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歴史上最も忌むべき悪女
文化的な生活
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そうしてミカが執務室に向けて広い王宮内を歩いていると、庭を見渡せるようになった廊下に差し掛かった時、
「!!」
彼女は、一層、冷徹な表情になり一点を見据えた。
その視線の先には、整えられた庭園の隅で佇むドレス姿の女性の姿。一見すると庭園を観賞しているように見えなくもないその様子に、しかしミカはそれだけでないのを察していた。
「ミセス・コドリントン! 花摘みであれば西の花壇をお使いくださいと通達させていただいているはずです!」
新しい王妃ミカからの思わぬ叱責に、<ミセス・コドリントン>は飛び上がらんばかりに驚いて、
「し、失礼いたしました。王妃様!」
とドレスの裾を掴み慌てて頭を下げた。
<花摘み>
それは、女性が用足しをする時に使われる隠語である。つまりミセス・コドリントンは、庭園の隅で排尿をしていたのだ。
女性のドレスの裾が大きく広がって足下まで隠すようになっているのは、実はそのためという面もある。いわゆる、<立小便>を容易にするためだ。なので、下着は足に通すのではなく、オムツのように股間を覆い、ボタンで留める形になっているものを着けるか、人によってはそもそも下着を着けていない場合もあると言う。いや、正確には<下着>に当たるものを身に付けてはいるのだが、それはあくまでドレスの下に着けるという意味での下着でしかなく、股間を完全に覆うようなものではなかったのだ。
地球における中世ヨーロッパ辺りの下着とはまた微妙に違っているものの、この辺りは文化の違いということだろう。
その一方で、この世界では、
『ウンコまみれで一千年』
とまで揶揄された地球における中世ヨーロッパとは違い、地球におけるローマ時代に相当する頃に整備された上下水道の設備が受け継がれていた。
もちろん、現代の地球のように各家庭にまで完備されてはいなかったものの、おかげで、<テルマエ>と呼ばれたそれに似た公衆浴場や、水洗の公衆トイレも存在し、糞尿が街を埋め尽くしているという事態が回避されていたことは幸いだっただろう。
実はこれこそが、セヴェルハムト帝国の一番の功績と言えるかもしれない。ローマ帝国によく似た文化や技術を発展させた<神聖皇国ティトゥアウィルキス>が衰退、分裂した際にその文化も技術も失伝しかけたのを、セヴェルハムト帝国の初代皇帝<ルオハイン=ラ=セヴェルハムト>が維持に尽力、それにより、
<文化的な生活>
が保たれるという大きな功績を残したというのが、セヴェルハムト帝国を、
<神聖皇国ティトゥアウィルキスの正当な流れを汲む国>
として成立させているとも言えるようだ。
「!!」
彼女は、一層、冷徹な表情になり一点を見据えた。
その視線の先には、整えられた庭園の隅で佇むドレス姿の女性の姿。一見すると庭園を観賞しているように見えなくもないその様子に、しかしミカはそれだけでないのを察していた。
「ミセス・コドリントン! 花摘みであれば西の花壇をお使いくださいと通達させていただいているはずです!」
新しい王妃ミカからの思わぬ叱責に、<ミセス・コドリントン>は飛び上がらんばかりに驚いて、
「し、失礼いたしました。王妃様!」
とドレスの裾を掴み慌てて頭を下げた。
<花摘み>
それは、女性が用足しをする時に使われる隠語である。つまりミセス・コドリントンは、庭園の隅で排尿をしていたのだ。
女性のドレスの裾が大きく広がって足下まで隠すようになっているのは、実はそのためという面もある。いわゆる、<立小便>を容易にするためだ。なので、下着は足に通すのではなく、オムツのように股間を覆い、ボタンで留める形になっているものを着けるか、人によってはそもそも下着を着けていない場合もあると言う。いや、正確には<下着>に当たるものを身に付けてはいるのだが、それはあくまでドレスの下に着けるという意味での下着でしかなく、股間を完全に覆うようなものではなかったのだ。
地球における中世ヨーロッパ辺りの下着とはまた微妙に違っているものの、この辺りは文化の違いということだろう。
その一方で、この世界では、
『ウンコまみれで一千年』
とまで揶揄された地球における中世ヨーロッパとは違い、地球におけるローマ時代に相当する頃に整備された上下水道の設備が受け継がれていた。
もちろん、現代の地球のように各家庭にまで完備されてはいなかったものの、おかげで、<テルマエ>と呼ばれたそれに似た公衆浴場や、水洗の公衆トイレも存在し、糞尿が街を埋め尽くしているという事態が回避されていたことは幸いだっただろう。
実はこれこそが、セヴェルハムト帝国の一番の功績と言えるかもしれない。ローマ帝国によく似た文化や技術を発展させた<神聖皇国ティトゥアウィルキス>が衰退、分裂した際にその文化も技術も失伝しかけたのを、セヴェルハムト帝国の初代皇帝<ルオハイン=ラ=セヴェルハムト>が維持に尽力、それにより、
<文化的な生活>
が保たれるという大きな功績を残したというのが、セヴェルハムト帝国を、
<神聖皇国ティトゥアウィルキスの正当な流れを汲む国>
として成立させているとも言えるようだ。
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