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初めての指名依頼編
30・ロレッタちゃんは人見知り?
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ベルちゃんのために黄金のお茶会セットABと安らぎの和スイーツ(と命名しました)を作った翌日、わたしは冒険者用の門へやって来た。
「おはよう、葉菜花ちゃん」
「おはようございます、アレコスさんカルロスさん」
「わふわふ!」
「おはよう……あんた、今日も採取か?」
あれ、珍しい。
カルロスさんが話しかけてきた。
「今の季節だと薬草はまだ再生してないと思うよ」
アレコスさんの言葉に頷く。
最初に依頼を受けたとき、スサナさんに聞いていた。
薬草の再生速度は季節によって異なる。
魔脈が活発になる夏は、朝採った薬草が昼過ぎには再生している。
逆に冬は十日くらいかかるとのこと。
春が始まったばかりの今の時期だと三日くらいで再生するそうです。
一昨日摘んだ薬草、明日には再生してるのかな。
「採取の依頼は受けてません。今日はお昼の鐘が鳴った後、昨日言ってた依頼関係の人と会うので、それまで時間が潰したくって。……あの池の周りって用がないときは行っちゃダメですか?」
今日は『闇夜の疾風』のマルコさんと一緒に、護衛対象のロンバルディ商会の人と会う。
聖神殿のお昼の鐘が鳴ったあと『白銀のダークウルフ亭』でマルコさんと落ち合って、『黄金のケルベロス亭』のロビーで顔合わせをする予定だ。
この世界は前世ほど時間にうるさくない。
精密な時計が流通してないからかな。
お昼の鐘が聞こえたら『白銀のダークウルフ亭』に向かったのでいいと言われている。
……昨日マルコさんに言われたときはなにも思わなかったんだけど、今日起きてロビーで朝食を摂ってたとき、不意に不安になったのよね。
ロンバルディ商会の人は早めに来るかもしれない。
その人の横を通って『黄金のケルベロス亭』を出て行ったわたしがマルコさんと一緒に戻って来たら、なんか気まずいんじゃないかって。
そもそもどんな一流冒険者でも『黄金のケルベロス亭』には泊まらないものらしい。
連泊できる収入があれば家を買うそうだ。
……うん。それはそうだよね。
なにしろ王都では、ミスリル銀貨十枚で平民用の一軒家が買えるというのだから。
わたしの場合は自分で自分の身を守る力がないのと、この世界のことが全然わからないので、今後も『黄金のケルベロス亭』に泊まり続けるしかないんだけど。
シオン君とベルちゃんにもそれを推奨されてるしね。
でもお風呂付きの一軒家を買えたりしたら嬉しいなあ。
「んー? 全然大丈夫だよ。用がないと行っちゃダメな場所なら、恋人達が集まるはずないじゃん」
「それもそうですね。では行ってきます」
「はい、行ってらっしゃい」
「わふ!」
……大岩に座ってお菓子でも食べながらボーッとしてよう。
そういう時間も大切だよね。
思いながら歩き出したとき、
「待ってくれっ!」
カルロスさんの声がわたしを止めた。
「どうしたんですか、先輩?」
「な、なにかありましたか?」
「わふう?」
カルロスさんは槍を落とし、懐から羊皮紙を取り出した。
「あんた達は明日から王都を離れるんだろ?」
「は、はい」
「先輩、衛兵の誇りの槍を転がさないでくださいよー」
アレコスさんがカルロスさんの槍を拾って、城壁に立てかける。
「あんた達がいない間の心の支えにしたいんだ。シャドウウルフの絵を描くことを許してもらえないか?」
「先輩、仕事中ですよー?……まあヒマだから、葉菜花ちゃんさえ良ければいいですけど」
アレコスさんがわたしを見る。
「べつにかまいません。それと、シャドウウルフじゃなくてラケルって呼んでくれたんでいいですよ?」
シャドウウルフと呼ばれるたびに、ラケルがちょっと不機嫌そうな顔になるのです。
カルロスさんは真っ赤になって、羊皮紙を握った手を左右に振る。
「そんな……っ。他人の使い魔を名前で呼ぶなんて失礼だろう?」
……これまで散々お腹を撫で回してきたのに?
