77 / 82
祖母からの依頼
しおりを挟む
今日は久々に祖母からの依頼で妖精の森より更に深い谷の底に来ている。
「カイン、見つかりそうかしらぁ?」
「……早々に見つかるわけがないですよ。なんせエキドナ様からの依頼なんですから」
「そうよねぇ」
私達は話をしながら依頼の品を探している。
この依頼が来たのは丁度一週間前。
手紙が突然小屋を突き破ってきたの。祖母はきっと急いでいたに違いない。力の加減をせずに魔法で投げて寄こした。
手紙の内容はというと、ジェットが死にそうなんだとか。
薬を準備するからガロンを助手に送って欲しいのと薬の原料を取りに行って欲しいという事だった。急いでガロンを呼び出し、祖母の所へ有無を言わせず送りつけたのは良かったわ。
何事もスピードが大事だもの。
祖母に叱られるのは私でも怖い。後は薬の原料。やはり祖母の欲しがる薬は常備していなかった。むしろ集めるのに苦労するものばかり。
一つはユニコーンの角。これは一番優しいものね。飼い葉と共に悪魔から貰った実と乙女の涙を渡したら喜んで折ってくれたわ。
そういえば悪魔からもらったあの実は珍しい実で聖の属性を強めるようなものだったらしい。
あの実を食べれば少しの間、神域に入る事が出来る様になると言っていたわ。もちろん神域に行った時はお土産を持ち帰るように頼んでおいた。
今度会う時が楽しみだわ。
もう一つはドワーフが採取する薬草。ただ、これは採取する期間が決まっていてドワーフの魔力を通して採取しなければいけない薬草だった。面倒だけれど、これも頼み込んで期間外だが採取した物を送った。
そして最後の依頼品。普段の植物なら魔法を使って探したり、道具を使ったりするのだけれど、特殊な薬草なの。
細い糸のような植物で魔力を感知するとすぐに種に戻ってしまうもの。しかもとても繊細で衝撃を与えると粉々になってしまう。本当に厄介な代物なのよね。
私とカインは帯剣し、森の奥深くを探索する。魔力を放出する事が出来ないから私達を襲おうとする獣が少なからずいるのよね。
そうして森の中を彷徨い歩くこと半月。
ようやく見つけて採取する事が出来た。魔力を遮断する箱に入れた後、衝撃緩和魔法を掛けて祖母の元へと送ったわ。
「カイン、疲れたわ。帰りましょう」
「そうですね。当分依頼はこないでしょうから、暫く休みましょう」
そうして小屋に戻って暫くは平穏な毎日を過ごしていたのだけれど、それは唐突に破られた。
分かってはいたけれどね。
「やっほ~。エイシャっ! エイシャのおかげでようやくジェットが元気になったから連れてきたわっ」
小屋の扉は勢いで粉々になってしまった。
「お、おばあさま。元気そうで何よりです」
「ねぇねぇ、このジェットを見てっ!」
目を輝かせて手のひらから不思議な色の毛玉を見せた祖母。
「これが、ジェットですか? この間まで小さな子供だった気がするのですが」
「うーんとねっ。ジェットに強くなってもらおうと色々薬を飲ませてみたのっ。そうしたら身体が保てずに崩れかけちゃって、大変だったわっ」
祖母の事だきっと無理をさせたに違いない。ジェットの姿をよく見てみると、前は黒一色だったけれど、今は祖母と同じ髪の色をしている。
「おばあさま、それでどうしたのです? ジェットの色はおばあさまと同じ色をしていますが」
すると祖母はよく聞いてくれました! と言わんばかりに目を輝かせて話を始めた。
「でねっ、崩れちゃうから私の魔力で崩壊しないように包んでギュッと圧縮し続けるしかなかったのっ。
