森の中で倒れたエルフの美少女を助けたら何故か懐かれた件

髙橋ルイ

文字の大きさ
10 / 60
第2章:転生者の記憶と新たな旅路

第10話:奇行が暴走!? 仲間たちの不協和音

しおりを挟む
旅は続くが、奇妙な仲間ラピス・ナイトフォールが加わったことで、俺たちの旅路はさらに賑やかになっていた。賑やか……というか、もはや騒がしい。



リカルド:「おいアレン、何とかならねえのか? あの子、またやってるぞ。」

アレン:「何をだよ……。」



リカルドが指差す先を見て、俺は目を疑った。



ラピス:「闇の力よ、この森を清めたまえ!」



ラピスが杖を振り回しながら、森の木々に向かって叫んでいる。その足元には、なぜかちょっとしたお供え物が並べられていた。



アレン:「……何してるんだよ。」



俺が近づいて尋ねると、ラピスは振り返り、いつもの中二病全開の表情で答える。



ラピス:「ふふふ、これは闇の魔導士の儀式だ。森の精霊たちとの契約を交わし、我が力を更に高めるためのな!」



アレン:「……お前、頭打ったか?」



リカルドが吹き出し、ミリアはため息をつきながら眉をひそめる。



ミリア:「それ、どう見てもただの悪ふざけにしか見えないわ。」

ラピス:「なにぃ!? 貴様らにはこの崇高な儀式の意味が分からんのだな!」



ラピスは不満そうに杖を抱きしめるが、その後も意味不明な儀式を続けていた。



そんな彼女の奇行に振り回されながらも、俺たちは次の目的地である遺跡へと向かっていた。



ミリア:「……で、ラピスがあれだけ騒いだせいで、さっき野生の魔物が集まってきたの忘れてないでしょうね?」

リカルド:「俺があいつらを追い払ったのに、何の感謝もなかったぞ。」



アレン:「まあ、彼女なりに役立とうとしてるんだと思うよ……多分な。」



俺たちは疲れた顔で歩き続けたが、その時、前方に何か奇妙な気配を感じた。



遺跡の入り口と思われる場所には、古びた石柱が並んでいた。その間に漂う空気が、明らかに普通じゃない。



アレン:「ここだ……リーネに繋がる手がかりがある場所だ。」



ミリア:「気をつけて。罠が仕掛けられているかもしれないわ。」



リカルドが剣を握りしめ、周囲を警戒する。その後ろで、ラピスがまた杖を掲げた。



ラピス:「任せろ! このラピス・ナイトフォールが、道を切り開いてやる!」



彼女がそう叫ぶと、石柱が突然光を放ち始めた。



アレン:「おい、本当に何かやっちゃったのか!?」



ラピス:「ふふふ、これぞ我が力……!」



その瞬間、石柱の間から巨大な魔物が現れた。黒い霧を纏い、その赤い目が俺たちを睨みつける。



リカルド:「おい、やっぱり余計なことしただろ!」

ラピス:「ぬぅ!? これは想定外だ!」



俺は剣を抜きながら叫んだ。



アレン:「頭打ったか! それが闇の力の成果かよ!」



ラピス:「これも計画のうちだ!」



彼女の言葉にリカルドとミリアが同時に「嘘つけ!」と突っ込む。だが、目の前の魔物に集中するしかない。



戦闘は激しく、俺たちは何とか連携して魔物を倒すことができたが、ラピスの奇行がもたらした混乱はしばらく消えなかった。



その夜、キャンプを張った俺たちは、火を囲みながら疲れを癒していた。



ラピス:「……ふむ、やはりこの力は封印されているのだ。」

アレン:「いや、お前の力じゃなくて、俺たちのチームワークで勝てたんだよ。」



ミリア:「本当に、次は変なことしないでちょうだい。」

ラピス:「……善処する。」



彼女が少ししょんぼりした顔を見せると、俺たちは思わず笑ってしまった。



こうして、ラピスの奇行に振り回されながらも、俺たちの旅は少しずつ進展していく。次は遺跡の奥で新たな手がかりを探る番だ――。

_________________________________________



後書き





第10話を最後までお読みいただき、ありがとうございました!



今回のエピソードでは、ラピスの奇行が炸裂し、アレンたちが振り回される中で繰り広げられるギャグシーンを多めに描きました。「頭打ったか!」というアレンの突っ込みをきっかけに、キャラクター同士の関係がより明確に伝わったのではないでしょうか?



次回は、遺跡での探索と新たな展開が待っています!シリアスとコミカルなバランスを取りつつ、物語がさらに深まっていきますので、ぜひ引き続きお楽しみください。



感想やご意見があればお気軽にお寄せください。それでは、また次回お会いしましょう!ありがとうございました!✨



毎日23:50/2:00更新、9/23完結。⭐お気に入りで応援お願いします

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【アイテム分解】しかできないと追放された僕、実は物質の概念を書き換える最強スキルホルダーだった

黒崎隼人
ファンタジー
貴族の次男アッシュは、ゴミを素材に戻すだけのハズレスキル【アイテム分解】を授かり、家と国から追放される。しかし、そのスキルの本質は、物質や魔法、果ては世界の理すら書き換える神の力【概念再構築】だった! 辺境で出会った、心優しき元女騎士エルフや、好奇心旺盛な天才獣人少女。過去に傷を持つ彼女たちと共に、アッシュは忘れられた土地を理想の楽園へと創り変えていく。 一方、アッシュを追放した王国は謎の厄災に蝕まれ、滅亡の危機に瀕していた。彼を見捨てた幼馴染の聖女が助けを求めてきた時、アッシュが下す決断とは――。 追放から始まる、爽快な逆転建国ファンタジー、ここに開幕!

