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第一話 2分で1日の売り上げがマイナス?!駐禁地獄

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話しに入る前に私がどんなところで働いているか紹介します。

・私は軽貨物ドライバー(エブリィなどの小型車で荷物を配ります)の個人事業主として現在、3年ほど働いています。

・ある会社と直接契約して働いているのですが、ここではK社として書きます。
(会社によってルールや配送のやり方が違うので、大まかな配送業の流れとして読んで貰えたら嬉しいです!)

・配送エリアとしては東京都内を配っています。

皆さんは駐禁監視員と言う方をご存知でしょうか?

街で見かける緑の洋服を着たおじいさん、おばあさんのことです(お年を召した方達が多いです)

この人達は警察から委託された民間企業の方達で、放置された車やバイク(人が乗っていない車)を取り締まり、駐禁ステッカーを貼ります。

駐禁ステッカーを貼られると罰金としてお金を納めなくてはなりません。
また違反点数が運転免許証に加算されます。

この駐禁監視員の取り締まり。

仕事の車も取り締まりの対象なんです。

様々な場面で車を一時的に止め、仕事をする人も多いと思います。

車を停めないといけないと出来ない仕事、たくさんあります。

その中でもダントツで絶対停めないと出来ない仕事は配送の車だと私は思っています。

例えば車が入れないお宅に配る際には、絶対に車から離れないと配れません。

それが何十件とあったらどうでしょうか?

かなりの時間停めないと配れません。

他の車も通れるように、広い道で停める。

そこから荷物を持って走って配りにいく。

これの繰り返しです。

さてこの停めてしまった車、駐禁監視員の人にどのくらいの時間で違反ステッカーを貼られると思いますか?

その時間、わずか2分です。

2分で何十件も人は配れるでしょうか?

私は絶対にムリだと思います。

下手すると一件配りにいくだけでも、車まで戻ってくるのに、2分以上はかかります。

配送業社はこれを1日に何百件とこなします。

駐禁ステッカーを貼られると、駐停車違反、放置駐車違反、場所によって罰金を払う金額が変わりますが、軽自動車の場合10000円~18000円払います。

これに加え、ガソリン代、車のメンテナンス代など加えると1日の売り上げはマイナスです。

これだけでも相当ハードな仕事だと感じた方も多いのではないでしょうか?

私の見ている限り、駐禁監視員に駐禁ステッカーを貼られている人は配送業社の方達が多いです。

絶対に取り締ってはいけない仕事の人達が、取り締まりにあって苦しんでいる。

それが日本の現状です。

私達、配送業社もパーキングに停めて出来る仕事、範囲なら絶対にそうしています。(配る範囲や会社によって、パーキングに停めて配っているところもあります)
でもパーキングに入れて、何百件も配ることが出来ないのです。

時間に追われ、荷物の数に追われ、挙げ句の果てに駐禁監視員の取り締まりにあい、1日の売り上げが2分でマイナスになる。

2分で1日の売り上げがマイナスになる仕事は他にあるでしょうか?
私は聞いたことがありません。

これが配送業で働く人が少ない一番の原因だと私は思っています。

配送業社だけ、駐禁監視員の取り締まりを緩和するなど例外を作らないと、これから先どんどん荷物が配れないことになっていきます。

メディアや国などに取り上げられることも少なく、駐禁監視員の実態が皆様に広まっていないと感じたため、書かせていただきました。

駐禁監視員の規制が緩和されることを願うばかりです。




































































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