それで慌てて身体を維持できる薬を送ってもらったのっ。急いでエイシャに薬を採ってきてもらってメーデイアに調合してもらったのよっ! 私はずっと手が離せなかったから。それでね、薬をジェットに振りかけたらこんなのになっちゃったのっ」
小さな毛玉に戻ったジェットはコロコロと転がっては跳ねてを繰り返している。何かを伝えたいのだろうが、それには魔力が足りないらしい。また一から育てなおしというところかしら。
「また元に戻った感じですね」
「そうなのっ! でもね、よく見ると、核はしっかりと根付いているわっ。ずっと私の魔力を纏っていたから私色になっちゃったのっ。これは私の新たな子供って事なのよねっ? メーデイアが呆れていたわっ」
「まぁ、おばあさまがそう言うのならそうだと思います。母も呆れて当然でしょう。おばあさま、少しは手加減をなさって下さい」
小さくなったジェットをカインが突いていると、小さな火の玉がカインの顔にぶつけられた。
……小さくても魔法は使えるのね。
カインは握り潰そうとジェットを掴もうとしているけれど、上手い具合に避けている。
「それでねっ、大きくなるまで育てて欲しいからガロンに頼む事にしたの。そしたらっ、精霊の森で育てるんだってっ。楽しそうよねっ」
「……楽しそうではありません。精霊王に押し付ける気ですか?」
「んーそうとも言うわねっ! あ、でもっ、預かって貰うのは一年だけよっ? 私ご指名の依頼が入ってジェットもガロンも連れて歩けないからだよっ。ガロンが迎えに来るまでこの子を預かっておいてっ」
祖母指名の依頼となると、精霊王も文句は言わないわね。むしろ祖母が居ない間にジェットをまともに育てあげるのではないかと思うわ。
「じゃぁ、私は今から行かなくちゃいけないから、またねっ!! あ、これっ。この間のお礼ねっ。カイン、しっかり飲み切るのよっ」
そう言うと同時に祖母は勢いよくまた消えていった。
「エイシャ様、これを飲まねばいけませんか?」
「そうねぇ。お祖母様の言う事は絶対だもの。諦めなさい」
カインは途端に暗い顔になったが、覚悟を決め薬を勢いに任せて飲み込んだ。
「あぁ、やっぱり」
カインは予想していたようだ。悶絶しながら床に崩れていった。
「今回はどんな薬なのかしらね? 魔力増強ではない気がするのよねぇ」
そうして私はカインが膝を突き苦しんでいる横でお茶を飲みながら観察をする事になった。
ただ見守るしかないわね。
しばらくするとカインの皮膚や髪の毛の色が変化していく。
赤から緑へ、緑から、青へ。
色の変化と共に細胞を作り変えているようだが、以前の魔人になる時のように魔力を放出するものではないようだ。
「カイン、大丈夫かしら?」
「え、エイシャ様。な、なんとか耐え抜きました」
カインはふうっと息を吐き、立ち上がった。
「お祖母様の薬はどんなものだったの?魔力の強化ではなかったみたいだけど」
カインは手を握ったり、開いたりして何かを確認している。
「……確かめてみないと何ともいえないですが、特殊能力を開花させる薬のようです」
「特殊能力?」
「俺はベースが人間だったから魔人になっても剣を使います。服用した薬は触れたものや血液を自在に武器や防具を作り出せるような感じがします」
「ふうん? 例えば血から防具ができるのかしら?」
「そうだと思います」
そう言ってカインは自分の指を魔法で傷つけ血を出すと、ぽたりと垂れる前に小さな盾になった。そこから小さなナイフのような形へと変化していく。
「血液を操ることが出来るのね」
自在に武器や防具を作れるということは触れる物全て変化させることができるのかしら?
