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春の物語
苦しみの唄を希望の唄にかえて
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歌い終わると子供たちは私に甘えだしてきた。
「お姉ちゃん!お兄ちゃん、まだ?」
「足が痛いよー!お姉ちゃん、おんぶ!」
「ずるいー!僕も!」
みんなそれぞれ口々に言う。
私はどうしたらいいのか分からずに笑う。
「ごめんね。もう少しだけ我慢してね?お兄ちゃん、今、迷子なの。」
私どうにか宥めようとするけどみんな聞いてくれなかった。
「やだー!疲れた!」
「あのお兄ちゃんがいい!」
「お姉ちゃん、嫌い!!」
うぅ。
最期の『お姉ちゃん、嫌い!!」は傷つく。
ジョナさん。早く来てよ。
いつまで隠れてるの?
歌に願いを込めたのに。
(ジョナさん。いますか?迎えに来ました。お願いです。私を頼ってください。私が助けますから。)
って伝えたのに。
どうして出てきてくれないの?
「本当に、助けてくれるのか。」
急に上から声がした。
この声は。
「ジョナさん。やはり上にいたんですね。」
私が上に向かって言うと樹の枝は揺れた。
「質問に答えろ。本当に俺たちの事を助けるのか。」
子供たちはみんな怯えていた。
「上から声がするよ。」
「お姉ちゃん、上に怖いオバケいるの?」
私は微笑みながら言った。
「オバケじゃないよ。みんなの大好きなジョナお兄ちゃんだよ。」
私が言うとみんな嬉しそうに言った。
「じゃあ、僕たちの勝ち?」
私はそれに頷く。
「やったぁ!」
「僕たちすごーい!」
みんな飛び跳ねたりハイタッチをしたりしている。
私は子供たちにジョナさんを探すときにこう言った。
「今から新しい鬼ごっこのルールを言うね。まず私達は鬼になっているジョナお兄ちゃんを探します。
みんなの得意なことをして探してね。におい・音・眼に見えるもの。色々なものを使って探します。
ジョナお兄ちゃんはどこに隠れているのか、私にも分からないからね?だからみんなで協力して探すの。
ジョナお兄ちゃんを見つけたら私達の勝ち。見つけれなかったら私の負け。」
私がそういうとみんな笑いながら言った。
「何かよく分かんないけど楽しそう!」
「お兄ちゃん、どこに隠れているのかな?」
「早くやろうよ!」
みんなは私の手を引っ張る。
まさか、まだ幼い子供たちのおかげで見つけれるとは思わなかった。
私はジョナさんに声をかける。
「本当に助けますよ。だから何があったのか教えてください。」
私がそういうとジョナさんは「分かった。」と短く言った。
ジョナさんはドサッと音を立てて降りてきた。
「あ、お兄ちゃんだ!」
「お兄ちゃん、遊ぼう!!」
子供たちは上から降りてきたジョナさんの元に集まる。
ジョナさんは驚いて固まっていた。
私はそれがおかしくて思わず笑う。
「ウカ・・・一回しか言わないからな。」
ジョナさんは怖い顔をしていった。
私は笑うのをやめる。
ジョナさんはゆっくりと語りだす。
「なるほど。分かりました。」
私は話を聞き終わるとジョナさんに言った。
「それではミカさんの所に連れて行ってください。」
ジョナさんは戸惑いながらも頷くと私の前を歩き出す。
「ここだよ。」
ジョナさんはある村の前で止まった。