「ラケルは愛称みたいなもので真の名前じゃないから大丈夫ですよ」
真の名前はチビ太です。
「そ、そうか?……ラ、ラケル殿?」
「わふ!」
「ラケル殿の絵を描かせていただいても良いだろうか?」
「わふふー!」
……わたしは『あんた』で、ラケルはラケル『殿』なのかー。
べつにいいですよ。
わたしはただの平民(異世界人)でラケルは神獣様の息子ですから。……秘密だけど。
「じゃあ葉菜花ちゃんには俺の椅子を貸してあげよう」
アレコスさんが扉の陰から椅子を取り出した。
全然人通りがないときは座って休んでいるのだという。
「門を守るために体力を温存しておくのも大切な仕事だからね。先輩は俺がダラダラしてるときも気合い入れて立ってるから、たまにはこういうのもいいんじゃない?……先輩、先輩の椅子借りますからねー」
自分の槍も城塞に立てかけて、アレコスさんがカルロスさんの椅子をわたしの隣に引っ張ってきて座る。
カルロスさんがラケルの絵を描いている間アレコスさんは、カルロスさんが衛兵隊で一番強いとか、アレコスさんはカルロスさんに憧れて衛兵になったとかいう話をしてくれた。
この時間帯は通る人間が少ないので衛兵が増やせない代わり、いざというときに備えて実力者が配置されるのだそうだ。
「おお、可愛い! いや凛々しいぞ、ラケル殿。そこで振り向いてくれ」
「わふふう♪」
……アレコスさんはちょっとチャラっぽいところがあるけど、カルロスさんが衛兵隊で一番強いっていうのは冗談とかじゃないんだよね? 信じていいんですよね?
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
カルロスさんは絵が上手かった。
前世の水墨画みたいな感じ。
自由に動くラケルを見つめて夢中で描いている。
最終的にアレコスさんが、そろそろお昼の鐘が鳴るころだと教えてくれたので、アレコスさんと絶望に沈んだ表情のカルロスさんにいつものオヤツを渡して王都に戻った。
今日のオヤツはどら焼き(精神力上昇)です。
甘いものが好きなのか、カルロスさんが嬉しそうな顔をしたので驚いたな。
喜んでもらえるのは嬉しいことです。
──で、『白銀のダークウルフ亭』でマルコさんと合流して『黄金のケルベロス亭』です。
今日はマルコさんだけ一緒なのかと思っていたら、ロビーで待っていたロンバルディ商会の人の後ろにはバルバラさんがいました。
普段はべつの護衛がいるんだけど、明日からの旅に関することだからバルバラさんが付き添って来たんだって。
テーブルを前に座っているのは落ち着いた印象の銀髪の男性。
銀髪といっても白髪のお年寄りというわけではない。
三十歳前後なんじゃないかな?
「初めまして、葉菜花さん。まずは座ってください。マルコさんも」
「お言葉に甘えて」
マルコさんが椅子に座ったので、わたしも隣に座る。
「失礼します」
「ロンバルディ商会代表のロレンツォです。……こちらは娘のロレッタ」
「葉菜花です、よろしくお願いします」
名前を告げると、冒険者水晶が淡く白い光を放つ。
簡単に証明できて便利だよね。
ロレンツォさん……旦那様? の隣には、銀髪の幼女が座っていた。
六、七歳くらいだと思う。
妹のことを思い出して、ちょっぴり胸が痛んだ。
ここまで美少女じゃなかったし生意気だったりもしたけど、可愛い妹だった。
親子だけあって、旦那様とロレッタちゃんはとってもよく似ている。
ふたりとも整った顔をしていて、瞳はアメジストを思わせる鮮やかな紫色。
真っ白なドレスを着た小柄なロレッタちゃんはお人形のように可愛い。
わあ……長いまつ毛も銀色だ。
ロレッタちゃんの椅子は目いっぱい旦那様の椅子に近づけられていた。
お父さんである旦那様の体に半分隠れて、こちらを見ている。
人見知り?
ロレッタちゃんはお嬢様って呼んだのでいいのかな?
敬語は難しいから気をつけなくっちゃね。
「わふわふ!」
「あ、この子はわたしの使い魔のラケルです」
足元で主張されたので、わたしはラケルを抱き上げて紹介した。
「ほう、これは賢そうなモンスターですね」
「わふう」
お嬢様の反応はない。
「えっと……もしかしてお嬢様は犬がお嫌いですか?」
残念だけど、そういう人もいる。
わたしは慌ててラケルを床に戻した。
前世で子どもに大人気だったラケルは密かに自分の可愛さに自信を持っていたらしく、すごくしょんぼりしている。
さっきもカルロスさんにチヤホヤされてたしね。
お嬢様は、食事をする場所にわんこがいるのがイヤなのかもしれない。
使い魔が飲食店に入るのを許されているといっても、イヤな人はイヤだろう。
「そういうわけじゃありませんよ。ロレッタもシオン卿に……あ痛っ」
なにかを話そうとした旦那様は、見えないところでお嬢様に蹴られたらしい。
わたしがシオン君の紹介だっていうことが気に入らないのかな。
シオン君のことだから、ロンバルディ商会の旦那様にも話を通してくれてそうだし。
お嬢様は王子様みたいでカッコいいシオン君に憧れてるのかも。
……はっ! 本当に王子様だった!
