31 / 67
「 1・29 」この気持ちは何だろう
しおりを挟む
どうしてだろう。何だか、とっても腹が立つ。誰の許可を取って御前様にキスしてるんだよ。
(この人は、僕のだぞー!触るな!)
御前様にキスしてるのを止めようとしたら、振り飛びされた。医務室の壁に激突。打ち付けた身体の痛みに声さえ出ない。
「この乱暴者め、この鼠下駄が退治してくれる!」
鼠下駄は歯を剥き出した。途端に頭が巨大になり口を開けて百合谷をパクりと飲み込んでしまったのだ。薫は、ビックリ。人喰いだったのか。
薫は、目撃した光景に震えた。動揺して何を言ってるのか自分でも分からない。ただ、鼠下駄に意味なく話かけていた。
「鼠、鼠、鼠下駄さん!」
「はい、何でございましょう?」
「今、今、何をしたの?」
「何をと?無礼を働いた者を腹に入れましたが。」
「は、はははははははは!」
「ハヒフヘホーでございますか。」
「百合谷を、食べ食べた!」
「食べてはおりません、捕獲しただけで。」
「捕獲?」
「はい、あれを食べたなら胃が荒れますゆえ。」
喰ったと捕獲の違いが分からない。腹に入れたなら食べたんでしょ。今さらながら、鼠下駄が化け物だというのを知らされた薫だった。
その騒ぎのせいか、御前様が目を覚ます。そして、薫を見ると嬉しそうに笑うのだ。その笑顔に薫は何もかも忘れてしまった。女神だ!
「ありがとう、カケオリル。俺の願いを聞いてくれて助かったよ。」
「いえいえ、お礼を言われるような事してないから(覚えてない)」
「また、頼むよ。」
「え、またですか?(何をだろう)」
何を求められてるのか分からないまま、御前様のキラキラした目に見つめられて薫は頬を染める。
(嫌だー、そんなに見られたら。どうしていいか、分からない。)
モジモジしながら、チラチラと視線を向ける少年であった。この後に最大の難関が待っている事を想像もしていなかったのだ。
(この人は、僕のだぞー!触るな!)
御前様にキスしてるのを止めようとしたら、振り飛びされた。医務室の壁に激突。打ち付けた身体の痛みに声さえ出ない。
「この乱暴者め、この鼠下駄が退治してくれる!」
鼠下駄は歯を剥き出した。途端に頭が巨大になり口を開けて百合谷をパクりと飲み込んでしまったのだ。薫は、ビックリ。人喰いだったのか。
薫は、目撃した光景に震えた。動揺して何を言ってるのか自分でも分からない。ただ、鼠下駄に意味なく話かけていた。
「鼠、鼠、鼠下駄さん!」
「はい、何でございましょう?」
「今、今、何をしたの?」
「何をと?無礼を働いた者を腹に入れましたが。」
「は、はははははははは!」
「ハヒフヘホーでございますか。」
「百合谷を、食べ食べた!」
「食べてはおりません、捕獲しただけで。」
「捕獲?」
「はい、あれを食べたなら胃が荒れますゆえ。」
喰ったと捕獲の違いが分からない。腹に入れたなら食べたんでしょ。今さらながら、鼠下駄が化け物だというのを知らされた薫だった。
その騒ぎのせいか、御前様が目を覚ます。そして、薫を見ると嬉しそうに笑うのだ。その笑顔に薫は何もかも忘れてしまった。女神だ!
「ありがとう、カケオリル。俺の願いを聞いてくれて助かったよ。」
「いえいえ、お礼を言われるような事してないから(覚えてない)」
「また、頼むよ。」
「え、またですか?(何をだろう)」
何を求められてるのか分からないまま、御前様のキラキラした目に見つめられて薫は頬を染める。
(嫌だー、そんなに見られたら。どうしていいか、分からない。)
モジモジしながら、チラチラと視線を向ける少年であった。この後に最大の難関が待っている事を想像もしていなかったのだ。
0
あなたにおすすめの小説
執着
紅林
BL
聖緋帝国の華族、瀬川凛は引っ込み思案で特に目立つこともない平凡な伯爵家の三男坊。だが、彼の婚約者は違った。帝室の血を引く高貴な公爵家の生まれであり帝国陸軍の将校として目覚しい活躍をしている男だった。
鈴木さんちの家政夫
ユキヤナギ
BL
「もし家事全般を請け負ってくれるなら、家賃はいらないよ」そう言われて鈴木家の住み込み家政夫になった智樹は、雇い主の彩葉に心惹かれていく。だが彼には、一途に想い続けている相手がいた。彩葉の恋を見守るうちに、智樹は心に芽生えた大切な気持ちに気付いていく。
金の野獣と薔薇の番
むー
BL
結季には記憶と共に失った大切な約束があった。
❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎
止むを得ない事情で全寮制の学園の高等部に編入した結季。
彼は事故により7歳より以前の記憶がない。
高校進学時の検査でオメガ因子が見つかるまでベータとして養父母に育てられた。
オメガと判明したがフェロモンが出ることも発情期が来ることはなかった。
ある日、編入先の学園で金髪金眼の皇貴と出逢う。
彼の纒う薔薇の香りに発情し、結季の中のオメガが開花する。
その薔薇の香りのフェロモンを纏う皇貴は、全ての性を魅了し学園の頂点に立つアルファだ。
来るもの拒まずで性に奔放だが、番は持つつもりはないと公言していた。
皇貴との出会いが、少しずつ結季のオメガとしての運命が動き出す……?
4/20 本編開始。
『至高のオメガとガラスの靴』と同じ世界の話です。
(『至高の〜』完結から4ヶ月後の設定です。)
※シリーズものになっていますが、どの物語から読んでも大丈夫です。
【至高のオメガとガラスの靴】
↓
【金の野獣と薔薇の番】←今ココ
↓
【魔法使いと眠れるオメガ】
happy dead end
瑞原唯子
BL
「それでも俺に一生を捧げる覚悟はあるか?」
シルヴィオは幼いころに第一王子の遊び相手として抜擢され、初めて会ったときから彼の美しさに心を奪われた。そして彼もシルヴィオだけに心を開いていた。しかし中等部に上がると、彼はとある女子生徒に興味を示すようになり——。
白花の檻(はっかのおり)
AzureHaru
BL
その世界には、生まれながらに祝福を受けた者がいる。その祝福は人ならざるほどの美貌を与えられる。
その祝福によって、交わるはずのなかった2人の運命が交わり狂っていく。
この出会いは祝福か、或いは呪いか。
受け――リュシアン。
祝福を授かりながらも、決して傲慢ではなく、いつも穏やかに笑っている青年。
柔らかな白銀の髪、淡い光を湛えた瞳。人々が息を呑むほどの美しさを持つ。
攻め――アーヴィス。
リュシアンと同じく祝福を授かる。リュシアン以上に人の域を逸脱した容姿。
黒曜石のような瞳、彫刻のように整った顔立ち。
王国に名を轟かせる貴族であり、数々の功績を誇る英雄。
【完結】I adore you
ひつじのめい
BL
幼馴染みの蒼はルックスはモテる要素しかないのに、性格まで良くて羨ましく思いながらも夏樹は蒼の事を1番の友達だと思っていた。
そんな時、夏樹に彼女が出来た事が引き金となり2人の関係に変化が訪れる。
※小説家になろうさんでも公開しているものを修正しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる