第一〇七六四八八星辰荘へようこそ ~あるJC2の異種間交流~(セリフマシマシバージョン)

京衛武百十

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日常編

待ち構えていた人

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翌日はユウカも仕事だった。ガゼとは一日だけ休日が重なるようにシフトが組まれている。本当は二人の休日を合わせてもらいたかったが、人手の都合上、今はそれで辛抱してほしいと店長のハルマに頼まれてそうしていたのだった。

けれどその日、リーノ書房に新しい従業員が来た。そしてそのことでシフトが柔軟に組めるようになり、

「二人の休日を合わせられるようになったよ。間に合ってよかった」

とハルマが頭を掻きながら微笑わらった。その新しい従業員は売り場担当になったからユウカとはあまり顔を合わせることはなかったけど、優しくて真面目そうな人でユウカもホッとしていた。

「よかったな、ユウカ」

「はい、ありがとうございます」

リルがいつものように気さくに話し掛けてくれる。ユウカももう、それに自然と応えることができるようになってた。

しかしそうやって話していると、タミネルに、

「勤務中は仕事に集中してください。ミスの素です」

と注意されてしまった。でもそれにさえ、「ごめんなさい」と明るく謝りながら仕事に戻ることができた。タミネルも、そんなユウカのことを信頼してくれていた。

昼休憩のときには、

「私は出席できませんが、今のうちにお祝い申し上げておきます。おめでとう」

と声も掛けてもらえた。普段は仏頂面のタミネルが珍しく少しだけだが微笑んでいた。そこにリルが入ってきて、

「お~、珍しいこともあるもんだ」

などと軽く冷やかしてくる。するとタミネルは僅かに頬を染めて、

「私の勝手です。あなたには関係ありません」

とつっけんどんな感じで応えたが、それが決して怒っている訳ではないことは、ユウカにも分かっていた。この二人は、何だかんだといって仲がいいのだ。

「で、準備はどうよ?」

そう聞いてくるリルに、ユウカは満面の笑みで応えていた。

「はい、大丈夫です」

仕事が終わり、ユウカはガゼと共に帰り道を歩いた。

「もう、何回、この道を歩いたのかな」

何気ない感じで問い掛けるユウカにガゼも気軽に応える。

「さあ、わっかんない」

そして顔を合わせて、二人して「フフっ」っと笑った。

でもその時、ユウカが「あ…!」と小さく声を上げて正面を向いた。そこに立っていた人影に気付いたのだ。

「シェルミさん…」

シェルミだった。あの一件以来、アパートに帰ってきていなかったシェルミがそこに立っていたのである。

ガゼは気まずそうに視線を逸らしたが、シェルミの声は穏やかだった。

「おめでとうございます。今日は、それを伝えに来たのです」

そう言われてガゼは、目は伏せたままだったが「…うん」と小さく頷いたのだった。

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