屑スキルが覚醒したら追放されたので、手伝い屋を営みながら、のんびりしてたのに~なんか色々たいへんです(完結)

わたなべ ゆたか
ファンタジー
タムール大陸の南よりにあるインムナーマ王国。王都タイミョンの軍事訓練場で、ランド・コールは軍に入るための最終試験に挑む。対戦相手は、《ダブルスキル》の異名を持つゴガルン。 対するランドの持つ《スキル》は、左手から棘が一本出るだけのもの。 剣技だけならゴガルン以上を自負するランドだったが、ゴガルンの《スキル》である〈筋力増強〉と〈遠当て〉に翻弄されてしまう。敗北する寸前にランドの《スキル》が真の力を発揮し、ゴガルンに勝つことができた。だが、それが原因で、ランドは王都を追い出されてしまった。移住した村で、〝手伝い屋〟として、のんびりとした生活を送っていた。だが、村に来た領地の騎士団に所属する騎馬が、ランドの生活が一変する切っ掛けとなる――。チート系スキル持ちの主人公のファンタジーです。楽しんで頂けたら、幸いです。 よろしくお願いします! (7/15追記  一晩でお気に入りが一気に増えておりました。24Hポイントが2683! ありがとうございます!  (9/9追記  三部の一章-6、ルビ修正しました。スイマセン (11/13追記 一章-7 神様の名前修正しました。 追記 異能(イレギュラー)タグを追加しました。これで検索しやすくなるかな……。

異世界転生、防御特化能力で彼女たちを英雄にしようと思ったが、そんな彼女たちには俺が英雄のようだ。

Mです。
ファンタジー
異世界学園バトル。 現世で惨めなサラリーマンをしていた…… そんな会社からの帰り道、「転生屋」という見慣れない怪しげな店を見つける。 その転生屋で新たな世界で生きる為の能力を受け取る。 それを自由イメージして良いと言われた為、せめて、新しい世界では苦しまないようにと防御に突出した能力をイメージする。 目を覚ますと見知らぬ世界に居て……学生くらいの年齢に若返っていて…… 現実か夢かわからなくて……そんな世界で出会うヒロイン達に…… 特殊な能力が当然のように存在するその世界で…… 自分の存在も、手に入れた能力も……異世界に来たって俺の人生はそんなもん。 俺は俺の出来ること…… 彼女たちを守り……そして俺はその能力を駆使して彼女たちを英雄にする。 だけど、そんな彼女たちにとっては俺が英雄のようだ……。 ※※多少意識はしていますが、主人公最強で無双はなく、普通に苦戦します……流行ではないのは承知ですが、登場人物の個性を持たせるためそのキャラの物語(エピソード)や回想のような場面が多いです……後一応理由はありますが、主人公の年上に対する態度がなってません……、後、私(さくしゃ)の変な癖で「……」が凄く多いです。その変ご了承の上で楽しんで頂けると……Mです。の本望です(どうでもいいですよね…)※※ ※※楽しかった……続きが気になると思って頂けた場合、お気に入り登録……このエピソード好みだなとか思ったらコメントを貰えたりすると軽い絶頂を覚えるくらいには喜びます……メンタル弱めなので、誹謗中傷てきなものには怯えていますが、気軽に頂けると嬉しいです。※※

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~

いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。 他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。 「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。 しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。 1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化! 自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働! 「転移者が世界を良くする?」 「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」 追放された少年の第2の人生が、始まる――! ※本作品は他サイト様でも掲載中です。

迷宮に捨てられた俺、魔導ガチャを駆使して世界最強の大賢者へと至る〜

サイダーボウイ
ファンタジー
アスター王国ハワード伯爵家の次男ルイス・ハワードは、10歳の【魔力固定の儀】において魔法適性ゼロを言い渡され、実家を追放されてしまう。 父親の命令により、生還率が恐ろしく低い迷宮へと廃棄されたルイスは、そこで魔獣に襲われて絶体絶命のピンチに陥る。 そんなルイスの危機を救ってくれたのが、400年の時を生きる魔女エメラルドであった。 彼女が操るのは、ルイスがこれまでに目にしたことのない未発見の魔法。 その煌めく魔法の数々を目撃したルイスは、深い感動を覚える。 「今の自分が悔しいなら、生まれ変わるしかないよ」 そう告げるエメラルドのもとで、ルイスは努力によって人生を劇的に変化させていくことになる。 これは、未発見魔法の列挙に挑んだ少年が、仲間たちとの出会いを通じて成長し、やがて世界の命運を動かす最強の大賢者へと至る物語である。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります

内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品] 冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた! 物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。 職人ギルドから追放された美少女ソフィア。 逃亡中の魔法使いノエル。 騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。 彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。 カクヨムにて完結済み。 ( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )

無自覚チートで無双する気はなかったのに、小石を投げたら山が崩れ、クシャミをしたら魔王が滅びた。俺はただ、平穏に暮らしたいだけなんです!

黒崎隼人
ファンタジー
トラックに轢かれ、平凡な人生を終えたはずのサラリーマン、ユウキ。彼が次に目覚めたのは、剣と魔法の異世界だった。 「あれ?なんか身体が軽いな」 その程度の認識で放った小石が岩を砕き、ただのジャンプが木々を越える。本人は自分の異常さに全く気づかないまま、ゴブリンを避けようとして一撃でなぎ倒し、怪我人を見つけて「血、止まらないかな」と願えば傷が癒える。 これは、自分の持つ規格外の力に一切気づかない男が、善意と天然で周囲の度肝を抜き、勘違いされながら意図せず英雄へと成り上がっていく、無自覚無双ファンタジー!

処理中です...