「ジョナ!」
「どこに行ってたんだよ!」
「心配してたよ!」
「おかえりなさい、ジョナ君!!」
ジョナさんに気づいた村の人たちが集まってそれぞれ声を掛け合う。
それでもジョナさんはずっと下を向いていた。
「ジョナさん。ミカさんの所に・・・案内してもらえますか。」
ジョナさんは何の反応もせずに歩き出す。
「ジョナ!お前今までどこにいたんだ!?心配してたんだぞ!!」
家の中から男の人が出てきた。
ジョナさんの肩を掴んで揺さぶっている。
私は男の人に微笑みを浮かべる。
「こんにちは、始めまして。ウカです。ジョナさんにはいつもお世話になっています。」
私の手を握ったまま子供たちは、はしゃいでいる。
「ど、どうも。。。じゃなくて!ジョナ、いつからこんないい子を見つけてたんだ?」
何かを勘違いしてるみたいで私は慌てる。
でもジョナさんは興味ないみたいで何も言わない。
私はジョナさんのお父さんになんて説明しようか考える。
でもいいのが浮かばなくて考えるのをやめる。
「ジョナさん。ミカさんの所に行きたいんですが。」
私がジョナさんを見ながら言った。
「ミカに用事があるんですか?すみませんが今、ミカは。」
ジョナさんのお父さんが慌てたように言った。
「父さん、ミカは部屋にいるよな。」
ジョナさんがやっと話し出す。
「あ、あぁ。部屋にいるが。」
ジョナさんはそれだけ聞くと走って行った。
「ジョナ!?」
「ジョナさん!!」
ジョナさんのお父さんは驚いたように私はジョナさんの後を追うためにそれぞれ声を出した。
走ってジョナさんの後を追うとジョナさんはある扉の前にいた。
「ベットに寝ている人がミカさんですか。」
私が聞くとジョナさんはゆっくりと頷いた。
唇を強く噛んで拳を作り何かに耐えているみたいだった。
私はベットに寝ているミカさんのがりがりの手をとった。
青白い顔は生きているのかも疑いたくなる。
そして心を込めて口からメロディーを奏でる。
私の唄がミカさんの心に響きますように。
私の唄で閉じていた瞼が開きますように。
私の唄でジョナさんや皆の気持ちが届きますように。
私の唄でミカさんがまた笑えますように。
私の唄で・・・。
私の唄で・・・。
そう何度も何度も願いながら歌を歌った。
歌い終わるとミカさんはゆっくりと目を開いた。
優しく微笑むミカさんはジョナさんと重なった。
「お兄はどこかな?」
私にそう聞くミカさんの顔色は少しづつだけど温かみを増す。
私は後ろを振り向くとジョナさんに微笑む。
「呼んでますよ、ジョナさん。」
私がそう言った瞬間ジョナさんはミカさんを抱きしめた。
「お姉ちゃん!お兄ちゃん、まだ?」
「足が痛いよー!お姉ちゃん、おんぶ!」
「ずるいー!僕も!」
みんなそれぞれ口々に言う。
私はどうしたらいいのか分からずに笑う。
「ごめんね。もう少しだけ我慢してね?お兄ちゃん、今、迷子なの。」
私どうにか宥めようとするけどみんな聞いてくれなかった。
「やだー!疲れた!」
「あのお兄ちゃんがいい!」
「お姉ちゃん、嫌い!!」
うぅ。
最期の『お姉ちゃん、嫌い!!」は傷つく。
ジョナさん。早く来てよ。
いつまで隠れてるの?
歌に願いを込めたのに。
(ジョナさん。いますか?迎えに来ました。お願いです。私を頼ってください。私が助けますから。)
って伝えたのに。
どうして出てきてくれないの?
