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綺麗なだけの人形
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<木端役人>共の仕事ぶりは、それこそ木端役人そのものだ。上の連中の仕事ぶりを数値で管理し、動向を監視し、テロ計画を練ってるような奴らが盗聴などで特定できれば<殺処分部隊>をすぐさま派遣し、捜査も裁判もなくその場で始末する。
捜査や裁判に割けるリソースがないからだな。だからこれまで、少なからず冤罪もあっただろうと思われる。
と言うか、不都合な奴らがいれば始末し放題だ。一応、証拠として音声データは残していたりするらしいが、この調子だとそれすら捏造し放題だろうしな。
とは言え、この木端役人共も、当然、<人間>として生きており、<生活>もある。<家族>もいる。
そのうちの一人の<家>に侵入し、暮らしぶりを確かめる。
「おかえりなさいませ」
「おかえりなさい」
仕事を終えて帰ってきた木端役人を、まあ、上品そうにも見える妻と子が恭しく出迎えた。
その妻もいわゆる<専業主婦>ではなく、この層で事務職として働いているようだ。
子供は、それこそ<家畜>、いや、ここまで来ると<工業生産品のロボット>の匂いがプンプンする、ただただ綺麗なだけの人形のような顔つきをしたそれだった。
顔を取り外したら電子回路でも詰まってるんじゃないか?
まあそれはないにしても、人間味の欠片もないのは確かだ。
これが大きくなって、顔色一つ変えることなく<殺処分部隊>の派遣を命じたりするんだろうな。
剣呑剣呑。
「今日の夕食は仔牛のテリーヌとリボリータです」
妻も、絵に描いたような<良妻賢母>風ではあるものの、本当に『絵に描かれただけ』といった風情で、実に嘘くさい。
まったくもって笑ってしまうな。
そんな奴らの<家族ごっこ>を見ていてもつまらんので、私は同じ最下層の別の区画へと移動した。
そこは、特権階級の連中が住む最下層でありながら、他とは明らかに雰囲気が違っている。実に陰鬱なのだ。そこにいる連中が放つ空気感そのままに。
というのも、木端役人共に命じられて不穏分子を始末する<殺処分部隊>の連中が住む区画だった。
こいつらは、命令されれば躊躇うことなく対象を殺す代わりに、ここに住むことを許されてるそうだ。
そしてこいつらは、さっきの子供よりさらにロボットじみている。実際、少なからず木端役人共の子弟によって構成されているらしい。
まあ、管理能力や事務能力に長けた長子や次子らが<役人>となり、それにあぶれた者、または実務能力に長けた者が、この仕事に就くようだな。
だから待機中も延々と装備のメンテナンスをしていたり、精々、ジムでひたすらトレーニングをしているという、何が楽しいのかさっぱり分からん時間を過ごしていたのだった。
捜査や裁判に割けるリソースがないからだな。だからこれまで、少なからず冤罪もあっただろうと思われる。
と言うか、不都合な奴らがいれば始末し放題だ。一応、証拠として音声データは残していたりするらしいが、この調子だとそれすら捏造し放題だろうしな。
とは言え、この木端役人共も、当然、<人間>として生きており、<生活>もある。<家族>もいる。
そのうちの一人の<家>に侵入し、暮らしぶりを確かめる。
「おかえりなさいませ」
「おかえりなさい」
仕事を終えて帰ってきた木端役人を、まあ、上品そうにも見える妻と子が恭しく出迎えた。
その妻もいわゆる<専業主婦>ではなく、この層で事務職として働いているようだ。
子供は、それこそ<家畜>、いや、ここまで来ると<工業生産品のロボット>の匂いがプンプンする、ただただ綺麗なだけの人形のような顔つきをしたそれだった。
顔を取り外したら電子回路でも詰まってるんじゃないか?
まあそれはないにしても、人間味の欠片もないのは確かだ。
これが大きくなって、顔色一つ変えることなく<殺処分部隊>の派遣を命じたりするんだろうな。
剣呑剣呑。
「今日の夕食は仔牛のテリーヌとリボリータです」
妻も、絵に描いたような<良妻賢母>風ではあるものの、本当に『絵に描かれただけ』といった風情で、実に嘘くさい。
まったくもって笑ってしまうな。
そんな奴らの<家族ごっこ>を見ていてもつまらんので、私は同じ最下層の別の区画へと移動した。
そこは、特権階級の連中が住む最下層でありながら、他とは明らかに雰囲気が違っている。実に陰鬱なのだ。そこにいる連中が放つ空気感そのままに。
というのも、木端役人共に命じられて不穏分子を始末する<殺処分部隊>の連中が住む区画だった。
こいつらは、命令されれば躊躇うことなく対象を殺す代わりに、ここに住むことを許されてるそうだ。
そしてこいつらは、さっきの子供よりさらにロボットじみている。実際、少なからず木端役人共の子弟によって構成されているらしい。
まあ、管理能力や事務能力に長けた長子や次子らが<役人>となり、それにあぶれた者、または実務能力に長けた者が、この仕事に就くようだな。
だから待機中も延々と装備のメンテナンスをしていたり、精々、ジムでひたすらトレーニングをしているという、何が楽しいのかさっぱり分からん時間を過ごしていたのだった。
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