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眠れない夜
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「さっき授業中に寝ていただろう?」
「あ!見てたの?だったらこっそり起こしてくれればよかったのに!」
俺様王太子はふふんと鼻で笑うとすぐに教室の中へ消えて行った。学園が終わり王宮に帰るのでセシリアを迎えに来たところだった。
昨日の夜は風がなく暑かったせいでなかなか寝付けずレジナルドは寝不足気味だ。こうして立ち止まると欠伸が出てきそうな程に…まだ眠い…。
「お待たせいたしました。」
「さぁ行こうか。」
「ねぇ、ジークなんで起こしてくれなかったのさ?」
「なんだ?まだその話の続きか?」
いきなり再開された話について行けず、セシリアが戸惑っている。
「リア様、俺、昨日の夜暑くてなかなか寝付けなかったんだよね、それでさっき授業中についつい居眠りしちゃって…」
セシリアが楽しそうに笑った。
「まさかそれでジーク様に起こして欲しかったのですか?」
「え?それ笑うとこだった?」
「笑うしかないだろう?お前のそういうところは…昔から成長していないようだな?」
「そんなことないよ!昔は授業中に居眠りとかしてなかったし。」
「まぁ表向きはきちんとした公爵子息を装っていたからな…。」
「過去形にしないでよ、過去形に!」
セシリアは楽しそうに話を聞いていたが、可愛らしく口をすぼめると何か考え込みはじめた。
「リア、どうかしたのか?」
「えぇ、寝付けない夜には温かいミルクを飲んだらいいとよく言いますけれど、暑い夜にそれは逆効果かな?と考えておりました。」
何事かと聞き耳をたてていた男たちは目を見合わせると同時に口を開いた。
「「ココアじゃないの?」か?」
「え?」
「眠れない夜はマシュマロ浮かべたココアでしょ!」
「いや、むしろマシュマロは余計だが…。」
「お二人は…ココアでしたか?」
レジナルドは衝撃の事実を目の当たりにして動揺を隠せない。ジークフリートも驚いているのだからもしかしたらこちらが特殊なのだろうか?
「もしかして、あれって王宮だけの習慣なの?」
「多分、あれだろう?身体を温めて眠る前の体温を上げると──」
「あ~!ジーク、小難しい話はいいからさ。え~。でもなんかちょっとショックだな、ホットミルクかぁ。」
「リラックス効果のあるハーブティーもいいと聞いたことがありますよ?」
「でもさ、あれだよね。どれも夜中に自分一人で用意してるところ想像すると…寂しいよね。」
今度はジークフリートとセシリアが顔を見合わせた。
「普通は母親が用意するものかもしれないな。私たちには縁がなかったが…。」
──ん?ちょっと待てよ?
「ジーク!俺どんだけお子様だと思われてるわけ?」
セシリアが顔を背けて向こうを向いた…その肩が震えている。
「なんだ、授業中の居眠りをこっそり起こしてほしいんだろう?」
「そうだけど!そうじゃない!」
「じゃあ眠れない夜はココアを作って添い寝でもしてやろうか?」
「いや、そっちの方が絶対寝れないから!ていうかリア様向こう向いてても笑ってるの分かってるからね?」
ふと見ると馬車の扉の前で何か言いたげな様子の騎士がレジナルドの方を見ている。ん?あの騎士は確か…。
「私は砂糖をたっぷり入れたホットミルク派です…。」
「…それは」
「──ないな。」
即座に否定された騎士は無言で馬車の扉を開くと、乗り込む一行に向けて目礼をした。
「あ!見てたの?だったらこっそり起こしてくれればよかったのに!」
俺様王太子はふふんと鼻で笑うとすぐに教室の中へ消えて行った。学園が終わり王宮に帰るのでセシリアを迎えに来たところだった。
昨日の夜は風がなく暑かったせいでなかなか寝付けずレジナルドは寝不足気味だ。こうして立ち止まると欠伸が出てきそうな程に…まだ眠い…。
「お待たせいたしました。」
「さぁ行こうか。」
「ねぇ、ジークなんで起こしてくれなかったのさ?」
「なんだ?まだその話の続きか?」
いきなり再開された話について行けず、セシリアが戸惑っている。
「リア様、俺、昨日の夜暑くてなかなか寝付けなかったんだよね、それでさっき授業中についつい居眠りしちゃって…」
セシリアが楽しそうに笑った。
「まさかそれでジーク様に起こして欲しかったのですか?」
「え?それ笑うとこだった?」
「笑うしかないだろう?お前のそういうところは…昔から成長していないようだな?」
「そんなことないよ!昔は授業中に居眠りとかしてなかったし。」
「まぁ表向きはきちんとした公爵子息を装っていたからな…。」
「過去形にしないでよ、過去形に!」
セシリアは楽しそうに話を聞いていたが、可愛らしく口をすぼめると何か考え込みはじめた。
「リア、どうかしたのか?」
「えぇ、寝付けない夜には温かいミルクを飲んだらいいとよく言いますけれど、暑い夜にそれは逆効果かな?と考えておりました。」
何事かと聞き耳をたてていた男たちは目を見合わせると同時に口を開いた。
「「ココアじゃないの?」か?」
「え?」
「眠れない夜はマシュマロ浮かべたココアでしょ!」
「いや、むしろマシュマロは余計だが…。」
「お二人は…ココアでしたか?」
レジナルドは衝撃の事実を目の当たりにして動揺を隠せない。ジークフリートも驚いているのだからもしかしたらこちらが特殊なのだろうか?
「もしかして、あれって王宮だけの習慣なの?」
「多分、あれだろう?身体を温めて眠る前の体温を上げると──」
「あ~!ジーク、小難しい話はいいからさ。え~。でもなんかちょっとショックだな、ホットミルクかぁ。」
「リラックス効果のあるハーブティーもいいと聞いたことがありますよ?」
「でもさ、あれだよね。どれも夜中に自分一人で用意してるところ想像すると…寂しいよね。」
今度はジークフリートとセシリアが顔を見合わせた。
「普通は母親が用意するものかもしれないな。私たちには縁がなかったが…。」
──ん?ちょっと待てよ?
「ジーク!俺どんだけお子様だと思われてるわけ?」
セシリアが顔を背けて向こうを向いた…その肩が震えている。
「なんだ、授業中の居眠りをこっそり起こしてほしいんだろう?」
「そうだけど!そうじゃない!」
「じゃあ眠れない夜はココアを作って添い寝でもしてやろうか?」
「いや、そっちの方が絶対寝れないから!ていうかリア様向こう向いてても笑ってるの分かってるからね?」
ふと見ると馬車の扉の前で何か言いたげな様子の騎士がレジナルドの方を見ている。ん?あの騎士は確か…。
「私は砂糖をたっぷり入れたホットミルク派です…。」
「…それは」
「──ないな。」
即座に否定された騎士は無言で馬車の扉を開くと、乗り込む一行に向けて目礼をした。
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