「おはよう、葉菜花ちゃん」
「おはようございます、アレコスさんカルロスさん」
「わふわふ!」
「おはよう……あんた、今日も採取か?」
あれ、珍しい。
カルロスさんが話しかけてきた。
「今の季節だと薬草はまだ再生してないと思うよ」
アレコスさんの言葉に頷く。
最初に依頼を受けたとき、スサナさんに聞いていた。
薬草の再生速度は季節によって異なる。
魔脈が活発になる夏は、朝採った薬草が昼過ぎには再生している。
逆に冬は十日くらいかかるとのこと。
春が始まったばかりの今の時期だと三日くらいで再生するそうです。
一昨日摘んだ薬草、明日には再生してるのかな。
「採取の依頼は受けてません。今日はお昼の鐘が鳴った後、昨日言ってた依頼関係の人と会うので、それまで時間が潰したくって。……あの池の周りって用がないときは行っちゃダメですか?」
今日は『闇夜の疾風』のマルコさんと一緒に、護衛対象のロンバルディ商会の人と会う。
聖神殿のお昼の鐘が鳴ったあと『白銀のダークウルフ亭』でマルコさんと落ち合って、『黄金のケルベロス亭』のロビーで顔合わせをする予定だ。
この世界は前世ほど時間にうるさくない。
精密な時計が流通してないからかな。
お昼の鐘が聞こえたら『白銀のダークウルフ亭』に向かったのでいいと言われている。
……昨日マルコさんに言われたときはなにも思わなかったんだけど、今日起きてロビーで朝食を摂ってたとき、不意に不安になったのよね。
ロンバルディ商会の人は早めに来るかもしれない。
その人の横を通って『黄金のケルベロス亭』を出て行ったわたしがマルコさんと一緒に戻って来たら、なんか気まずいんじゃないかって。
そもそもどんな一流冒険者でも『黄金のケルベロス亭』には泊まらないものらしい。
連泊できる収入があれば家を買うそうだ。
……うん。それはそうだよね。
なにしろ王都では、ミスリル銀貨十枚で平民用の一軒家が買えるというのだから。
わたしの場合は自分で自分の身を守る力がないのと、この世界のことが全然わからないので、今後も『黄金のケルベロス亭』に泊まり続けるしかないんだけど。
シオン君とベルちゃんにもそれを推奨されてるしね。
でもお風呂付きの一軒家を買えたりしたら嬉しいなあ。
「んー? 全然大丈夫だよ。用がないと行っちゃダメな場所なら、恋人達が集まるはずないじゃん」
「それもそうですね。では行ってきます」
「はい、行ってらっしゃい」
「わふ!」
……大岩に座ってお菓子でも食べながらボーッとしてよう。
そういう時間も大切だよね。
思いながら歩き出したとき、
「待ってくれっ!」
カルロスさんの声がわたしを止めた。
「どうしたんですか、先輩?」
「な、なにかありましたか?」
「わふう?」
カルロスさんは槍を落とし、懐から羊皮紙を取り出した。
「あんた達は明日から王都を離れるんだろ?」
「は、はい」
「先輩、衛兵の誇りの槍を転がさないでくださいよー」
アレコスさんがカルロスさんの槍を拾って、城壁に立てかける。
「あんた達がいない間の心の支えにしたいんだ。シャドウウルフの絵を描くことを許してもらえないか?」
「先輩、仕事中ですよー?……まあヒマだから、葉菜花ちゃんさえ良ければいいですけど」
アレコスさんがわたしを見る。
「べつにかまいません。それと、シャドウウルフじゃなくてラケルって呼んでくれたんでいいですよ?」
シャドウウルフと呼ばれるたびに、ラケルがちょっと不機嫌そうな顔になるのです。
カルロスさんは真っ赤になって、羊皮紙を握った手を左右に振る。
「そんな……っ。他人の使い魔を名前で呼ぶなんて失礼だろう?」
……これまで散々お腹を撫で回してきたのに?
