未開の惑星に不時着したけど帰れそうにないので人外ハーレムを目指してみます(Ver.02)

京衛武百十

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第四世代

閑話休題 姉と弟

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萌花ほのか錬慈れんじは、血縁上は<姪>と<叔父>にあたる関係だった。とは言え、幼い二人にとってはそんなものは理解できないし、どうでもいいことだった。加えて、そこの集落で暮らしている者達は、全員が<家族>のようなものだ。血の繋がりがある者が元々多いのに加え、<パートナー>という意味での家族になった者もいるし、血は繋がっていなくても<我が子>として迎えられた者もいる。

いずれにせよ、全員が家族なのだ。

その中で年長の女の子と年少の男の子となれば、それは<姉と弟>という関係性が自然と成立してしまうだろう。

実年齢ではまだ五歳になったばかりの萌花ほのかにとっては、

<自分の祖父母の子>

であり血縁上は<叔父>にあたるといっても、現時点ではまだ、

<自分より後に生まれた男の子であり家族>

という認識しか持てず、それはつまり、実質的な<弟>だった。

そして萌花ほのか自身、錬慈れんじのことを可愛いと思っていた。

その錬慈れんじが自分とは同じように壁を駆け上って屋根に登り、そこから隣の家の屋根に飛び移ったりということまではできないと分かっても、最初は不思議に感じつつも、別に馬鹿にしようとまでは思わなかった。

「へ~、そうなんだ?」

と思っただけだった。

『自分と同じことができないのを馬鹿にする。蔑む』

という感覚や発想をそもそも持ち合わせていないのである。萌花ほのかの母親のひかりも、父親のじゅんも、祖父の連是れんぜも、祖母のシモーヌも、誰もそれをほとんど示してこなかったからだ。

まったくなかったわけじゃないにしても、それを<当たり前のこと>として認識してしまうほどは示されてこなかった。

なにより、

『自分と同じことができない相手を見下して馬鹿にして蔑んで、相対的に自分の方が価値があるように思い込む』

などという形で自身のアイデンティティを成立させる必要がなかったのである。そんなことをしなくても彼女の存在は、両親や祖父母から十分に認められてきた。その精神的な余裕が、

<自分と同じことができない他者の存在を<そういうもの>として受け入れる精神的余裕>

となっているということだ。

今も、屋根にぶら下がって体を大きく揺らしている自分を、錬慈れんじは地上から見上げて、

「おねえちゃん、すごいすごい♡」

と歓声を上げている様子がただ『可愛い♡』と感じられているだけだった。だからつい調子に乗ってしまった。さらにいいところを見せようとして大きく反動をつけた瞬間、

「バキッ」

と音を立てて彼女が掴まっていた屋根の縁が砕けたのだった。

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