「本当に、助けてくれるのか。」
急に上から声がした。
この声は。
「ジョナさん。やはり上にいたんですね。」
私が上に向かって言うと樹の枝は揺れた。
「質問に答えろ。本当に俺たちの事を助けるのか。」
子供たちはみんな怯えていた。
「上から声がするよ。」
「お姉ちゃん、上に怖いオバケいるの?」
私は微笑みながら言った。
「オバケじゃないよ。みんなの大好きなジョナお兄ちゃんだよ。」
私が言うとみんな嬉しそうに言った。
「じゃあ、僕たちの勝ち?」
私はそれに頷く。
「やったぁ!」
「僕たちすごーい!」
みんな飛び跳ねたりハイタッチをしたりしている。
私は子供たちにジョナさんを探すときにこう言った。
「今から新しい鬼ごっこのルールを言うね。まず私達は鬼になっているジョナお兄ちゃんを探します。
みんなの得意なことをして探してね。におい・音・眼に見えるもの。色々なものを使って探します。
ジョナお兄ちゃんはどこに隠れているのか、私にも分からないからね?だからみんなで協力して探すの。
ジョナお兄ちゃんを見つけたら私達の勝ち。見つけれなかったら私の負け。」
私がそういうとみんな笑いながら言った。
「何かよく分かんないけど楽しそう!」
「お兄ちゃん、どこに隠れているのかな?」
「早くやろうよ!」
みんなは私の手を引っ張る。
まさか、まだ幼い子供たちのおかげで見つけれるとは思わなかった。
私はジョナさんに声をかける。
「本当に助けますよ。だから何があったのか教えてください。」
私がそういうとジョナさんは「分かった。」と短く言った。
ジョナさんはドサッと音を立てて降りてきた。
「あ、お兄ちゃんだ!」
「お兄ちゃん、遊ぼう!!」
子供たちは上から降りてきたジョナさんの元に集まる。
ジョナさんは驚いて固まっていた。
私はそれがおかしくて思わず笑う。
「ウカ・・・一回しか言わないからな。」
ジョナさんは怖い顔をしていった。
私は笑うのをやめる。
ジョナさんはゆっくりと語りだす。
「なるほど。分かりました。」
私は話を聞き終わるとジョナさんに言った。
「それではミカさんの所に連れて行ってください。」
ジョナさんは戸惑いながらも頷くと私の前を歩き出す。
「ここだよ。」
ジョナさんはある村の前で止まった。
「ジョナ!」
「どこに行ってたんだよ!」
「心配してたよ!」
「おかえりなさい、ジョナ君!!」
ジョナさんに気づいた村の人たちが集まってそれぞれ声を掛け合う。
それでもジョナさんはずっと下を向いていた。
「ジョナさん。ミカさんの所に・・・案内してもらえますか。」
ジョナさんは何の反応もせずに歩き出す。
「ジョナ!お前今までどこにいたんだ!?心配してたんだぞ!!」
家の中から男の人が出てきた。
ジョナさんの肩を掴んで揺さぶっている。
私は男の人に微笑みを浮かべる。
「こんにちは、始めまして。ウカです。ジョナさんにはいつもお世話になっています。」
私の手を握ったまま子供たちは、はしゃいでいる。
「ど、どうも。。。じゃなくて!ジョナ、いつからこんないい子を見つけてたんだ?」
何かを勘違いしてるみたいで私は慌てる。
でもジョナさんは興味ないみたいで何も言わない。
私はジョナさんのお父さんになんて説明しようか考える。
でもいいのが浮かばなくて考えるのをやめる。
「ジョナさん。ミカさんの所に行きたいんですが。」
私がジョナさんを見ながら言った。
「ミカに用事があるんですか?すみませんが今、ミカは。」
ジョナさんのお父さんが慌てたように言った。
「父さん、ミカは部屋にいるよな。」
ジョナさんがやっと話し出す。
「あ、あぁ。部屋にいるが。」
ジョナさんはそれだけ聞くと走って行った。
「ジョナ!?」
「ジョナさん!!」
ジョナさんのお父さんは驚いたように私はジョナさんの後を追うためにそれぞれ声を出した。
走ってジョナさんの後を追うとジョナさんはある扉の前にいた。
「ベットに寝ている人がミカさんですか。」
私が聞くとジョナさんはゆっくりと頷いた。
唇を強く噛んで拳を作り何かに耐えているみたいだった。
私はベットに寝ているミカさんのがりがりの手をとった。
青白い顔は生きているのかも疑いたくなる。
そして心を込めて口からメロディーを奏でる。
私の唄がミカさんの心に響きますように。
私の唄で閉じていた瞼が開きますように。
私の唄でジョナさんや皆の気持ちが届きますように。
私の唄でミカさんがまた笑えますように。
私の唄で・・・。
私の唄で・・・。
そう何度も何度も願いながら歌を歌った。
歌い終わるとミカさんはゆっくりと目を開いた。
優しく微笑むミカさんはジョナさんと重なった。
「お兄はどこかな?」
私にそう聞くミカさんの顔色は少しづつだけど温かみを増す。
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「呼んでますよ、ジョナさん。」
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