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第44話「イクリーサの妹探し(稲妻の魔女)」
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第四十四話「イクリーサの妹探し」
導きの魔女のとんでもない計画を知った詩音だったが、事が事だけに誰にも相談できないでいた。
そんな悩んでる詩音の前にレイナが現れる。
「あらシオンちゃん、ごきげんよう」
「ごきげんよう、レイナ様」
互いに一礼する詩音とレイナ。
悩みを打ち明けようとしていた詩音だったが、先に打ち明けたのはレイナだった。
「実はね、イクリーサの妹を探してるのよ」
「はぁ・・・」
「それでね、いい1年生がいたらシオンちゃんに紹介して貰おうと思って」
「いいですけど、どんな娘が好みなんですか?」
「条件は一つ。イクリーサより強いか互角の強さを持っている事」
「うわぁ・・・それは厳しいですね」
詩音は魔女認定試験の時にイクリーサと戦っているからその強さは理解している。
だからその条件が厳しい物だという事は分かっていた。
しかしレイナに頼まれ断れない詩音はその妹探しを引き受けてしまった。
「しかたない。当たってみますか」
こうして詩音によるイクリーサの妹探しが始まった。
―
「強そうな娘を見繕って決闘させて来たけど全部失敗かぁ・・・」
詩音は1年生の各種資料に目を通しながらぼやいた。
「この娘でダメなら諦めよう」
そこには朝倉純子という東の大陸から来た魔術剣士の資料があった。
詩音よりも長い黒髪を束ね、ルックスもかなりいい。
それに剣術サークルの期待のホープである。
彼女自身も剣術の達人であるイクリーサを尊敬し、興味を抱いていた。
まさにイクリーサの妹にぴったりの存在だ。
―学園中庭
「アサクラと言ったかしら。私弱い娘には興味無いの。最初から全力で来なさい」
「はい!」
アサクラこと純子は木刀の欠片を構えると稲妻を呼び出し木刀を持ち手にし、稲妻の刃を作り出した。
純子は間合いを詰めつつ、イクリーサの間合いを見極めようとしていた。
しかし先に動いたのはイクリーサの方だった。
「来ないのならこちらからいくわよ」
体全体に魔術による雷を纏ったイクリーサは瞬足でその場から消えた。
しかし純子はそれに驚く事無く周囲の気配でイクリーサの動きを察知した。
「背後ですね」
「当たりよ、でもそれだけだわ」
イクリーサの雷を纏った木刀が純子の稲妻の剣とかち合う。
両者の力は拮抗し、少しでも力を抜いたら致命的な一撃を受けてしまう状況だった。
そして力の拮抗は崩れ少しずつイクリーサがおしている。
「稲妻よ!」
純子が魔術の稲妻を呼び出すとそれを自身に纏わせた。
自身にもダメージを負う事になるが、稲妻の剣に呼応し、純子の力が上がった。
そしてついに力比べの勝負がついた。
雷と稲妻のエネルギーが交錯して爆発したのだ。
イクリーサと純子は互いに吹き飛ばされ気絶した。
そして・・・
―学園保健室
「うん…ここは?」
「保健室よ。怪我はもう完治した様ね」
「イクリーサ様!?」
「魔女認定試験は無事合格よ、稲妻の魔女さん。それに、その、妹検定も合格よ・・・」
「え?妹検定?」
詩音からは裏生徒会入りと魔女認定試験を賭けた試合だとまでしか純子は聞いていなかった。
純子はイクリーサの妹になるなんて夢にも思っていなかった。
「あ、あの、私でいいんですか?イクリーサ様」
「私がいいと言ったのよ。二度も言わせないで、ジュンコ」
「は、はい!イクリーサ・・・お姉様!」
こうして無事に姉妹になれた二人を遠目に見て安堵する詩音とレイナであった。
そしてレイナが保健室に入ってきてイクリーサの代わりにこう言った。
「じゃあスリーサイズを教えてくれるかしら?」
「え?」
「ようこそジュンコちゃん、百合喫茶ポワレへ!」
「私百合喫茶に入るなんて聞いていません!」
「残念だけど私もそうだったのよ」
フォローになっていないフォローを入れる詩音。
狼狽える純子に歩み寄り肩に手をやるイクリーサ。
「諦めなさい、これが裏生徒会加入の条件なのよ」
「でも私何をしたらいいか・・・」
「普通にお給仕をすればいいわ」
単刀直入にイクリーサが諭す。
百合演技は普通じゃないのだが、普通にしているだけでサマになるイクリーサ故の助言だった。
「私、頑張ります!」
「私もサポートするから頑張ってね」
「え?会長もメンバーだったんですか?」
「今更気付いたの?」
意外と地球の魔女って知名度低いんだなぁと残念がる詩音であった。
―次の日の喫茶ポワレ
「おおおおおお嬢様、おおおお帰りなさいませ!」
「もっと肩の力を抜きなさい。そう、自然体で」
緊張でパニックになっている純子を優しく指導するイクリーサ。
あんなイクリーサは初めて見たなぁと姉のレイナは思った。
そして喫茶ポワレも営業時間が終わり皆が帰る頃に純子がイクリーサに駆け寄った。
「イクリーサお姉様、よろしければ私に稽古を付けていただけないでしょうか!」
純子がイクリーサに訓練を申し出た。
返答は勿論YES。
