私が異世界物を書く理由

京衛武百十

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第二幕

人間を<人間じゃない何か>だと言い張るのだって、それはれっきとした<嘘>でしょ? なのにその嘘を『事実だ!』とか重ねて言い張るのって、『嘘を

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改めて言うけどさ、人間を<人間じゃない何か>だと言い張るのだって、それはれっきとした<嘘>でしょ? なのにその嘘を『事実だ!』とか重ねて言い張るのって、

『嘘を嘘と認識できてない』

ってことじゃん? だったら、そうやって『自分が口にした嘘を嘘と認識できない』人の周りには、似たような傾向を持つ人が集まるのも当然じゃないの?

私は自分を<立派な人間>だなんて言うつもりはないんだよね。これは謙遜なんかじゃなくて、

『私は立派な人間だ!』

って言ったらそれは確実に嘘になるから。客観的に見て私はどう解釈したって立派な人間なんかじゃないんだよ。

でもそれでいいんだ。『私は立派な人間だ!』なんて嘘を嘘と認識できなくなる方が嫌だしさ。そして立派な人間になんかなろうとも思わない。

だって、

<赤の他人から見た立派な人間>

なんて、

<それを見てる人にとっての都合のいい何か>

ってだけだしさ。私にとってどうでいい人から私の本質じゃないところを評価されたって居心地悪いだけだよ。私は、ダンナと子供達とさくらとさくらの子供達から信頼されてればそれでいい。

あと、ダンナの親戚ね。ダンナの親戚、すっごいいい人だしさ。確実に味方にしておいた方がいいタイプなんだよ。逆に敵に回すとものすごく怖いと思う。生物学者でしかも医師でもあって、とんでもなく博識で優秀な人だし、世界中に知り合いがいる人でさ。あの人を敵に回すなんて、考えただけで背筋が凍るよ。

本人はぜんぜん怖い感じの人じゃないんだけどね。ただしいろいろ危険な地域とかも飛び回ってたりするから、とにかくその手の危ないことにも慣れてて。

実は私の作品の登場人物のモデルにもなってる。てか、敵役としても出てきてもらったりしてる。あの人をイメージして悪役作ったらこれがもう強すぎて手に負えなくなっちゃってボツになった作品もある。さくらに、

「これ、主人公が主人公として成立してないじゃないですか」

と、容赦なく指摘されたんだ。そりゃそうだよね。ラスボスが強すぎて結局のところ決着をつけずに主人公が逃げて終わったんだから。

<エンターテイメント向けの商品>

としてはこれはないよね。商業ベースじゃないただの<作品>としてならそういうのもアリだとは思うけど、<商品>としてはね。そんな不完全燃焼な肩透かしは厳しいと私だって思う。

だけど私は好きだよ。そういうのもさ。

<作品>ってのは自由でいいんだよ。だってそれは<嘘>なんだから。最初から嘘を嘘として構築してるんだから、現実とは違って、嘘であることが大事だと思う。

問題なのはその嘘を嘘と認識できないことなんじゃないの?

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