カインは試しにカップを触るとみるみるうちに陶器のナイフとなった。
「元にもどせるのかしら?」
「力を使わなければ戻せるようです」
カインはテーブルに陶器のナイフを置くと元のカップに戻った。
「ふふっ、面白いわね。お祖母様はカインに何をさせたいのかしら」
「俺はゆっくりとエイシャ様と過ごしたいんですが」
カインはお茶を入れなおしていると、ジェットがピョンピョンと跳ねてカインにぶつかっている。
「ジェットが何か言いたそうだわ」
「こんな毛玉など気にせずお茶でも飲みましょう」
カインはジェットを掴み、ジェット用の小さなベッドに投げ入れた。
「カイン、見つかりそうかしらぁ?」
「……早々に見つかるわけがないですよ。なんせエキドナ様からの依頼なんですから」
「そうよねぇ」
私達は話をしながら依頼の品を探している。
この依頼が来たのは丁度一週間前。
手紙が突然小屋を突き破ってきたの。祖母はきっと急いでいたに違いない。力の加減をせずに魔法で投げて寄こした。
手紙の内容はというと、ジェットが死にそうなんだとか。
薬を準備するからガロンを助手に送って欲しいのと薬の原料を取りに行って欲しいという事だった。急いでガロンを呼び出し、祖母の所へ有無を言わせず送りつけたのは良かったわ。
何事もスピードが大事だもの。
祖母に叱られるのは私でも怖い。後は薬の原料。やはり祖母の欲しがる薬は常備していなかった。むしろ集めるのに苦労するものばかり。
一つはユニコーンの角。これは一番優しいものね。飼い葉と共に悪魔から貰った実と乙女の涙を渡したら喜んで折ってくれたわ。
そういえば悪魔からもらったあの実は珍しい実で聖の属性を強めるようなものだったらしい。
あの実を食べれば少しの間、神域に入る事が出来る様になると言っていたわ。もちろん神域に行った時はお土産を持ち帰るように頼んでおいた。
今度会う時が楽しみだわ。
もう一つはドワーフが採取する薬草。ただ、これは採取する期間が決まっていてドワーフの魔力を通して採取しなければいけない薬草だった。面倒だけれど、これも頼み込んで期間外だが採取した物を送った。
そして最後の依頼品。普段の植物なら魔法を使って探したり、道具を使ったりするのだけれど、特殊な薬草なの。
細い糸のような植物で魔力を感知するとすぐに種に戻ってしまうもの。しかもとても繊細で衝撃を与えると粉々になってしまう。本当に厄介な代物なのよね。
私とカインは帯剣し、森の奥深くを探索する。魔力を放出する事が出来ないから私達を襲おうとする獣が少なからずいるのよね。
そうして森の中を彷徨い歩くこと半月。
ようやく見つけて採取する事が出来た。魔力を遮断する箱に入れた後、衝撃緩和魔法を掛けて祖母の元へと送ったわ。
「カイン、疲れたわ。帰りましょう」
「そうですね。当分依頼はこないでしょうから、暫く休みましょう」
そうして小屋に戻って暫くは平穏な毎日を過ごしていたのだけれど、それは唐突に破られた。
分かってはいたけれどね。
「やっほ~。エイシャっ! エイシャのおかげでようやくジェットが元気になったから連れてきたわっ」
小屋の扉は勢いで粉々になってしまった。
「お、おばあさま。元気そうで何よりです」
「ねぇねぇ、このジェットを見てっ!」
目を輝かせて手のひらから不思議な色の毛玉を見せた祖母。
「これが、ジェットですか? この間まで小さな子供だった気がするのですが」
「うーんとねっ。ジェットに強くなってもらおうと色々薬を飲ませてみたのっ。そうしたら身体が保てずに崩れかけちゃって、大変だったわっ」
祖母の事だきっと無理をさせたに違いない。ジェットの姿をよく見てみると、前は黒一色だったけれど、今は祖母と同じ髪の色をしている。
「おばあさま、それでどうしたのです? ジェットの色はおばあさまと同じ色をしていますが」
すると祖母はよく聞いてくれました! と言わんばかりに目を輝かせて話を始めた。
「でねっ、崩れちゃうから私の魔力で崩壊しないように包んでギュッと圧縮し続けるしかなかったのっ。
それで慌てて身体を維持できる薬を送ってもらったのっ。急いでエイシャに薬を採ってきてもらってメーデイアに調合してもらったのよっ! 私はずっと手が離せなかったから。それでね、薬をジェットに振りかけたらこんなのになっちゃったのっ」
小さな毛玉に戻ったジェットはコロコロと転がっては跳ねてを繰り返している。何かを伝えたいのだろうが、それには魔力が足りないらしい。また一から育てなおしというところかしら。
