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第一章 異世界からきた姫様
第九幕 センセイは超きれい!! だけど、こんな転校生ありかよぉ!!!
しおりを挟むチャイムが鳴り、先生が教室に入ってきた。こげ茶色でショートヘアの目が綺麗な先生だ。容姿は、スレンダーでスタイル抜群だ。
「さて、ホームルームを始めるぞ! 皆、もう知っているかもしれないが、今日は皆に紹介したい子がいるんだ!」
凛々(りり)しいハスキーな声で、先生は言う。ゆーまがジッと先生を見詰めていた。
「転校生だ! ユニくん、出てきてくれたまえ」
「(やっぱ、里菜先生、超綺麗だよな♡)」
先生が言うと同時に、桃色の髪をした超目立つ女の子が出てきた。
「すげぇ、超可愛い!」
クラスメイトがざわめく。男共から、歓声が上がる。確かに、メッチャかわいいが。
「(ユニのやつ、ほんとに、入学してきたのかよったく。しかも、オレのクラス……)」
ゆーまは、呆れ顔で見遣っていた。
ユニが、ジッと近くの席にいたゆーまを見ている。
「では、簡単な自己紹介、ユニ君、お願いする」
「は~い、ユニ・ローザアマラントです。魔法の国から来ましたぁッ! ちぇんじぃ」
ピカァ!
ユニが、明るい声で、皆に手を振りながらいうと、一瞬にして、魔法服がメイドの服装に変わっていた。
「むぎゅ!」
「こらぁ、ユニ、何、やってんだぁ!」
ゆーまが、席から立ち上がり、両手を握り、慌てて、赤面で大声を上げた。
「あらあら、ユニくん、そのメイド服みたいな格好は、どうしたのかな?」
「は~い、ゆーまが好きな服だよ!」
「何、いってんだぁ、ユニぃ!」
クラスメイトから笑いが起き、血が上り赤面で、ゆーまは大きな悲鳴を上げた。
「ユニくんは、魔法使いなのかな? ハハ、凄く、元気のイイ自己紹介だね。皆、拍手!」
里菜先生が、軽快に教壇で拍手を先にし、煽(あお)った。
クラスメイトからも、同時に拍手が起きた。
「因(ちな)みに、輝里利(きりり)君とは、友達なのかな?」
「は~い、許婚(いいなずけ)です。ゆーまの家で、一緒に住んでます」
軽快に手を挙げ、ユニが、明るい声で言った矢先だった。
「なにぃッ! た、頼む、ユニ、もう、何も言うな、ややこしくなるぅ」
「ははは、威勢のいいことだね。判らないが、ゆーま君は、メイドが好きなのかな? 皆、仲良くしてやってくれたまえ。席はそうだな……」
里菜先生が、腕組をした時、ユニが口を開いた。
「ゆーまの隣。水着っていう服も、ゆーま、好きだよね!」
「こらぁ、んなこというなぁ!」
ゆーまが今にも倒れそうなくらい、赤く恥ずかしそうな顔になり、怒る。
「こんなのね! チェンジ!」
ピカァ!
一瞬にして、ユニの服が、今度はメイド服から水着になった。
「あー、何、水着にまで、チェンジしてんだぁ。もう、制服に戻れ、ユニ。こっちの方が恥ずかしい! (これじゃ、俺が家でメイドと水着、楽しんでるみたいじゃネーかよ、ったく)」
ゆーまは、余りの恥ずかしさで、手で、顔を隠す。クラスメイトから笑いが生まれた。
男子生徒は、目がハートだ。ユニのナイスバディで、一瞬にしてイチコロにしてしまった。
「どう、ゆーま? 今度、水着、違うのにしたよ。かわいいでしょ?」
「もういいから、可愛いから、お願い戻って」
ユニの水着が、ゆーまの家で着たものとは替わっていた。ゆーまは、嘆息気味に渋々、言うが、ゆーま自身も、ユニの可愛い姿にノックアウトはされていた。
☆☆
第十幕につづく。UP予定。
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