正義のキャット

猫幸世

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正義のキャット

第12話

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男はつぐみに近づき白水晶を向けると傷と体力を元に戻した。 

その後、つぐみが目を覚ますと男が口を開いた。 

「水晶、奪われたようだな」

「……」

無言で身体を起こし男に目を向け立ち上がるとつぐみは口を開いた。 

「誰だ」

「俺だよ」

フードをずらし顔を見せるとつぐみが男の名を口にした。 

「美喜男(みきお)、どうしてここに」

「お前のことが心配で来たんだ」

「美喜男、ミタとダイとアキさんの手当てを頼む」

「わかった」

返事をすると美喜男は白水晶を人間姿のミタとスコティッシュフォールドのダイとロシアンブルーのアキに向け傷と体力を元に戻し始めた。 

「……」

「お前が来てくれて助かったよ」

「手当て終了だ」

そう言って美喜男が白水晶を消すとミタとダイとアキが目を覚まし立ち上がった。 

「つぐみさん、どちら様ですか?」

ミタが問いかけるとつぐみではなく美喜男が口を開いた。 

「俺は美喜男、つぐみの友達です」

「つぐみさんの友達…私は」

「今は人間だけどミタさんとダイさんとアキさんですよね」

「どうして私達の名前を」

驚くミタとダイとアキに美喜男が口を開いた。 

「白水晶でずっと見ていたから」

「それじゃ恵美とミーのことも」

「知ってる」

つぐみの問いに美喜男が答えるとつぐみが弱音を口にした。 

「アランは強い今の俺の力じゃキナさんと水晶を取り戻すことなんてできない」

「お前1人じゃないだろ、俺も居るしミタさんとダイさんとアキさんも居る」

「ミタさんとダイさんとアキさんは猫だ、俺達のような力はない」

「俺が授ける」

「本気で言ってんのか」

「アランを倒すまでだ」

「美喜男さん、私達に力を授けてください」

つぐみと美喜男の会話にミタが入り込むとつぐみが口を開いた。 

「君達が良いなら俺は何も言わない」

「それじゃ早速やろうか」

そう言って美喜男はミタとダイとアキを一列に並ばせ自分の方に向かせると白水晶で力を授け始めた。 

待つ間、つぐみは無言で空を見つめた。

「……」

「つぐみ、終ったぞ」

「あぁ」

返事をし振り向いたつぐみはミタとダイとアキから感じる力に驚いた。 

「凄い力だ」

「次はお前だ、つぐみ」

「俺はいいよ」

「水晶もない今のお前じゃアランを倒すことはできない」

「水晶があっても弱いけどな」

「良いから俺の言う通りにしろ」

「わかった、白水晶の力を貰うよ」

「左右の手を出して」

「わかった」

返事をしつぐみが左右の手を美喜男に向かって差し出すと美喜男はつぐみの左右の手を握り白水晶の力を送り始めた。 

それから暫くして美喜男が手を離すとつぐみが左右の手を見つめながら口を開いた。 

「凄い力だ」

「水晶の力が加わればお前はアランに負けない」

「水晶を取り戻さないとな」

「アランの居場所を探すよ」

そう言って美喜男が白水晶を使って居場所を探す頃、アランとキジ猫のキナは三毛猫の家族を襲い家を乗っ取っていた。
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