猫ホスト

猫幸世

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猫ホスト

会員番号4~前編~

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疲れた顔で1人の女性が樹海の中に現れそのままうつ伏せで倒れた。 

そこへ司が現れた。

「大丈夫ですか?」

女性に近づきうつ伏せから仰向けに身体を向けた司は女性をお姫様抱っこし部屋に運んだ。 

その後、司は女性をベッドに仰向けで寝かせ部屋を出ていった。 

それから暫くして女性が目を覚まし身体を起こすとスーツ姿のタイガが現れた。

「目が覚めたか」

「ここはどこですか?」

「樹海の中にある部屋だ」

「すみません、出ていきますね」

そう言ってベッドからおりた女性はふらつき倒れかけるとタイガに抱き止められた。 

「大丈夫か?」

「すみません」

「まだ休んだ方がいい」

そう言ってタイガは女性をベッドに座らせ自分も座った。 

「1つ聞いて良いかな」

「何でしょうか」

「どうして樹海に来たの?」

「ホテルオーナーの秘書をしてるんですが…疲れたんでしょうね…私にもわかりません」

「ホテルオーナーの秘書ってそんなにきつい仕事なんですか?」 

「仕事はきつくありません、きついのは仕事が終わってからです」

「力仕事でもしてるんですか?」

「……」

タイガの問いに女性は少し黙りその後、口を開いた。 

「20歳からホテルオーナーの秘書をしています…その頃から仕事が終わるとオーナーの身体の相手をしています…」

「身体の相手ってまさか」

「そのまさかです」

「嫌じゃないの?」

「……」

「どうした?」

涙を流す女性に問いかけると女性が口を開いた。 

「身体の関係を辞めたいと言ったら妹に乗りかえるとオーナーは言いました…私はオーナーの秘書ではなくおもちゃなんです…オーナーが飽きるまで私はオーナーに身体を奪われ続ける…」

涙を流しながら女性が口にするとタイガは女性を抱きしめながら助けたいと思った。  

その後、タイガは女性から離れ名を問いかけた。 

「名前は?」

「千賀結貴(せんがゆうき)です」

「俺はタイガ」

「タイガさん」

結貴が口にしたその時、スマホが鳴った。 

結貴はポケットからスマホを取り出し無言でメールを見つめた。

「……」

「どうした」

「オーナーが自宅に来いって」

そう言って結貴がベッドから離れるとタイガもベッドから離れ結貴の手を掴んだ。 

驚いた顔で結貴が見つめるとタイガが口を開いた。 

「行きたくないなら行かなくていい」

「行かなかったら妹が犠牲になります」

そう言ってタイガの手を離れさせると結貴は部屋を出ていき樹海を歩いていった。 

その後、結貴は樹海を出て道を歩きながらオーナーの自宅に向かった。 

2時間後、オーナーの自宅の前に着いた結貴はスマホでオーナーに自宅の前に着いたことを知らせた。

ドアが開きオーナーが現れると結貴は中に入りドアを閉めた。

「遅くなってすみません」

「2時間もかかるってどこに居たんだ」

「……」

「言えないところに居たのか」

そう言って結貴を引き寄せるとオーナーは唇を重ねた。

その後、オーナーは唇を離し口を開いた。

「俺の呼び出しに2時間もかかるとはいけない娘だ、お仕置きしないとな」

「……」

「靴を脱げ」

「はい」

言われた通り靴を脱ぐと結貴はオーナーにお姫様抱っこされそのまま部屋に運ばれベッドに寝かされた。

「オーナー」

「2人きりの時は智一(ともかず)と呼べと言っただろ」

「智一さん、私…」

「何だ」

「何でもありません」 

「結貴、お前は俺のものだ」

「……」

智一に身体を奪われながら結貴は涙を流し受け入れた。

その後、結貴は帰り支度をした。 

「……」

「明日は休みだ、ここに泊まりなさい」

「帰ります」

そう言って結貴が家を出ていくと智一は結貴のあとを追うことにした。 

道を歩きながら結貴は自宅に帰らず樹海に向かった。

2時間後、道を歩いていた結貴は目の前に現れた樹海の中に入っていった。 

その光景を見て智一は驚いた。

「こんなところに樹海があるなんて」

そう言って智一も樹海の中に入り歩き始めた。

「結貴、どこに行ったんだ」

キョロキョロしながら歩いていると智一の前に結貴とスーツ姿のタイガが現れた。

見つけた智一は結貴に向かって名を口にした。 

「結貴!」

「……」

タイガと共に歩いていた結貴は名を呼ばれ立ち止まり振り返ると智一の姿に驚いた。 

「どうしてここに」

「お前のあとをつけたんだ」

「結貴さん、彼が」

「……」

タイガの言葉に結貴が頷くとタイガは智一に近づき話しかけた。

「あなたに話があります」

「何ですか」

「秘書の仕事が終わってから結貴さんの身体を奪うのやめてあげてください」

「あなたに関係ないでしょ」

「関係ないけど、結貴さんは」

タイガが言いかけたその時、智一は結貴に近づき手を掴み小さな声で口にした。 

「激しくお仕置きしてやる」

そう言って智一が結貴を連れていこうとしたその時、司が現れ話しかけた。

「従業員を連れていくのはやめていただけないでしょうか」

「従業員だと」

「そうです…タイガ、結貴さんを連れて仕事に戻りなさい」

「はい」

返事をし結貴に近づくとタイガは結貴の手を握りその場を離れていった。

「結貴が他のところで働いていたなんて知らなかった」

「今日のことは忘れなさい」

そう言って司は智一の唇を奪い記憶を消すと唇を離した。 

「俺は何でここに居るんだ」

「まっすぐ歩けば樹海から出られますよ」

「そうですか、ありがとうございます」

そう言って智一が歩いていくと司は猫のホストクラブの店の前に向かった。

「司、彼は?」

「帰っていった」

「迷惑かけてすみませんでした」

司に向かって結貴がお辞儀をすると司が話しかけた。 

「今日はタイガの部屋に泊まりなさい」

「……」

結貴が顔をあげると司が口を開いた。 

「溜まったダメージをタイガなら救ってくれる」

そう言って司が店の中に入っていくと結貴はタイガを見つめた。

「行きましょうか」

部屋を案内するため先にタイガが歩き出すと結貴も歩き出した。 

その後、結貴はタイガと共に部屋の中に入り溜まったダメージを口にし助けを求めた。 

「オーナーのおもちゃになるのもう嫌です、タイガさん助けてください」

「結貴さんの望みは何ですか?」

「オーナーから離れたい」

「わかりました」

涙を流す結貴の唇に唇を重ねその後、優しく抱きしめた。
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