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ロボット忍者、アリシアの街角忍法帳
不審な男達、岩丸ゆかりを攫う
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男が放ったテイザー銃は、市販されていたものを敢えて一度破壊して登録を抹消し、未登録の不法なものとして再度作り上げたものだった。<ニコイチ>という形であれば、それほど難しくもない手法である。
とは言え、男二人が突然少女に走り寄り、少女が崩れ落ちるような挙動を見せれば、当然、警備に立っていたレイバーギアが見逃すはずもない。
だがその時、周囲の複数のレイバーギアのすぐ脇で、ガードレールが炎を上げた。
さすがの緊急事態に、レイバーギアの動きが、一瞬、止まる。どちらを優先すべきか状況判断するためだった。それにより、一千度を超える炎を上げる現場を優先。少女については緊急通報し、応援を要請した。
「バカ野郎! 今使っちゃ意味ねえだろうが!!」
テイザー銃の影響でぐったりとなった岩丸ゆかりを抱えた男が自動車に戻りながら、運転席にいた男を怒鳴りつける。どうやら運転席の男が遠隔操作でガードレールに仕掛けてあった発火装置を作動させたらしい。もっとも、使ってなければレイバーギアに取り押さえられていた可能性が高いだろう。
一連の動きを見ているだけで、それなりに訓練はしたつもりなのだろうが、結局は素人の域を脱していない者達だというのは、見る者が見れば分かるそれだった。
本来の計画にないこんな騒ぎを起こしてしまって逃げ切れると思っている辺りが。
さりとて、男達が乗った自動車は、現在のニューオクラホマができたばかりの頃に製造された旧式な自動車だったためAIによる制御が現在生産されているものよりも非常に簡素であり、比較的簡単にAIを無効化できてしまうタイプの自動車だった。しかも、経済的にあまり余裕のない層の人間達はいまだにそれを使っていたりして数も多く、実はそれほど目立たないというメリットがあった。
その分、性能もそれなりではあるものの、街中を走る分にはそれほど問題もないという。
そうして男達はさっとその場を離れた。応援が駆け付ける前に。
「ちっ! 計画が台無しだ!!」
ゆかりを抱えた男が忌々し気に唸る。すると、一緒にゆかりを拉致して隣に座った男が、
「なら、こいつも陽動に使えばいい。道路の真ん中に放り出しゃ、ぐちゃぐちゃに轢き潰されて騒ぎになって警察もほっておけなくなるだろ」
恐ろしいことを平然と口にする。すると同時に、あちこちで先ほどのそれと同様の炎が上がった。どうやらこの男もスイッチを持っていたらしい。
「しょうがねえ。それで行くか……!」
ゆかりを抱えた男がそう応えたその時、
どんっ!!
という音と共に、自動車の挙動が乱れる。
「なんだ!?」
と声を上げた瞬間、ドアの窓が破れ、手が車内に伸びてきたのだった。
とは言え、男二人が突然少女に走り寄り、少女が崩れ落ちるような挙動を見せれば、当然、警備に立っていたレイバーギアが見逃すはずもない。
だがその時、周囲の複数のレイバーギアのすぐ脇で、ガードレールが炎を上げた。
さすがの緊急事態に、レイバーギアの動きが、一瞬、止まる。どちらを優先すべきか状況判断するためだった。それにより、一千度を超える炎を上げる現場を優先。少女については緊急通報し、応援を要請した。
「バカ野郎! 今使っちゃ意味ねえだろうが!!」
テイザー銃の影響でぐったりとなった岩丸ゆかりを抱えた男が自動車に戻りながら、運転席にいた男を怒鳴りつける。どうやら運転席の男が遠隔操作でガードレールに仕掛けてあった発火装置を作動させたらしい。もっとも、使ってなければレイバーギアに取り押さえられていた可能性が高いだろう。
一連の動きを見ているだけで、それなりに訓練はしたつもりなのだろうが、結局は素人の域を脱していない者達だというのは、見る者が見れば分かるそれだった。
本来の計画にないこんな騒ぎを起こしてしまって逃げ切れると思っている辺りが。
さりとて、男達が乗った自動車は、現在のニューオクラホマができたばかりの頃に製造された旧式な自動車だったためAIによる制御が現在生産されているものよりも非常に簡素であり、比較的簡単にAIを無効化できてしまうタイプの自動車だった。しかも、経済的にあまり余裕のない層の人間達はいまだにそれを使っていたりして数も多く、実はそれほど目立たないというメリットがあった。
その分、性能もそれなりではあるものの、街中を走る分にはそれほど問題もないという。
そうして男達はさっとその場を離れた。応援が駆け付ける前に。
「ちっ! 計画が台無しだ!!」
ゆかりを抱えた男が忌々し気に唸る。すると、一緒にゆかりを拉致して隣に座った男が、
「なら、こいつも陽動に使えばいい。道路の真ん中に放り出しゃ、ぐちゃぐちゃに轢き潰されて騒ぎになって警察もほっておけなくなるだろ」
恐ろしいことを平然と口にする。すると同時に、あちこちで先ほどのそれと同様の炎が上がった。どうやらこの男もスイッチを持っていたらしい。
「しょうがねえ。それで行くか……!」
ゆかりを抱えた男がそう応えたその時、
どんっ!!
という音と共に、自動車の挙動が乱れる。
「なんだ!?」
と声を上げた瞬間、ドアの窓が破れ、手が車内に伸びてきたのだった。
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