どうも異世界で超能力者になりました

AYAMI

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番外編シリーズ

番外編 セレスティン=ジルバーナ「2」

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「お嬢ちゃん達ありがとうねぇ。」

ギルドへ着くと、お婆さんからそうお礼を言われる。

大分、元の調子に戻ってきたのかお姉ちゃんはお婆さんに訪ねる。

「な…なぁ婆さん。さっきあたしの蹴りを防いだだろ?さっきの蹴り本気でやったんだ。自慢じゃないけど、そこそこの魔法障壁くらいぶっ飛ばせるはずなんだけど…婆さん、何者?」

…どうやら、お姉ちゃんは加減をしていなかったらしい。

「さぁ、何者だろうねぇ?」

お婆さんは笑いながらルビンお姉ちゃんの質問をはぐらかす。

「教えてくれてもいいじゃんか」

「そうだねぇ…。そのうちわかるさ」

そう言って、お婆さんはギルドへ入っていく…と思ったら振り向いた。

「あぁ、そうだ。そこの小さい方のお嬢ちゃん。名前を教えてくれないかい?」

「………セレスティン=ジルバーナ」

若干、ビクビクしながらお婆さんに名前を告げる私。

私の名前を聞いたお婆さんは「いい名前だねぇ」と私に笑いかけると、今度こそギルドの中へと入っていった。

~~~~~
「あの婆さん、なぁんであたしの名前は聞かなかったのかなぁ。」

家まで帰る道でルビンお姉ちゃんは(不満なのだろうか。)そんな文句を言いながら歩く。

ルビンお姉ちゃんは恐らく本気の蹴りを防がれたのが結構ショックなんだろう。…明日には何ともなさそうだけど。

…ちなみに私はお姉ちゃんに肩車してもらっている。

「なぁ、セレスティン。お前が泣いてた時何があったんだ?」

「うーんと……」

私は困ってしまった。説明しようにもどう説明すればいいのやら…。

とりあえず、自分の説明できる範囲でルビンお姉ちゃんに事情を話す。

「あら、んじゃ私が最初見たのは勘違いだったて訳か…。って、セレスティン。音が響いたって何だ?あたしにはそんな音 聞こえなかったぞ?」

ルビンお姉ちゃんのその言葉に驚く。あれだけ大きな音ならば街の人ならばおろか、少しでも私が泣いていればクエスト先から駆けつけるような人である。(私が3歳の時あったらしい…)聞こえなかったなど考えられない。

では、一体あれは何だったのだろう。

「…おーい、セレスティン~。家に着いたぞ~?」

考え込んでいたら、どうやら家に着いてしまっていたようだ。

「それともあたし一緒にいたいのかなぁ?寂しがり屋さんだなぁ、セレスティンは~」

「…!あ、ありがとう!お姉ちゃん!」

恥ずかしさで私は顔を真っ赤にしてルビンお姉ちゃんから下りる。

「あらぁ、残念…。ま、また明日会えるからいいか!」

明日はルビンお姉ちゃんと買い物に行く予定だったので、ルビンお姉ちゃんは素早く立ち直る。

「それじゃ、元気にしてろよ!」

私の頭をわしゃわしゃと撫で、十分堪能したところで自身の家へと向かうルビンお姉ちゃん。

…といってもすぐ隣りの家だが。

私は家へ入るとご飯やお風呂を済ませ、自室のベッドに倒れるように眠りにつくのだった。

~~~~
翌日

「お、なんかやってるな?よし行ってみるか!」

「うん…。」

私とルビンお姉ちゃんは街の広場に来ていた。

広場の中央には人が集まっており、騒がしいのでルビンお姉ちゃんが興味を示したのだ。

ちなみに私は例の通り、肩車をしてもらっている。

「さぁさぁ、次の挑戦者はいないかい!?」

騒ぎの中心にいたのは、旅商人と思われるよく恰幅のよい男だった。年は40代後半だろうか?。

「おい、おっさん!これなにやってんだ?あたしは今来たところで何をやってるのかわかんねぇんだ!」

ルビンお姉ちゃんが大きな声で言う。

「お、元気のいいお嬢ちゃんだ!いいぜ!説明してやんよ!」

そう言って男は丸い水晶のようなものを取り出す。
「こいつぁ、都で最近作られたって代物でなぁ!マナダスト鉱石の劣化版みたいなもので魔法をある程度無効化できんだ!んで俺は考えたんだよ!一体、どれくらいの魔法でこいつを砕けるのかってな!」

そして本題に入る。

「こいつを魔法で砕くことが出来たんなら、賞金100000G!どうだい?一回、500Gだが……やってみるかい?」

ーー男の目がキラリ…と妖しく光った。
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