17 / 17
5-2
しおりを挟む
ガランガランと鈴を鳴らし賽銭をあげた二人はパンパンと手を合わせ願いをした。
「あれ?」
ふとターシァの方を見た志郎はその身体がほんのりと光っているのに気が付いた。
「お、おいターシァ。お前なんか光ってないか?大丈夫なのか?」
と周囲を見渡すが誰も気づいていないようだった。
「ん?ああ、シローには見えてるのね。安心して他の人には見えてないから。それよりちょっとあたしと来てくれる」
そう言って志郎の手を掴むと人込みから離れ神社の奥の方に向かったのだった。
「お、おいターシァ?」
社殿を回り込み細い道をズンズン入って行くターシァに引っ張られる志郎。
「おい、おいって、どこ行くんだよ。この先には何にもないぞ」
「わかってるわよ。っていってるうちに着いたわよ」
着いたところは小さな広場だった。
「お初にお目にかかります女神様。わたくし当神社に祀られております狐のスズと申します。以後お見知りおきを」
そう言って深々と頭を下げているのは頭の上にキツネ耳をピョコンと立てた女性だ。短い草の上に正座をして少し緊張気味にターシァと志郎を見上げていた。
「こっちこそよろしくねスズ。あたしは召喚の女神ターシァ。わざわざ呼び出して悪かったわね」
「いえ、お気になさらず。でも、わたくしのような末席の神に何用でございますでしょうか女神ターシァ様?」
再び叩頭する狐のスズ。
「お、おいターシァ。この人は……、もしかして……」
「そうよ。この神社の御祭神。さっきちょっと出てきてあたしと話してくれないかって聞いてたのよ。そしたらオッケーしてくれてさ」
「そ、そうなんだ……。ここの神社はキツネが祀られてるって聞いてたけど本当だったんだ」
ニコリと微笑むスズを見て呆ける志郎。
「あの、その方は?見覚えがあるのですが」
とスズ。
「そうなんだ見覚えあるなら話が早い。この人はねシロー、あたしの大事な人よ。実はね……」
志郎が子供の頃からこの神社でよく遊んだことや、志郎が自分の召喚の仕事を手伝ってくれてることなどを話しした。
「そうなんですか。道理で見覚えがあったのですね。それも今は女神ターシァ様のお手伝いをされてるとは。すごいですシロー様」
と羨望の眼差しで志郎を見つめるスズ。
「ま、まあな……」
「それでさ、悪いんだけどシローがこっちの世界にいるときには守護してほしいんだけど。いいかしら?」
それに驚いたのは志郎だった。
「おいターシァ、それってどういうことだよ」
「ん?言ったとおりのことよ。あたしの大事なシローにもしものことがあったらいけないから。ただそれだけよ。ねえ、いいかしらスズ」
少し驚いているスズを見つめるターシァ。
「はい!お任せください。わたくしの妖力を駆使しシロー様を災いから守護いたします。ご安心ください!」
と頭を下げるスズ。
「お、おいお前!それでいいのか?俺みたいなただの一般人を神社の神様が主語するだなんてこと」
「問題ありません。よろしくお願いします」
とニコリと微笑む妖狐スズだった。
初詣も終わり神社の屋台で買ってきた焼きそばとお好み焼きとベビーカステラと綿菓子と射的でゲットしたクマさんのぬいぐるみを持って志郎のマンションに戻ってきた二人。それらをたいらげるとターシァはそろそろ帰るわねと言った。
「もう還るのか?」
「うん。ありがとうシロー、とても楽しかったわ」
「あ、うん俺もだ。また遊びに来いよな」
そしてターシァは志郎の傍まで近づくと横からギュッと抱き着いた。
「お、おい」
「ありがとシロー」
そう言ってシローの頬にチュッとキスをした。
「ターシァ」
「それじゃシロー、還るわね」
「ああ」
クマさんのぬいぐるみを抱えたターシァの身体が白く光ると徐々にその姿が薄くなってきた。
「シロー、また勇者の仕事よろしくね!」
「あっ、おい!ターシァそれは……」
止めてくれと言おうとしたがその前にターシァの姿はこの世界から消えたのだった。
「あ……。そんな……。もう召喚されないって思ってたのに……。って俺が一人で思ってただけだけど……。あの様子じゃまた召喚されるだろうなあ……」
両手で頭を抱えてどうしようと情けない顔になる志郎。
《急だけど召喚の仕事入ったわよ。こっちにきてもらうね」
と頭の中に召喚の女神ターシァの声が響いた。
「お、おいこら!いきなりかよ!少しは休ませ……」
文句を言い終わらないうちに志郎の姿はこの世界から消えたのだった。
そしてそれからというもの志郎は何度も何度も何度も何度も召喚され勇者としていろいろな異世界を平和にしてきた。
「おう、キュウちゃん久しぶりだな。って俺は半年もたってないんだけどな」
「ははは、そうですか。俺たちにとっては三十年ぶりなんですけどね」
苦笑するキュウベエ。
志郎が初めて召喚されてからすでに三百年たっている。だが志郎にとってはまだ三年ほどしかたっていないのだ。なのでその頃に出会ったビスカやジオラ、イネリアはすでに故人となっている。だが次々と魔王を慕う魔法師や召喚師はもとより、獣人や亜人、精霊に妖精が魔王の許に集まっている。もちろん魔族や魔獣、なんとドラゴンまでもが魔王を慕い魔王とともにいろいろな世界を漫遊し悪をこらしめていたのだった。
志郎を召喚師勇者として異世界に送り込んでいるターシァと言えば……。
「シロー、早く朝ごはん食べてちょうだい。ねえシロー、早くしないと仕事に送れるわよ。ねえってば!起きてよ!こらっ!」
