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新世代
走・凱編 花
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新暦〇〇二九年六月三十日。
いずれにせよとにかくビアンカはこうして俺達の仲間になってくれた。灯にいたっては、毎日のように彼女の家に入り浸るくらいに。
「これがね、走と凱と深の小さい時の映像だよ!」
とか言ってる声が聞こえてくる。さすがに防音性能は人間社会の一般的なそれとは比べるべくもないからな。ちょっと大きな声を出せば筒抜けだ。
すると、
「カワイイ~っ♡」
ビアンカの歓声が。
本人曰く『軟弱な自分を鍛えたかった』という理由で軍人になって、余所行きの姿はピシッとした軍人らしいそれになったものの、ビアンカ自身も言ってた通り、人間の本質はそう簡単には変わらない。プライベートとなればそれが思い切り表に出てしまう。
でも俺はそんな様子に、
「よきかなよきかな」
と呟いてしまった。俺にとっちゃ娘が増えたような感覚だな。
灯にとっても気の会う姉妹ができたようなものらしい。光はいい<お姉ちゃん>ではあるものの、ノリという点では灯とはかなり違ってるからな。ノリが近いビアンカの存在はとても嬉しいようだ。
二人して走達の小さい頃の映像を見てきゃあきゃあはしゃいでいる。
その様子に、シモーヌも笑顔になる。
「本当によかった……」
そうだな。灯の母親代わりでもあったシモーヌからしたら、娘にいい友達ができたのと、かつての同僚が救われた実感という両方の意味で喜ばしいことだったに違いない。
しかし、こうして二人で頷いてると、なんだか本当に我が子の様子に目を細めてる夫婦みたいだな。
まあ別にいいんだが。
なんにせよ、これで、コーネリアス号への便は、
『シモーヌ(もしくはビアンカ)とメイフェアとセシリア』
『ビアンカ(もしくはシモーヌ)とイレーネ』
という組み合わせになった。
ビアンカは自分のローバーに乗る場合は基本的に自分で運転することになるものの、いざとなればメイフェアやイレーネがローバーとリンクする形で運転もできるので、その辺りはまあ問題ないだろう。
それから、レッド達もかなりビアンカに慣れてきて、近付くことまではないものの、彼女の姿が見えても密林の中に隠れてしまうことはなくなった。
みんなでお茶にしようということで庭に置いたテーブルに着いても、遠巻きながらそれほど警戒してる様子もなくこちらをただ見ているだけだ。
すると、
「ビアンカ…」
陽を連れた和が、おずおずと近付いてきて、花を差し出した。
灯に、
「こうしたら仲良くなれるよ」
と言われて、密達の墓標を彩るように咲き誇る花を摘んできたんだ。
そんな和と陽の姿に、ビアンカは両手で口を覆い、目を潤ませて、
「それを、私に…?」
二人の前で体を伏せてできる限り視線を下げて、大事そうに花を受け取った。
「ありがとう……♡」
感謝の言葉と共に満面の笑顔を浮かべた彼女に、和と陽もホッとした表情を浮かべていたのだった。
いずれにせよとにかくビアンカはこうして俺達の仲間になってくれた。灯にいたっては、毎日のように彼女の家に入り浸るくらいに。
「これがね、走と凱と深の小さい時の映像だよ!」
とか言ってる声が聞こえてくる。さすがに防音性能は人間社会の一般的なそれとは比べるべくもないからな。ちょっと大きな声を出せば筒抜けだ。
すると、
「カワイイ~っ♡」
ビアンカの歓声が。
本人曰く『軟弱な自分を鍛えたかった』という理由で軍人になって、余所行きの姿はピシッとした軍人らしいそれになったものの、ビアンカ自身も言ってた通り、人間の本質はそう簡単には変わらない。プライベートとなればそれが思い切り表に出てしまう。
でも俺はそんな様子に、
「よきかなよきかな」
と呟いてしまった。俺にとっちゃ娘が増えたような感覚だな。
灯にとっても気の会う姉妹ができたようなものらしい。光はいい<お姉ちゃん>ではあるものの、ノリという点では灯とはかなり違ってるからな。ノリが近いビアンカの存在はとても嬉しいようだ。
二人して走達の小さい頃の映像を見てきゃあきゃあはしゃいでいる。
その様子に、シモーヌも笑顔になる。
「本当によかった……」
そうだな。灯の母親代わりでもあったシモーヌからしたら、娘にいい友達ができたのと、かつての同僚が救われた実感という両方の意味で喜ばしいことだったに違いない。
しかし、こうして二人で頷いてると、なんだか本当に我が子の様子に目を細めてる夫婦みたいだな。
まあ別にいいんだが。
なんにせよ、これで、コーネリアス号への便は、
『シモーヌ(もしくはビアンカ)とメイフェアとセシリア』
『ビアンカ(もしくはシモーヌ)とイレーネ』
という組み合わせになった。
ビアンカは自分のローバーに乗る場合は基本的に自分で運転することになるものの、いざとなればメイフェアやイレーネがローバーとリンクする形で運転もできるので、その辺りはまあ問題ないだろう。
それから、レッド達もかなりビアンカに慣れてきて、近付くことまではないものの、彼女の姿が見えても密林の中に隠れてしまうことはなくなった。
みんなでお茶にしようということで庭に置いたテーブルに着いても、遠巻きながらそれほど警戒してる様子もなくこちらをただ見ているだけだ。
すると、
「ビアンカ…」
陽を連れた和が、おずおずと近付いてきて、花を差し出した。
灯に、
「こうしたら仲良くなれるよ」
と言われて、密達の墓標を彩るように咲き誇る花を摘んできたんだ。
そんな和と陽の姿に、ビアンカは両手で口を覆い、目を潤ませて、
「それを、私に…?」
二人の前で体を伏せてできる限り視線を下げて、大事そうに花を受け取った。
「ありがとう……♡」
感謝の言葉と共に満面の笑顔を浮かべた彼女に、和と陽もホッとした表情を浮かべていたのだった。
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