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「悪川シリーズ」
「空白」二之巻
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見事に詰んだ…
先に真の隠し湯で、バット・ズーを回復させるべきだったか?
いや、回復には時間がかかるし、結局反撃できるキャラクターがいない。
ソラの復活をせずに、水本耕二も火の神と戦わせるべきだったか?
仮にそれをしたところで、ソラがいなければ、次の手は打てないため詰む。
***
このときの私は、長い事どの時点で間違えたか思考を巡らせていた。そんな時間など無いというのに…
***
かなり長い事考えていたはずなのに、未だに熱風が熱くならない…それどころか、熱風を感じなくなったことに気付いた私は、思考を止め、辺りを見回した。
火の神自体は、まだ熱風を出していたようで、気を失って倒れていた服部半蔵の身体は干からびやがて燃え灰になった。
私たちの周囲には、私たちを守るように雪山の雪から作った水の壁ができていた。
熱の上昇を避けるため何重にも貼られたそれによって私たちは守られていた。
こんなことができるのは、海波洋一か水本耕二…まあ、魔物にも水を操る者もいるし、もちろん、水の神や、全ての神の能力を使える土の神なんて可能性もあったが、私たちに味方するキャラクターの中ではその2人だけだった…
海波洋一は過去にいるため、水本耕二か…私の予想よりも早く復活させていたらしい。いや、「ナイト」終盤では近距離戦のみ…少なくとも視界の範囲内だったため、除外していたが、感知できる範囲では水操作ができるのかもしれない…
「…ほう…この火の神の攻撃を防いだか…」
ただ、水本耕二がやったにしては、一向に現れる気配がないな…やはり、長距離で防御してくれたのか…
「が!それももう終わりだ…次にもう一度攻撃すれば、貴様たちは死ぬ…」
まあそうだろう…次はもう防ぐ雪山の雪が足りないし、一度目の攻撃で気温も上昇し空気も乾燥していた…仮に二撃目が同じ威力の羽ばたきとしても、炎は倍になると考えられる。
「待て!何故、こんな事をする?神の目的とは何だ?」
火の神は、私の言葉を聞くなり、ピタリと停まった。小刻みな羽ばたきすら止めて空中で静止できるとは、さすが神と言うべきか…そして1~2分ほど停まった後で、考えをまとめたのか火の神は再び小刻みに羽ばたいた。
「面白い!いいだろう…目的か…5人の神にとって人は餌だ!…中には特定の条件の人間のみ狙う神や人の感情のみを食べる神もいるが、人にとっての家畜と同じ…寵愛して大事に保護する神もいるが、最期は食される運命にある。」
まあ、知っている。人間より上位の存在というのを簡単に位置付けるために、食物連鎖のさらに上として、私が設定したのだから。まあ、水本が来るまでの時間稼ぎぐらいにはなるだろう。
「なら、何故、拙者たちのこの国を狙う?神の配下にある海外の国では人間が足りぬのか?」
赤井義経、ナイスパス…これでもう少し時間稼ぎはできそうだ…
「この国は戦乱の中にあった…家畜が家畜を殺すなんて事はあってはならない…そんな事になるぐらいなら、神の統治下に置いた方がいいはずだ…」
まあ、実際の戦国時代の死傷者数と同じぐらいの数の人間が、「鬼火」内でも死んでいたのであれば、神の統治下に置かれた方が死傷者は減るか…とはいえ、生け贄文化…犠牲の元に成り立つ平和ではあるが…
「仮に平和になってからも、延々と神に命を捧げなければならないのであれば…そんなものは真の平和ではない…」
私は、先ほどの水の壁だった水たまりから、泥を取り出し、火の神に投げつけた。泥は乾燥していき、土となって火の神に当たった。
「貴様!天に唾をかけるとはバチ当たりが!どうしても、この火の神の制裁を受けたいらしいな!」
こんなもので勝てるとは思ってない。これは挑発にすぎなかった。
「なら、賭けをしようか…もうここにはほとんど雪もない…空気も乾燥している…あと一撃でお前の目の前の家畜たちは倒される…もし、あと5分で全員を制裁できなければ…」
「面白い!そのときは、この国から手を引いてやろう。」
先に真の隠し湯で、バット・ズーを回復させるべきだったか?