「また元に戻った感じですね」
「そうなのっ! でもね、よく見ると、核はしっかりと根付いているわっ。ずっと私の魔力を纏っていたから私色になっちゃったのっ。これは私の新たな子供って事なのよねっ? メーデイアが呆れていたわっ」
「まぁ、おばあさまがそう言うのならそうだと思います。母も呆れて当然でしょう。おばあさま、少しは手加減をなさって下さい」
小さくなったジェットをカインが突いていると、小さな火の玉がカインの顔にぶつけられた。
……小さくても魔法は使えるのね。
カインは握り潰そうとジェットを掴もうとしているけれど、上手い具合に避けている。
「それでねっ、大きくなるまで育てて欲しいからガロンに頼む事にしたの。そしたらっ、精霊の森で育てるんだってっ。楽しそうよねっ」
「……楽しそうではありません。精霊王に押し付ける気ですか?」
「んーそうとも言うわねっ! あ、でもっ、預かって貰うのは一年だけよっ? 私ご指名の依頼が入ってジェットもガロンも連れて歩けないからだよっ。ガロンが迎えに来るまでこの子を預かっておいてっ」
祖母指名の依頼となると、精霊王も文句は言わないわね。むしろ祖母が居ない間にジェットをまともに育てあげるのではないかと思うわ。
「じゃぁ、私は今から行かなくちゃいけないから、またねっ!! あ、これっ。この間のお礼ねっ。カイン、しっかり飲み切るのよっ」
そう言うと同時に祖母は勢いよくまた消えていった。
「エイシャ様、これを飲まねばいけませんか?」
「そうねぇ。お祖母様の言う事は絶対だもの。諦めなさい」
カインは途端に暗い顔になったが、覚悟を決め薬を勢いに任せて飲み込んだ。
「あぁ、やっぱり」
カインは予想していたようだ。悶絶しながら床に崩れていった。
「今回はどんな薬なのかしらね? 魔力増強ではない気がするのよねぇ」
そうして私はカインが膝を突き苦しんでいる横でお茶を飲みながら観察をする事になった。
ただ見守るしかないわね。
しばらくするとカインの皮膚や髪の毛の色が変化していく。
赤から緑へ、緑から、青へ。
色の変化と共に細胞を作り変えているようだが、以前の魔人になる時のように魔力を放出するものではないようだ。
「カイン、大丈夫かしら?」
「え、エイシャ様。な、なんとか耐え抜きました」
カインはふうっと息を吐き、立ち上がった。
「お祖母様の薬はどんなものだったの?魔力の強化ではなかったみたいだけど」
カインは手を握ったり、開いたりして何かを確認している。
「……確かめてみないと何ともいえないですが、特殊能力を開花させる薬のようです」
「特殊能力?」
「俺はベースが人間だったから魔人になっても剣を使います。服用した薬は触れたものや血液を自在に武器や防具を作り出せるような感じがします」
「ふうん? 例えば血から防具ができるのかしら?」
「そうだと思います」
そう言ってカインは自分の指を魔法で傷つけ血を出すと、ぽたりと垂れる前に小さな盾になった。そこから小さなナイフのような形へと変化していく。
「血液を操ることが出来るのね」
自在に武器や防具を作れるということは触れる物全て変化させることができるのかしら?
カインは試しにカップを触るとみるみるうちに陶器のナイフとなった。
「元にもどせるのかしら?」
「力を使わなければ戻せるようです」
カインはテーブルに陶器のナイフを置くと元のカップに戻った。
「ふふっ、面白いわね。お祖母様はカインに何をさせたいのかしら」
「俺はゆっくりとエイシャ様と過ごしたいんですが」
カインはお茶を入れなおしていると、ジェットがピョンピョンと跳ねてカインにぶつかっている。
「ジェットが何か言いたそうだわ」
「こんな毛玉など気にせずお茶でも飲みましょう」
カインはジェットを掴み、ジェット用の小さなベッドに投げ入れた。
53
あなたにおすすめの小説
断罪まであと5秒、今すぐ逆転始めます
山河 枝
ファンタジー
聖女が魔物と戦う乙女ゲーム。その聖女につかみかかったせいで処刑される令嬢アナベルに、転生してしまった。
でも私は知っている。実は、アナベルこそが本物の聖女。
それを証明すれば断罪回避できるはず。
幸い、処刑人が味方になりそうだし。モフモフ精霊たちも慕ってくれる。
チート魔法で魔物たちを一掃して、本物アピールしないと。
処刑5秒前だから、今すぐに!
