未開の惑星に不時着したけど帰れそうにないので人外ハーレムを目指してみます(Ver.02)

京衛武百十

文字の大きさ
951 / 2,962
第三世代

保編 すれ違い

しおりを挟む
しかしそうやって優しい一面があるのと同時に、けっこうシビアな面もあって、彼女に餌を分けてもらってて、でも成体になってもやっぱり非力なままで雌にモテない雄が彼女に言い寄っても、相手にもしなかったんだ。

と言うか、そうやって言い寄ってくる雄の方も、散々、みどりに世話になっておきながら、成体になってからは他の雌にアピールして、それで相手にされないからって『仕方ない』とばかりにみどりで妥協しようとか、お祖父ちゃん、そんな男は認めないぞ!?

人間でなら本当に『ふざけるな!』とも言われかねない話だな。

とは言え、野生ではやっぱりなるべく優れた相手と番って優れた子を残したいというのは当然のことであって、だからシビアになるのも当然なんだろうと思う。それに対して人間があれこれ言うのがむしろおかしいだけなんだと自分に言い聞かせる。

それで言えば、みどりすばるの組み合わせは、俺個人としては悪くないと思うんだ。

確かに、兄であるたもつや父親であるほまれとは違うタイプかもしれない。

だけどすばるも決して悪い奴じゃない。

群れに加わったばかりの頃はただの乱暴者だったかもしれないが、自分より弱い相手に横暴に振舞うわけでも、誰かをイジメるワケでもない。とどろきの成長ぶりを見ても、将来性はあるんじゃないかな。

だから、たもつすばるになら任せてもいいと思うぞ。







新暦〇〇三十一年三月三十日。



などと俺は思うものの、当のたもつにしてみると複雑な気分なのは変わらないだろうな。

で、その日は、たもつが先に哨戒から帰ってきて、早速、みどりが毛繕いしてやっていた。

そしてそろそろ終わりかけかなというところにすばるが帰ってくると、

「みゃっ!」

と、『どこから声を出してるんだ?』というような声を上げて、みどりすばるの方へと駆け寄っていった。

「……」

するとすばるは、迷惑そうな表情になりながらも、集めてきた果実の一つをみどりにまず手渡し、残りは寄ってきた雌や子供達に奪われるままに。

それから、果実を受け取った他の雌や子供達が潮が引くようにいなくなると、みどりは、すばるの後ろに座って、受け取った果実は足で掴んでしっかりとキープしつつも、手馴れた様子ですばるの毛繕いを始めた。

もうすっかり普通に仲のいいカップルという感じだ。

そんな二人を、たもつが複雑そうな表情で見てる。

しかも、だいたい終わったところで、すばるが、

『もういいだろ!』

的な感じで逃げるようにその場を離れたから、みどりが仕方なくたもつのところに戻って毛繕いの続きをしようとすると、

「うあっ!」

たもつが明らかに苛立った感じで声を上げて、みどりを振り払ってやっぱりその場を離れた。

いかんなあ。<すれ違い>が起こってるぞ。

みどりたもつの毛繕いの途中ですばるのところに行くし、たもつはそんなみどりの態度に苛立ったからってマズい振る舞いだし、これは実によくないですな。

<大きな器>を持っているようにも見えるたもつだったが、やはり完璧というわけじゃない。こういう、自分の感情を上手く制御できない一面もある。

でもまあ、こういうのは人間でもちっとも珍しくないけどな。

誰しも、<残念な部分>というのは持ってるもんだ。

しおりを挟む
感想 8

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

国外追放だ!と言われたので従ってみた

れぷ
ファンタジー
 良いの?君達死ぬよ?

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

距離を置きたい女子たちを助けてしまった結果、正体バレして迫られる

歩く魚
恋愛
 かつて、命を懸けて誰かを助けた日があった。  だがその記憶は、頭を打った衝撃とともに、綺麗さっぱり失われていた。  それは気にしてない。俺は深入りする気はない。  人間は好きだ。けれど、近づきすぎると嫌いになる。  だがそんな俺に、思いもよらぬ刺客が現れる。  ――あの日、俺が助けたのは、できれば関わりたくなかった――距離を置きたい女子たちだったらしい。

勇者パーティーを追放されました。国から莫大な契約違反金を請求されると思いますが、払えますよね?

猿喰 森繁
ファンタジー
「パーティーを抜けてほしい」 「え?なんて?」 私がパーティーメンバーにいることが国の条件のはず。 彼らは、そんなことも忘れてしまったようだ。 私が聖女であることが、どれほど重要なことか。 聖女という存在が、どれほど多くの国にとって貴重なものか。 ―まぁ、賠償金を支払う羽目になっても、私には関係ないんだけど…。 前の話はテンポが悪かったので、全文書き直しました。

ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います

とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。 食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。 もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。 ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。 ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。

処理中です...