「ラケルは愛称みたいなもので真の名前じゃないから大丈夫ですよ」
真の名前はチビ太です。
「そ、そうか?……ラ、ラケル殿?」
「わふ!」
「ラケル殿の絵を描かせていただいても良いだろうか?」
「わふふー!」
……わたしは『あんた』で、ラケルはラケル『殿』なのかー。
べつにいいですよ。
わたしはただの平民(異世界人)でラケルは神獣様の息子ですから。……秘密だけど。
「じゃあ葉菜花ちゃんには俺の椅子を貸してあげよう」
アレコスさんが扉の陰から椅子を取り出した。
全然人通りがないときは座って休んでいるのだという。
「門を守るために体力を温存しておくのも大切な仕事だからね。先輩は俺がダラダラしてるときも気合い入れて立ってるから、たまにはこういうのもいいんじゃない?……先輩、先輩の椅子借りますからねー」
自分の槍も城塞に立てかけて、アレコスさんがカルロスさんの椅子をわたしの隣に引っ張ってきて座る。
カルロスさんがラケルの絵を描いている間アレコスさんは、カルロスさんが衛兵隊で一番強いとか、アレコスさんはカルロスさんに憧れて衛兵になったとかいう話をしてくれた。
この時間帯は通る人間が少ないので衛兵が増やせない代わり、いざというときに備えて実力者が配置されるのだそうだ。
「おお、可愛い! いや凛々しいぞ、ラケル殿。そこで振り向いてくれ」
「わふふう♪」
……アレコスさんはちょっとチャラっぽいところがあるけど、カルロスさんが衛兵隊で一番強いっていうのは冗談とかじゃないんだよね? 信じていいんですよね?
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
カルロスさんは絵が上手かった。
前世の水墨画みたいな感じ。
自由に動くラケルを見つめて夢中で描いている。
最終的にアレコスさんが、そろそろお昼の鐘が鳴るころだと教えてくれたので、アレコスさんと絶望に沈んだ表情のカルロスさんにいつものオヤツを渡して王都に戻った。
今日のオヤツはどら焼き(精神力上昇)です。
甘いものが好きなのか、カルロスさんが嬉しそうな顔をしたので驚いたな。
喜んでもらえるのは嬉しいことです。
──で、『白銀のダークウルフ亭』でマルコさんと合流して『黄金のケルベロス亭』です。
今日はマルコさんだけ一緒なのかと思っていたら、ロビーで待っていたロンバルディ商会の人の後ろにはバルバラさんがいました。
普段はべつの護衛がいるんだけど、明日からの旅に関することだからバルバラさんが付き添って来たんだって。
テーブルを前に座っているのは落ち着いた印象の銀髪の男性。
銀髪といっても白髪のお年寄りというわけではない。
三十歳前後なんじゃないかな?
「初めまして、葉菜花さん。まずは座ってください。マルコさんも」
「お言葉に甘えて」
マルコさんが椅子に座ったので、わたしも隣に座る。
「失礼します」
「ロンバルディ商会代表のロレンツォです。……こちらは娘のロレッタ」
「葉菜花です、よろしくお願いします」
名前を告げると、冒険者水晶が淡く白い光を放つ。
簡単に証明できて便利だよね。
ロレンツォさん……旦那様? の隣には、銀髪の幼女が座っていた。
六、七歳くらいだと思う。
妹のことを思い出して、ちょっぴり胸が痛んだ。
ここまで美少女じゃなかったし生意気だったりもしたけど、可愛い妹だった。
親子だけあって、旦那様とロレッタちゃんはとってもよく似ている。
ふたりとも整った顔をしていて、瞳はアメジストを思わせる鮮やかな紫色。
真っ白なドレスを着た小柄なロレッタちゃんはお人形のように可愛い。
わあ……長いまつ毛も銀色だ。
ロレッタちゃんの椅子は目いっぱい旦那様の椅子に近づけられていた。
お父さんである旦那様の体に半分隠れて、こちらを見ている。
人見知り?
ロレッタちゃんはお嬢様って呼んだのでいいのかな?
敬語は難しいから気をつけなくっちゃね。
「わふわふ!」
「あ、この子はわたしの使い魔のラケルです」
足元で主張されたので、わたしはラケルを抱き上げて紹介した。
「ほう、これは賢そうなモンスターですね」
「わふう」
お嬢様の反応はない。
「えっと……もしかしてお嬢様は犬がお嫌いですか?」
残念だけど、そういう人もいる。
わたしは慌ててラケルを床に戻した。
前世で子どもに大人気だったラケルは密かに自分の可愛さに自信を持っていたらしく、すごくしょんぼりしている。
さっきもカルロスさんにチヤホヤされてたしね。
お嬢様は、食事をする場所にわんこがいるのがイヤなのかもしれない。
使い魔が飲食店に入るのを許されているといっても、イヤな人はイヤだろう。
「そういうわけじゃありませんよ。ロレッタもシオン卿に……あ痛っ」
なにかを話そうとした旦那様は、見えないところでお嬢様に蹴られたらしい。
わたしがシオン君の紹介だっていうことが気に入らないのかな。
シオン君のことだから、ロンバルディ商会の旦那様にも話を通してくれてそうだし。
お嬢様は王子様みたいでカッコいいシオン君に憧れてるのかも。
……はっ! 本当に王子様だった!
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