なぜか志郎のいる世界で志郎のマンションで志郎と同棲しているのだった。
「わ、わぁってるって……。そんなに怒ならなくてもいいだろうが………。スースー……、むにゃむにゃ……」
「だーかーらー!寝るな!起きろ!起きないと、むふふふ」
ターシァは寝ている志郎の布団の中に手を入れるとゴソゴソし始めた。そして……。
「ムフフ。おはよう亀さん。やっぱり朝ね。昨夜と一緒でとても硬いわぁ。イヒヒヒヒ。ギュッ」
「……!お、おいこらターシァ!どこ触ってる!やめんかい!」
「ムフフフ。いいじゃなーい。減るもんじゃ無し。ほらほら!」
にぎにぎ。もみもみ。さすさす。
「わ、わかったわかった起きるから!」
志郎を擦り……、いや、叩き起こして仕事に送り出したターシァ。
「さてと、お掃除も終わったし。お仕事しよっかな。今日はどこでどんな召喚の儀をしてるかな」
テレビのリモコンを手に取るとパチンと電源ボタンを押したのだった。
一応《完》
「あれ?」
ふとターシァの方を見た志郎はその身体がほんのりと光っているのに気が付いた。
「お、おいターシァ。お前なんか光ってないか?大丈夫なのか?」
と周囲を見渡すが誰も気づいていないようだった。
「ん?ああ、シローには見えてるのね。安心して他の人には見えてないから。それよりちょっとあたしと来てくれる」
そう言って志郎の手を掴むと人込みから離れ神社の奥の方に向かったのだった。
「お、おいターシァ?」
社殿を回り込み細い道をズンズン入って行くターシァに引っ張られる志郎。
「おい、おいって、どこ行くんだよ。この先には何にもないぞ」
「わかってるわよ。っていってるうちに着いたわよ」
着いたところは小さな広場だった。
「お初にお目にかかります女神様。わたくし当神社に祀られております狐のスズと申します。以後お見知りおきを」
そう言って深々と頭を下げているのは頭の上にキツネ耳をピョコンと立てた女性だ。短い草の上に正座をして少し緊張気味にターシァと志郎を見上げていた。
「こっちこそよろしくねスズ。あたしは召喚の女神ターシァ。わざわざ呼び出して悪かったわね」
「いえ、お気になさらず。でも、わたくしのような末席の神に何用でございますでしょうか女神ターシァ様?」
再び叩頭する狐のスズ。
「お、おいターシァ。この人は……、もしかして……」
「そうよ。この神社の御祭神。さっきちょっと出てきてあたしと話してくれないかって聞いてたのよ。そしたらオッケーしてくれてさ」
「そ、そうなんだ……。ここの神社はキツネが祀られてるって聞いてたけど本当だったんだ」
ニコリと微笑むスズを見て呆ける志郎。
「あの、その方は?見覚えがあるのですが」
とスズ。
「そうなんだ見覚えあるなら話が早い。この人はねシロー、あたしの大事な人よ。実はね……」
志郎が子供の頃からこの神社でよく遊んだことや、志郎が自分の召喚の仕事を手伝ってくれてることなどを話しした。
「そうなんですか。道理で見覚えがあったのですね。それも今は女神ターシァ様のお手伝いをされてるとは。すごいですシロー様」
と羨望の眼差しで志郎を見つめるスズ。
「ま、まあな……」
「それでさ、悪いんだけどシローがこっちの世界にいるときには守護してほしいんだけど。いいかしら?」
それに驚いたのは志郎だった。
「おいターシァ、それってどういうことだよ」
「ん?言ったとおりのことよ。あたしの大事なシローにもしものことがあったらいけないから。ただそれだけよ。ねえ、いいかしらスズ」
少し驚いているスズを見つめるターシァ。
「はい!お任せください。わたくしの妖力を駆使しシロー様を災いから守護いたします。ご安心ください!」
と頭を下げるスズ。
「お、おいお前!それでいいのか?俺みたいなただの一般人を神社の神様が主語するだなんてこと」
「問題ありません。よろしくお願いします」
とニコリと微笑む妖狐スズだった。
初詣も終わり神社の屋台で買ってきた焼きそばとお好み焼きとベビーカステラと綿菓子と射的でゲットしたクマさんのぬいぐるみを持って志郎のマンションに戻ってきた二人。それらをたいらげるとターシァはそろそろ帰るわねと言った。
「もう還るのか?」
「うん。ありがとうシロー、とても楽しかったわ」
「あ、うん俺もだ。また遊びに来いよな」
そしてターシァは志郎の傍まで近づくと横からギュッと抱き着いた。
「お、おい」
「ありがとシロー」
そう言ってシローの頬にチュッとキスをした。
「ターシァ」
「それじゃシロー、還るわね」
「ああ」
クマさんのぬいぐるみを抱えたターシァの身体が白く光ると徐々にその姿が薄くなってきた。
「シロー、また勇者の仕事よろしくね!」
「あっ、おい!ターシァそれは……」
止めてくれと言おうとしたがその前にターシァの姿はこの世界から消えたのだった。
「あ……。そんな……。もう召喚されないって思ってたのに……。って俺が一人で思ってただけだけど……。あの様子じゃまた召喚されるだろうなあ……」
両手で頭を抱えてどうしようと情けない顔になる志郎。
《急だけど召喚の仕事入ったわよ。こっちにきてもらうね」
と頭の中に召喚の女神ターシァの声が響いた。
「お、おいこら!いきなりかよ!少しは休ませ……」
文句を言い終わらないうちに志郎の姿はこの世界から消えたのだった。
そしてそれからというもの志郎は何度も何度も何度も何度も召喚され勇者としていろいろな異世界を平和にしてきた。
「おう、キュウちゃん久しぶりだな。って俺は半年もたってないんだけどな」
