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最も確実な方法
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親を亡くした子供らもそうだが、<隔離区画>で生まれた子供に対してもそんなものらしい。<公教育>というものはなく、その一方で、テキストや教材の類は自由に使っていいようだ。
もっとも、察するに他の区画に住む連中が使ったものの<お下がり>であろうがな。
それでも、隔離区画から抜け出す最も確実な方法ではあるんだろう。そして、その機会は与えられておきながら勉強もせず、そのくせ、クーデターを起こして大逆転を狙おうとか、ここから逃げ出してどこかに楽園を求めようだとかするような舐めた奴には容赦はしないと。
実に感心感心。
ただし、それは、この隔離区画の奴ら自身の力で武器などを調達できる環境ですらないからこそ成立する話ではある。それができる機会があればこいつらの中からたちまち武装したテロリストが生まれ、武力による闘争が始まるだろう。
選別され切り捨てられる奴らとて、黙って切り捨てられてくれるわけがない。
ちなみに、よくあるフィクションであればここで私が虐げられている連中に力を貸し、解放に向かって動き出したりという展開があるのだろうが、いやいや、この極度に限られたリソースしかない環境で<自由>だ<平等>だ<権利>だと言ったところでそんなもの成立するわけがなかろうが。
自由だとか言って各人が好き勝手したり、
限られたリソースを平等に分配しようとしたり、
権利を掲げて皆が十分なリソースを要求すれば、まあ、たちまち破綻するだろうな。
国が自前で生み出すことができる<貨幣>と違って、<資源>は現にあるだけしかないのだ。
そうなれば結局、力で奪い合うしかない。
それのどこが<自由>で<平等>で<権利>が保証された世界だと言うのだ?
臍が茶を沸かすわ!
こういう世界で共倒れを防ぐにはリソースの配分先の選択と集中が必要なのだ。
どこぞの国の政党が、
『予算はいくらでも湧いて出てくる!』
とか大口を叩いて政権を取っておきながら結局は湧いてこずに政権を奪われたということがあったではないか。
その国はここよりよっぽど余裕があったはずにも拘わらずそのザマなのだ。だとすれば、人間の死体すら食料にしなければならんここで、
『<自由>だ<平等>だ<権利>だ!』
が通用するわけがなかろう。
一応、限られているとはいえ機会が与えられているだけまだ人道的だと思うぞ。
ただし、<才能>ってやつは実を言うと、
『勉強ができるかどうか?』
だけでは測れないからな。
もしかすると、切り捨てられて死んでいった者達の中にこの状況を劇的に転換できる才能を秘めていた奴がいたかもしれん。その可能性を完全に否定できる根拠も実はない。
ま、それも含めて、ここの奴らが選んだことだ。
どうなろうと私の知ったことではない。
もっとも、察するに他の区画に住む連中が使ったものの<お下がり>であろうがな。
それでも、隔離区画から抜け出す最も確実な方法ではあるんだろう。そして、その機会は与えられておきながら勉強もせず、そのくせ、クーデターを起こして大逆転を狙おうとか、ここから逃げ出してどこかに楽園を求めようだとかするような舐めた奴には容赦はしないと。
実に感心感心。
ただし、それは、この隔離区画の奴ら自身の力で武器などを調達できる環境ですらないからこそ成立する話ではある。それができる機会があればこいつらの中からたちまち武装したテロリストが生まれ、武力による闘争が始まるだろう。
選別され切り捨てられる奴らとて、黙って切り捨てられてくれるわけがない。
ちなみに、よくあるフィクションであればここで私が虐げられている連中に力を貸し、解放に向かって動き出したりという展開があるのだろうが、いやいや、この極度に限られたリソースしかない環境で<自由>だ<平等>だ<権利>だと言ったところでそんなもの成立するわけがなかろうが。
自由だとか言って各人が好き勝手したり、
限られたリソースを平等に分配しようとしたり、
権利を掲げて皆が十分なリソースを要求すれば、まあ、たちまち破綻するだろうな。
国が自前で生み出すことができる<貨幣>と違って、<資源>は現にあるだけしかないのだ。
そうなれば結局、力で奪い合うしかない。
それのどこが<自由>で<平等>で<権利>が保証された世界だと言うのだ?
臍が茶を沸かすわ!
こういう世界で共倒れを防ぐにはリソースの配分先の選択と集中が必要なのだ。
どこぞの国の政党が、
『予算はいくらでも湧いて出てくる!』
とか大口を叩いて政権を取っておきながら結局は湧いてこずに政権を奪われたということがあったではないか。
その国はここよりよっぽど余裕があったはずにも拘わらずそのザマなのだ。だとすれば、人間の死体すら食料にしなければならんここで、
『<自由>だ<平等>だ<権利>だ!』
が通用するわけがなかろう。
一応、限られているとはいえ機会が与えられているだけまだ人道的だと思うぞ。
ただし、<才能>ってやつは実を言うと、
『勉強ができるかどうか?』
だけでは測れないからな。
もしかすると、切り捨てられて死んでいった者達の中にこの状況を劇的に転換できる才能を秘めていた奴がいたかもしれん。その可能性を完全に否定できる根拠も実はない。
ま、それも含めて、ここの奴らが選んだことだ。
どうなろうと私の知ったことではない。
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