真っ赤な憐れみと君に宛てたウタ。

プロローグ

……嫌いだよぉ……

……大丈夫、私がなんとかしてあげる

……絶対、もう無理だよ……

……なんで？

……だって、もう、戻れないようなこと言っちゃった……

……それは、華恋、君が悪いね

……もし亞羅だったら、戻ってくる？

……戻らないね

……ほら



｢……は、あはは、あははははははは！！！｣



死んだ、死んでしまった。

亞羅を、殺してしまった。


私の別人格、の、亞羅を。



……華恋、亞羅殺したの？

……諦めがつかない私を理解しないんだもの

……魔羅はね、なーんにも否定しないよ？華恋のこと。




……否定、しない。


裏切ら、ない。




それは、あの人も笑いながら言ってたよ？



『お前を裏切るわけねぇだろーが、ばーか』



……嘘つき


……魔羅は、嘘つきなんだよね？
     そう決めたのは、華恋だよ？



……そう、魔羅だけは違う。

正直なことを一切言わない。



私が決めた、『魔羅の設定』だから。

だから、私は。





演じ続ける。





歌い続ける。








君に、復讐できるくらいまで。