「ははは、そうですか。俺たちにとっては三十年ぶりなんですけどね」
苦笑するキュウベエ。
志郎が初めて召喚されてからすでに三百年たっている。だが志郎にとってはまだ三年ほどしかたっていないのだ。なのでその頃に出会ったビスカやジオラ、イネリアはすでに故人となっている。だが次々と魔王を慕う魔法師や召喚師はもとより、獣人や亜人、精霊に妖精が魔王の許に集まっている。もちろん魔族や魔獣、なんとドラゴンまでもが魔王を慕い魔王とともにいろいろな世界を漫遊し悪をこらしめていたのだった。
志郎を召喚師勇者として異世界に送り込んでいるターシァと言えば……。
「シロー、早く朝ごはん食べてちょうだい。ねえシロー、早くしないと仕事に送れるわよ。ねえってば!起きてよ!こらっ!」
なぜか志郎のいる世界で志郎のマンションで志郎と同棲しているのだった。
「わ、わぁってるって……。そんなに怒ならなくてもいいだろうが………。スースー……、むにゃむにゃ……」
「だーかーらー!寝るな!起きろ!起きないと、むふふふ」
ターシァは寝ている志郎の布団の中に手を入れるとゴソゴソし始めた。そして……。
「ムフフ。おはよう亀さん。やっぱり朝ね。昨夜と一緒でとても硬いわぁ。イヒヒヒヒ。ギュッ」
「……!お、おいこらターシァ!どこ触ってる!やめんかい!」
「ムフフフ。いいじゃなーい。減るもんじゃ無し。ほらほら!」
にぎにぎ。もみもみ。さすさす。
「わ、わかったわかった起きるから!」
志郎を擦り……、いや、叩き起こして仕事に送り出したターシァ。
「さてと、お掃除も終わったし。お仕事しよっかな。今日はどこでどんな召喚の儀をしてるかな」
テレビのリモコンを手に取るとパチンと電源ボタンを押したのだった。
一応《完》
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました!
【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】
皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました!
本当に、本当にありがとうございます!
皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。
市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です!
【作品紹介】
欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。
だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。
彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。
【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc.
その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。
欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。
気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる!
【書誌情報】
タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』
著者: よっしぃ
イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
ご購入はこちらから:
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過
復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞
ファミ通文庫大賞 一次選考通過
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
死んだはずの貴族、内政スキルでひっくり返す〜辺境村から始める復讐譚〜
のらねこ吟醸
ファンタジー
帝国の粛清で家族を失い、“死んだことにされた”名門貴族の青年は、
偽りの名を与えられ、最果ての辺境村へと送り込まれた。
水も農具も未来もない、限界集落で彼が手にしたのは――
古代遺跡の力と、“俺にだけ見える内政スキル”。
村を立て直し、仲間と絆を築きながら、
やがて帝国の陰謀に迫り、家を滅ぼした仇と対峙する。
辺境から始まる、ちょっぴりほのぼの(?)な村興しと、
静かに進む策略と復讐の物語。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
英雄一家は国を去る【一話完結】
青緑 ネトロア
ファンタジー
婚約者との舞踏会中、火急の知らせにより領地へ帰り、3年かけて魔物大発生を収めたテレジア。3年振りに王都へ戻ったが、国の一大事から護った一家へ言い渡されたのは、テレジアの婚約破棄だった。
- - - - - - - - - - - - -
ただいま後日談の加筆を計画中です。
2025/06/22
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる