23時のプール 2

貴船きよの

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 涼介のペニスがびくりと脈打ち、和哉は放たれるものを内側で感じていた。

「蓮見くん、いっぱい出したね……、わかるよ、おしりのなか……」

「すみません。興奮が止まりませんでした……」

 涼介がペニスを抜こうとすると、和哉は腰をもじもじと動かした。

「どうしよう、蓮見くんの精子が漏れちゃいそう」

「奥のほうに出しましたから、和哉さんがきゅっとおしりの穴を閉じていてくれれば、漏れませんよ」

 涼介はにこりと笑ったが、和哉は水中でそんなことをしたこともなく、涼介のペニスが抜かれてからも不安そうな表情を浮かべた。

「できるかな……」

 和哉はプールサイドに手をつき、プールの底を蹴って水から上がる。

 すると、なにも身につけていない臀部が涼介の眼前に現れた。

 つるりとした尻は手足に比べて焼けていない白い肌で、片脚をプールサイドに上げると、尻の谷間からは涼介の精液が内腿にまで流れた。

「和哉さん、水着……!」

「あっ!」

 涼介に注意され、プールサイドに上がった和哉は、慌てて足首に引っかかっていた水着を穿き直す。

「蓮見くんとのことに夢中で、水着のことなんて忘れていたよ。ほかの人がいたらあぶなかった……」

 和哉は照れ笑いしたものの、不意打ちで見せられた光景に、涼介は気まずそうに言った。

「……参ったな。また勃起してしまいました」

 伏し目がちになる涼介の照れた顔は、和哉には可愛く映った。

 和哉は、膝に手を当ててプールのなかにいる涼介を見下ろす。

「蓮見くん、シャワールームへ行こう……?」

 和哉の目は、情事の続きへと誘っている。
 涼介が見上げた和哉の股間では、興奮を溜め込んだペニスがくっきりと形を浮き上がらせていた。

 涼介は、笑顔になって答えた。

「そうですね」

 涼介がプールを上がると、二人は足早にシャワールームへと消えていった。

 プールで盛り上がった愛の余韻を残すように、青い水面は照明の光を映して穏やかに揺れていた。



〈終〉


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