いや、回復には時間がかかるし、結局反撃できるキャラクターがいない。
ソラの復活をせずに、水本耕二も火の神と戦わせるべきだったか?
仮にそれをしたところで、ソラがいなければ、次の手は打てないため詰む。
***
このときの私は、長い事どの時点で間違えたか思考を巡らせていた。そんな時間など無いというのに…
***
かなり長い事考えていたはずなのに、未だに熱風が熱くならない…それどころか、熱風を感じなくなったことに気付いた私は、思考を止め、辺りを見回した。
火の神自体は、まだ熱風を出していたようで、気を失って倒れていた服部半蔵の身体は干からびやがて燃え灰になった。
私たちの周囲には、私たちを守るように雪山の雪から作った水の壁ができていた。
熱の上昇を避けるため何重にも貼られたそれによって私たちは守られていた。
こんなことができるのは、海波洋一か水本耕二…まあ、魔物にも水を操る者もいるし、もちろん、水の神や、全ての神の能力を使える土の神なんて可能性もあったが、私たちに味方するキャラクターの中ではその2人だけだった…
海波洋一は過去にいるため、水本耕二か…私の予想よりも早く復活させていたらしい。いや、「ナイト」終盤では近距離戦のみ…少なくとも視界の範囲内だったため、除外していたが、感知できる範囲では水操作ができるのかもしれない…
「…ほう…この火の神の攻撃を防いだか…」
ただ、水本耕二がやったにしては、一向に現れる気配がないな…やはり、長距離で防御してくれたのか…
「が!それももう終わりだ…次にもう一度攻撃すれば、貴様たちは死ぬ…」
まあそうだろう…次はもう防ぐ雪山の雪が足りないし、一度目の攻撃で気温も上昇し空気も乾燥していた…仮に二撃目が同じ威力の羽ばたきとしても、炎は倍になると考えられる。
「待て!何故、こんな事をする?神の目的とは何だ?」
火の神は、私の言葉を聞くなり、ピタリと停まった。小刻みな羽ばたきすら止めて空中で静止できるとは、さすが神と言うべきか…そして1~2分ほど停まった後で、考えをまとめたのか火の神は再び小刻みに羽ばたいた。
「面白い!いいだろう…目的か…5人の神にとって人は餌だ!…中には特定の条件の人間のみ狙う神や人の感情のみを食べる神もいるが、人にとっての家畜と同じ…寵愛して大事に保護する神もいるが、最期は食される運命にある。」
まあ、知っている。人間より上位の存在というのを簡単に位置付けるために、食物連鎖のさらに上として、私が設定したのだから。まあ、水本が来るまでの時間稼ぎぐらいにはなるだろう。
「なら、何故、拙者たちのこの国を狙う?神の配下にある海外の国では人間が足りぬのか?」
赤井義経、ナイスパス…これでもう少し時間稼ぎはできそうだ…
「この国は戦乱の中にあった…家畜が家畜を殺すなんて事はあってはならない…そんな事になるぐらいなら、神の統治下に置いた方がいいはずだ…」
まあ、実際の戦国時代の死傷者数と同じぐらいの数の人間が、「鬼火」内でも死んでいたのであれば、神の統治下に置かれた方が死傷者は減るか…とはいえ、生け贄文化…犠牲の元に成り立つ平和ではあるが…
「仮に平和になってからも、延々と神に命を捧げなければならないのであれば…そんなものは真の平和ではない…」
私は、先ほどの水の壁だった水たまりから、泥を取り出し、火の神に投げつけた。泥は乾燥していき、土となって火の神に当たった。
「貴様!天に唾をかけるとはバチ当たりが!どうしても、この火の神の制裁を受けたいらしいな!」
こんなもので勝てるとは思ってない。これは挑発にすぎなかった。
「なら、賭けをしようか…もうここにはほとんど雪もない…空気も乾燥している…あと一撃でお前の目の前の家畜たちは倒される…もし、あと5分で全員を制裁できなければ…」
「面白い!そのときは、この国から手を引いてやろう。」
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