詩音は純子達を見て「戦闘大好き3姉妹が揃ったなぁ」と思った。
導きの魔女のとんでもない計画を知った詩音だったが、事が事だけに誰にも相談できないでいた。
そんな悩んでる詩音の前にレイナが現れる。
「あらシオンちゃん、ごきげんよう」
「ごきげんよう、レイナ様」
互いに一礼する詩音とレイナ。
悩みを打ち明けようとしていた詩音だったが、先に打ち明けたのはレイナだった。
「実はね、イクリーサの妹を探してるのよ」
「はぁ・・・」
「それでね、いい1年生がいたらシオンちゃんに紹介して貰おうと思って」
「いいですけど、どんな娘が好みなんですか?」
「条件は一つ。イクリーサより強いか互角の強さを持っている事」
「うわぁ・・・それは厳しいですね」
詩音は魔女認定試験の時にイクリーサと戦っているからその強さは理解している。
だからその条件が厳しい物だという事は分かっていた。
しかしレイナに頼まれ断れない詩音はその妹探しを引き受けてしまった。
「しかたない。当たってみますか」
こうして詩音によるイクリーサの妹探しが始まった。
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「強そうな娘を見繕って決闘させて来たけど全部失敗かぁ・・・」
詩音は1年生の各種資料に目を通しながらぼやいた。
「この娘でダメなら諦めよう」
そこには朝倉純子という東の大陸から来た魔術剣士の資料があった。
詩音よりも長い黒髪を束ね、ルックスもかなりいい。
それに剣術サークルの期待のホープである。
彼女自身も剣術の達人であるイクリーサを尊敬し、興味を抱いていた。
まさにイクリーサの妹にぴったりの存在だ。
―学園中庭
「アサクラと言ったかしら。私弱い娘には興味無いの。最初から全力で来なさい」
「はい!」
アサクラこと純子は木刀の欠片を構えると稲妻を呼び出し木刀を持ち手にし、稲妻の刃を作り出した。
純子は間合いを詰めつつ、イクリーサの間合いを見極めようとしていた。
しかし先に動いたのはイクリーサの方だった。
「来ないのならこちらからいくわよ」
体全体に魔術による雷を纏ったイクリーサは瞬足でその場から消えた。
しかし純子はそれに驚く事無く周囲の気配でイクリーサの動きを察知した。
「背後ですね」
「当たりよ、でもそれだけだわ」
イクリーサの雷を纏った木刀が純子の稲妻の剣とかち合う。
両者の力は拮抗し、少しでも力を抜いたら致命的な一撃を受けてしまう状況だった。
そして力の拮抗は崩れ少しずつイクリーサがおしている。
「稲妻よ!」
純子が魔術の稲妻を呼び出すとそれを自身に纏わせた。
自身にもダメージを負う事になるが、稲妻の剣に呼応し、純子の力が上がった。
そしてついに力比べの勝負がついた。
雷と稲妻のエネルギーが交錯して爆発したのだ。
イクリーサと純子は互いに吹き飛ばされ気絶した。
そして・・・
―学園保健室
「うん…ここは?」
「保健室よ。怪我はもう完治した様ね」
「イクリーサ様!?」
「魔女認定試験は無事合格よ、稲妻の魔女さん。それに、その、妹検定も合格よ・・・」
「え?妹検定?」
詩音からは裏生徒会入りと魔女認定試験を賭けた試合だとまでしか純子は聞いていなかった。
純子はイクリーサの妹になるなんて夢にも思っていなかった。
「あ、あの、私でいいんですか?イクリーサ様」
「私がいいと言ったのよ。二度も言わせないで、ジュンコ」
「は、はい!イクリーサ・・・お姉様!」
こうして無事に姉妹になれた二人を遠目に見て安堵する詩音とレイナであった。
そしてレイナが保健室に入ってきてイクリーサの代わりにこう言った。
「じゃあスリーサイズを教えてくれるかしら?」
「え?」
「ようこそジュンコちゃん、百合喫茶ポワレへ!」
「私百合喫茶に入るなんて聞いていません!」
「残念だけど私もそうだったのよ」
フォローになっていないフォローを入れる詩音。
狼狽える純子に歩み寄り肩に手をやるイクリーサ。
「諦めなさい、これが裏生徒会加入の条件なのよ」
「でも私何をしたらいいか・・・」
「普通にお給仕をすればいいわ」
単刀直入にイクリーサが諭す。
百合演技は普通じゃないのだが、普通にしているだけでサマになるイクリーサ故の助言だった。
「私、頑張ります!」
「私もサポートするから頑張ってね」
「え?会長もメンバーだったんですか?」
「今更気付いたの?」
意外と地球の魔女って知名度低いんだなぁと残念がる詩音であった。
―次の日の喫茶ポワレ
「おおおおおお嬢様、おおおお帰りなさいませ!」
「もっと肩の力を抜きなさい。そう、自然体で」
緊張でパニックになっている純子を優しく指導するイクリーサ。
あんなイクリーサは初めて見たなぁと姉のレイナは思った。
そして喫茶ポワレも営業時間が終わり皆が帰る頃に純子がイクリーサに駆け寄った。
「イクリーサお姉様、よろしければ私に稽古を付けていただけないでしょうか!」
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返答は勿論YES。
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