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通常なら有り得ない
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新しく二機のドーベルマンMPMが駆け付けて、連携してヒト蛇を引きつけ、<遅滞戦闘>を継続することに目途が立った。ならば後は、それを維持するだけ。ロボットゆえに疲れることもなく、無線給電によりバッテリーが尽きることもない。
<最強の機体>はこちらに向かっており、到着までは残り二時間強。この調子であれば、生物であるヒト蛇は疲弊しきって動けなくなる可能性もある。そうすれば麻酔を強制的に注入して眠らせることも可能かもしれない。
そんな見通しが立ち始めたその時、
「!?」
ドーベルマンMPMらが、ヒト蛇の体内に異常を検知した。通常なら有り得ない筋電を検知、その次の瞬間、ヒト蛇の体が青白く発光する。
いや、それはドーベルマンMPMらのカメラにそう捉えられただけで、本当に発光したわけじゃない。直後、ドーベルマンMPMのセンサーや通信機能に重大なエラーが発生した。それらに内蔵された繊細な電子回路に過大な電流が流れ、一部が熱を発して焼き切れてしまったのである。
機体そのものを制御する中枢部分は十分なシールドが施されていたことにより守られたが、末端のセンサー類や通信機はそこまで完全にはシールドされておらず、対処しきれなかったようだ。
非常に強い<電磁パルス>だった。
ラミアの巨体で生物の常識を超えた動きをさせるための強力な筋肉が発生させる生体電流で<電磁バースト>を引き起こし、結果、強力な<電磁パルス>を発生させたのである。
生物の肉体でそんなことが引き起こせるのかどうかという理屈はさておいて、しかし現にそれは発生してしまった。
ドーベルマンMPMの方も、完全に機能を失うほどではなかった。一応の対策は施されていたことで、エラーは生じつつも動くことはできた。けれど、ヒト蛇を相手にするには、やはり致命的だっただろう。
明らかに動きが悪くなったドーベルマンMPM三機を、ヒト蛇は次々と捕らえ、破壊していった。一機は体を掴んで振り回し木の幹に叩きつけ粉砕。一機も続けて捕まえて高々と抱え上げると同時に、頭部を失った一機には自身の胴を巻き付けて締め上げ、圧壊させた。
最後の一機も何とか振り切ろうと抵抗するのを地面に叩きつける。
ドーベルマンMPMは、非常に高度に制御されているロボットであるため、普通に倒れたくらいでは壊れない。人間が倒れる時に咄嗟に身を庇って致命傷を受けないようにするのと同じことをするからだ。その上で、生身の人間よりは頑強ゆえ、簡単には壊れない。
だがそれも、地上五メートルの高さから地面に全力で叩きつけられても耐えられるというわけではなかったのだった。
<最強の機体>はこちらに向かっており、到着までは残り二時間強。この調子であれば、生物であるヒト蛇は疲弊しきって動けなくなる可能性もある。そうすれば麻酔を強制的に注入して眠らせることも可能かもしれない。
そんな見通しが立ち始めたその時、
「!?」
ドーベルマンMPMらが、ヒト蛇の体内に異常を検知した。通常なら有り得ない筋電を検知、その次の瞬間、ヒト蛇の体が青白く発光する。
いや、それはドーベルマンMPMらのカメラにそう捉えられただけで、本当に発光したわけじゃない。直後、ドーベルマンMPMのセンサーや通信機能に重大なエラーが発生した。それらに内蔵された繊細な電子回路に過大な電流が流れ、一部が熱を発して焼き切れてしまったのである。
機体そのものを制御する中枢部分は十分なシールドが施されていたことにより守られたが、末端のセンサー類や通信機はそこまで完全にはシールドされておらず、対処しきれなかったようだ。
非常に強い<電磁パルス>だった。
ラミアの巨体で生物の常識を超えた動きをさせるための強力な筋肉が発生させる生体電流で<電磁バースト>を引き起こし、結果、強力な<電磁パルス>を発生させたのである。
生物の肉体でそんなことが引き起こせるのかどうかという理屈はさておいて、しかし現にそれは発生してしまった。
ドーベルマンMPMの方も、完全に機能を失うほどではなかった。一応の対策は施されていたことで、エラーは生じつつも動くことはできた。けれど、ヒト蛇を相手にするには、やはり致命的だっただろう。
明らかに動きが悪くなったドーベルマンMPM三機を、ヒト蛇は次々と捕らえ、破壊していった。一機は体を掴んで振り回し木の幹に叩きつけ粉砕。一機も続けて捕まえて高々と抱え上げると同時に、頭部を失った一機には自身の胴を巻き付けて締め上げ、圧壊させた。
最後の一機も何とか振り切ろうと抵抗するのを地面に叩きつける。
ドーベルマンMPMは、非常に高度に制御されているロボットであるため、普通に倒れたくらいでは壊れない。人間が倒れる時に咄嗟に身を庇って致命傷を受けないようにするのと同じことをするからだ。その上で、生身の人間よりは頑強ゆえ、簡単には壊れない。
だがそれも、地上五メートルの高さから地面に全力で叩きつけられても耐えられるというわけではなかったのだった。
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