺境産品特別関税法』が審議に入ったそうだ」
予想通りだ。流通封鎖の次は関税。ノーヴァルの二正面攻撃。
「通常の三倍の関税を辺境産品にかける法案だと。通商委員会の委員長がノーヴァル家の遠縁だ。可決される可能性が高い」
「殿下。議会で反対していただけますか」
「無論だ。しかし——多数派工作をされている。余一人の反対では止められない可能性がある」
レオンハルトの声に苦みが混じっていた。王太子でありながら、議会の多数決には逆らえない。それがこの王国の制度だ。権力があっても、使い方を間違えば足元をすくわれる。
「……わかりました。関税が通っても対応できるよう、山岳ルートの開拓を急ぎます。王都を通さない取引ルートがあれば、関税は無意味になりますから」
レオンハルトが目を見開いた。
「——お前は、いつもそうだな。壁があれば、壁を壊すのではなく、壁の向こうに別の道を作る」
「壁を壊すのは殿下の役目ですわ。私は回り道の専門家ですから」
軽口を叩いた。前世では上司にこんな口はきけなかった。立場の差を越えて冗談を言える相手がいること自体が、今世で得た宝物の一つだ。
レオンハルトの口元が微かに緩んだ。しかしすぐに引き締まった。
「余は明後日、王都に一度戻る。関税法の審議に出席するためだ。フリッツには辺境との連絡を継続させる。何かあれば——すぐに知らせろ」
「……お気をつけて、殿下」
言葉が、思ったよりも柔らかく出た。レオンハルトが足を止めた。振り返りはしなかったが、背中が一瞬だけ強張り、そして緩んだ。何かを堪えるような間があった。しかし何も言わず、静かに部屋を出ていった。扉が閉まる音が、妙に大きく響いた。
一人残った執務室で、地図を見つめた。山岳ルートの線が細い。しかし確かにそこに道はある。
ルキウスの偵察報告が脳裏をよぎった。「北の山中に、通常の獣ではない足跡がある。数も増えている」。山道の偵察が始まれば、魔獣との接触は避けられないかもしれない。
窓の外を見た。北の山並みが夕焼けに染まっている。あの山の向こうに、道がある。しかしその道の脇には、見えない牙が潜んでいる。
南からノーヴァル、北から魔獣。そして地下には魔鉱石と聖光教会の影。三方に敵がいる。前世の私なら、とっくに退職届を出していただろう。
しかし——三方に仲間もいる。ルキウスの剣と、ギュンターの地図と、エミルの知恵。マルクスの鋼と、オルガの薬と、ヨハンの忠誠。それが今の私の武器だ。
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