罠にはめられた公爵令嬢~今度は私が報復する番です
結城芙由奈@コミカライズ3巻7/30発売
ファンタジー
【私と私の家族の命を奪ったのは一体誰?】
私には婚約中の王子がいた。
ある夜のこと、内密で王子から城に呼び出されると、彼は見知らぬ女性と共に私を待ち受けていた。
そして突然告げられた一方的な婚約破棄。しかし二人の婚約は政略的なものであり、とてもでは無いが受け入れられるものではなかった。そこで婚約破棄の件は持ち帰らせてもらうことにしたその帰り道。突然馬車が襲われ、逃げる途中で私は滝に落下してしまう。
次に目覚めた場所は粗末な小屋の中で、私を助けたという青年が側にいた。そして彼の話で私は驚愕の事実を知ることになる。
目覚めた世界は10年後であり、家族は反逆罪で全員処刑されていた。更に驚くべきことに蘇った身体は全く別人の女性であった。
名前も素性も分からないこの身体で、自分と家族の命を奪った相手に必ず報復することに私は決めた――。
※他サイトでも投稿中
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
リリゼットの学園生活 〜 聖魔法?我が家では誰でも使えますよ?
あくの
ファンタジー
15になって領地の修道院から王立ディアーヌ学園、通称『学園』に通うことになったリリゼット。
加護細工の家系のドルバック伯爵家の娘として他家の令嬢達と交流開始するも世間知らずのリリゼットは令嬢との会話についていけない。
また姉と婚約者の破天荒な行動からリリゼットも同じなのかと学園の男子生徒が近寄ってくる。
長女気質のダンテス公爵家の長女リーゼはそんなリリゼットの危うさを危惧しており…。
リリゼットは楽しい学園生活を全うできるのか?!
城で侍女をしているマリアンネと申します。お給金の良いお仕事ありませんか?
甘寧
ファンタジー
「武闘家貴族」「脳筋貴族」と呼ばれていた元子爵令嬢のマリアンネ。
友人に騙され多額の借金を作った脳筋父のせいで、屋敷、領土を差し押さえられ事実上の没落となり、その借金を返済する為、城で侍女の仕事をしつつ得意な武力を活かし副業で「便利屋」を掛け持ちしながら借金返済の為、奮闘する毎日。
マリアンネに執着するオネエ王子やマリアンネを取り巻く人達と様々な試練を越えていく。借金返済の為に……
そんなある日、便利屋の上司ゴリさんからの指令で幽霊屋敷を調査する事になり……
武闘家令嬢と呼ばれいたマリアンネの、借金返済までを綴った物語
断罪される前に市井で暮らそうとした悪役令嬢は幸せに酔いしれる
葉柚
恋愛
侯爵令嬢であるアマリアは、男爵家の養女であるアンナライラに婚約者のユースフェリア王子を盗られそうになる。
アンナライラに呪いをかけたのはアマリアだと言いアマリアを追い詰める。
アマリアは断罪される前に市井に溶け込み侯爵令嬢ではなく一市民として生きようとする。
市井ではどこかの王子が呪いにより猫になってしまったという噂がまことしやかに流れており……。
偽りの婚姻
迷い人
ファンタジー
ルーペンス国とその南国に位置する国々との長きに渡る戦争が終わりをつげ、終戦協定が結ばれた祝いの席。
終戦の祝賀会の場で『パーシヴァル・フォン・ヘルムート伯爵』は、10年前に結婚して以来1度も会話をしていない妻『シヴィル』を、祝賀会の会場で探していた。
夫が多大な功績をたてた場で、祝わぬ妻などいるはずがない。
パーシヴァルは妻を探す。
妻の実家から受けた援助を返済し、離婚を申し立てるために。
だが、妻と思っていた相手との間に、婚姻の事実はなかった。
婚姻の事実がないのなら、借金を返す相手がいないのなら、自由になればいいという者もいるが、パーシヴァルは妻と思っていた女性シヴィルを探しそして思いを伝えようとしたのだが……
特技は有効利用しよう。
庭にハニワ
ファンタジー
血の繋がらない義妹が、ボンクラ息子どもとはしゃいでる。
…………。
どうしてくれよう……。
婚約破棄、になるのかイマイチ自信が無いという事実。
この作者に色恋沙汰の話は、どーにもムリっポい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる