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優しい世界
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「沙奈子ちゃんは大希くんや千早ちゃんと一緒でいいよね」
達さんと玲那がお風呂に入ってる間、私は沙奈子ちゃんに改めて確認してた。実は私は、山仁さんのところであることをお願いしてきたんだ。そのことについてね。
沙奈子ちゃんは「うん!」って嬉しそうに応えてくれた。その笑顔は、もうすっかり怪我をする以前の彼女に戻ってた。だから改めて安心する。その安心をもっと確実なものにする為に、<お願い>してきた。
二人がお風呂から上がってきてホッとした顔をしてるのを見て、
「今日、沙奈子ちゃん、大希くんの家でゆっくりできて楽しかったって」
って、特に達さんに向けて告げる。彼にとってはとても大切なことだから。それと、
「実は、勝手だとは思いましたけど、今日、山仁さんにお願いしてきたんです。来週、私達が仕事に行ってる間、沙奈子ちゃんを預かっていただけないかって。ダメ元で、夕方まで大希くんと一緒に遊ばせてもらえないでしょうかってお願いしたら、二つ返事で『いいですよ』って言ってもらえたんです」
それは、明日から沙奈子ちゃんが冬休みに入って、でも来週の平日、私と達さんと玲那は仕事があるからその間、沙奈子ちゃんが部屋で一人になってしまわないようにってことで考えたものだった。
「山仁さん、千早ちゃんも預かることにしたんですって。だからもう、一人預かるのも二人預かるのも一緒だって。
しかも星谷さんも来て、冬休みの宿題を見てくれるって言ってました」
沙奈子ちゃんを迎えに行った時に山仁さんに言っていただけたことを伝えると、彼は、『ええ!?』って感じの顔をしたけど、本当は彼も山仁さんから提案されてたらしかった。だけど、放課後預かってもらうだけでも大変なのに、そこまで甘えていいのかっていうので迷ってて、明日改めて返事をしようと思ってたらしかった。それが先に私が決めてしまったってわけ。
でも達さんも、「ありがとう」って言ってくれた。私が勝手に決めたことを責めたりしなかった。それが、私のことを沙奈子ちゃんのお母さんって認めてくれたって気がして嬉しかった。
なんかこういうのを<優しい世界>って、なんか妬みも込めて言うらしいけど、私は少し違うんじゃないかなって感じた。<優しい世界>っていうのは、誰かが与えてくれるものじゃないって。自分達で努力して掴み取る、ううん、作り出すものなんだって。
私はそれを、彼や、山仁さんや、星谷さんに教えてもらった気がしていたんだ。
達さんと玲那がお風呂に入ってる間、私は沙奈子ちゃんに改めて確認してた。実は私は、山仁さんのところであることをお願いしてきたんだ。そのことについてね。
沙奈子ちゃんは「うん!」って嬉しそうに応えてくれた。その笑顔は、もうすっかり怪我をする以前の彼女に戻ってた。だから改めて安心する。その安心をもっと確実なものにする為に、<お願い>してきた。
二人がお風呂から上がってきてホッとした顔をしてるのを見て、
「今日、沙奈子ちゃん、大希くんの家でゆっくりできて楽しかったって」
って、特に達さんに向けて告げる。彼にとってはとても大切なことだから。それと、
「実は、勝手だとは思いましたけど、今日、山仁さんにお願いしてきたんです。来週、私達が仕事に行ってる間、沙奈子ちゃんを預かっていただけないかって。ダメ元で、夕方まで大希くんと一緒に遊ばせてもらえないでしょうかってお願いしたら、二つ返事で『いいですよ』って言ってもらえたんです」
それは、明日から沙奈子ちゃんが冬休みに入って、でも来週の平日、私と達さんと玲那は仕事があるからその間、沙奈子ちゃんが部屋で一人になってしまわないようにってことで考えたものだった。
「山仁さん、千早ちゃんも預かることにしたんですって。だからもう、一人預かるのも二人預かるのも一緒だって。
しかも星谷さんも来て、冬休みの宿題を見てくれるって言ってました」
沙奈子ちゃんを迎えに行った時に山仁さんに言っていただけたことを伝えると、彼は、『ええ!?』って感じの顔をしたけど、本当は彼も山仁さんから提案されてたらしかった。だけど、放課後預かってもらうだけでも大変なのに、そこまで甘えていいのかっていうので迷ってて、明日改めて返事をしようと思ってたらしかった。それが先に私が決めてしまったってわけ。
でも達さんも、「ありがとう」って言ってくれた。私が勝手に決めたことを責めたりしなかった。それが、私のことを沙奈子ちゃんのお母さんって認めてくれたって気がして嬉しかった。
なんかこういうのを<優しい世界>って、なんか妬みも込めて言うらしいけど、私は少し違うんじゃないかなって感じた。<優しい世界>っていうのは、誰かが与えてくれるものじゃないって。自分達で努力して掴み取る、ううん、作り出すものなんだって。
私はそれを、彼や、山仁さんや、星谷さんに教えてもらった気がしていたんだ。
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