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新世代
明編 不幸の中にも幸せが
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新暦〇〇二八年十二月八日。
死は、不幸だ。
少なくとも<幸せ>だとはなかなか思えない。
しかし、だからといってただただ不幸なだけだったら、いつか必ず死を迎える生き物は、不幸にしかなれないということになってしまうだろう。
ただ、死が不幸だとしても、この世に幸せが存在しないかと言えばそういうわけでもないと今の俺は素直に思えてる。
<いつかは死ぬという大きな不幸>の中にいても、幸せを掴むことはできるんだ。
なにしろまさに今、俺は幸せそのものなんだからな。
過酷な現実をどんなに見せつけられていても、幸せの実感はなくならない。
だから思うんだ。不幸と幸せとは、同時に存在することができるんだな、と。
幸せがないことが不幸なんじゃない。不幸の中にも幸せがあるという事実を認められないことこそが不幸なんだ。
俺はそう思う。
だから過酷な世界に生きている明達も幸せを感じることはできているんじゃないかな。
まあ、そもそも不幸とか幸せとかいう概念そのものを持ち合わせていないかもしれないが。
不幸だとか幸せだとかいうことにやたらと拘ってる人間の方が面倒臭い生き物だってだけかもしれないな。
要は、精一杯生きればいいんだよ。自分が不幸か幸せかなんて面倒臭いこと考えてないで。
なーんて言いながらも、不幸とか幸せとか考えてしまうのも人間の業ってものか。
なら、それはそれで精一杯考えてやるさ。幸せになってやる。
って、すでに幸せか。
となればもっと幸せにならなくちゃな。
とかなんとか考えてる俺の頭の上を、何かがヒュッと跳び越えた。それがスパッと地面に着地したかと思うと、シュパッと走り抜け、レッド達やその子供達が遊んでいるところを縫うように駆け抜けて家の壁に飛びつき、ものすごい速さで屋根まで上ったかと思うと、そこにいた新の体を上って頭にしがみつく。
麗だった。麗が素っ裸の和と追っかけっこをしていたんだ。さすがに純粋なパパニアンじゃない和は全力の彼女には追い付けなくて、遅れて新にしがみつこうとすると、新がパッと手でそれを払った。
新は、麗がしがみつくのは構わないが、和にそれをされるのは気に入らないようだ。
すると和の小さな体が宙を舞う。
「あ…っ!」
と思わず声を上げてしまったが、いくら見た目は人間そのものでも、純粋なパパニアンには及ばなくても、その能力を少なからず受け継ぐ和にとってはそんなもの、危険ですらなかった。
くるりと宙で体を回転させたかと思うと通りかかったエレクシアがすっと伸ばした腕を木の枝のようにして掴まり、そこでまたくるりと一回転して地面に着地。と同時にエレクシアの体をよじ登ってジャンプ。家の屋根に飛び乗ると、麗も新の頭からジャンプして、家の反対側へと姿を消す。
それが二人のいつもの遊びなのだった。
この光景そのものが<幸せ>というものじゃないか。
死は、不幸だ。
少なくとも<幸せ>だとはなかなか思えない。
しかし、だからといってただただ不幸なだけだったら、いつか必ず死を迎える生き物は、不幸にしかなれないということになってしまうだろう。
ただ、死が不幸だとしても、この世に幸せが存在しないかと言えばそういうわけでもないと今の俺は素直に思えてる。
<いつかは死ぬという大きな不幸>の中にいても、幸せを掴むことはできるんだ。
なにしろまさに今、俺は幸せそのものなんだからな。
過酷な現実をどんなに見せつけられていても、幸せの実感はなくならない。
だから思うんだ。不幸と幸せとは、同時に存在することができるんだな、と。
幸せがないことが不幸なんじゃない。不幸の中にも幸せがあるという事実を認められないことこそが不幸なんだ。
俺はそう思う。
だから過酷な世界に生きている明達も幸せを感じることはできているんじゃないかな。
まあ、そもそも不幸とか幸せとかいう概念そのものを持ち合わせていないかもしれないが。
不幸だとか幸せだとかいうことにやたらと拘ってる人間の方が面倒臭い生き物だってだけかもしれないな。
要は、精一杯生きればいいんだよ。自分が不幸か幸せかなんて面倒臭いこと考えてないで。
なーんて言いながらも、不幸とか幸せとか考えてしまうのも人間の業ってものか。
なら、それはそれで精一杯考えてやるさ。幸せになってやる。
って、すでに幸せか。
となればもっと幸せにならなくちゃな。
とかなんとか考えてる俺の頭の上を、何かがヒュッと跳び越えた。それがスパッと地面に着地したかと思うと、シュパッと走り抜け、レッド達やその子供達が遊んでいるところを縫うように駆け抜けて家の壁に飛びつき、ものすごい速さで屋根まで上ったかと思うと、そこにいた新の体を上って頭にしがみつく。
麗だった。麗が素っ裸の和と追っかけっこをしていたんだ。さすがに純粋なパパニアンじゃない和は全力の彼女には追い付けなくて、遅れて新にしがみつこうとすると、新がパッと手でそれを払った。
新は、麗がしがみつくのは構わないが、和にそれをされるのは気に入らないようだ。
すると和の小さな体が宙を舞う。
「あ…っ!」
と思わず声を上げてしまったが、いくら見た目は人間そのものでも、純粋なパパニアンには及ばなくても、その能力を少なからず受け継ぐ和にとってはそんなもの、危険ですらなかった。
くるりと宙で体を回転させたかと思うと通りかかったエレクシアがすっと伸ばした腕を木の枝のようにして掴まり、そこでまたくるりと一回転して地面に着地。と同時にエレクシアの体をよじ登ってジャンプ。家の屋根に飛び乗ると、麗も新の頭からジャンプして、家の反対側へと姿を消す。
それが二人のいつもの遊びなのだった。
この光景そのものが<幸せ>というものじゃないか。
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