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まきのび

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序章

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キーンコーンカーンコーン♪♪
学校終了のチャイムがなり、我先にと帰る者がいる中、机に覆いかぶさるように寝ている少年が1人。その少年の元に駆け寄る少女が1人いる。駆け寄ると同時に、寝ている少年に声をかけた。
蒼「黒起きなさい!」
まるで母親の様に起こしているのはこの学校一の美少女であり、赤城財閥のご令嬢でもある《赤城 蒼》
蒼はとても麗しい顔立ちをしているが、モテた事がない。その理由が、美少女だから声をかけづらい…では無く、性格が母親の様で自分の親と重なるため、恋愛対象としては見れないからである。
赤城の簡易式説明が終わった所で、次は少年の説明に移ろうか。
彼は《白銀 黒》顔立ちは少し幼さを残しているが、そんな顔に目立つ所が一箇所ある。
それは、頬から首にまで到達している切り傷だ。この説明はまた今度にしよう、黒が起きたみたいだから。ついでに、黒はとてもモテるぞ。
黒「…んーよく寝た」
蒼の何度目かによる、揺さぶりでようやく起きた黒が開口一番にそんなことを口にする。
蒼「よく寝た。じゃないわよ、貴方以外皆んな帰ってるでしょ」
蒼はそんな黒を見て呆れつつも鞄を渡す。
いや、正確に言えば鞄を渡そうとした時だった。床から眩い光が発光し出した。
黒「これは…」
黒は何か知っているのか蒼の困惑とは別の困惑をしている。
光がさらに強くなり二人の体を包み込む、眩い光で目を閉じ次に目を開けるときは景色が環境が変わっていた。
蒼と黒が目を開くとそこは崩れかけの建物の中だった。
蒼「ここどこ?」
蒼があたりをキョロキョロと見渡しそんな事を呟く。黒はというと何かが、もしくは誰かがいるかのように一箇所を見つめている。
蒼「黒、どこ見てるの?」
黒「いや、なんでもないよ」
蒼に話しかけられたことにより、目線を外してそう答える。
黒が見つめていた先には、男がいた…それも尋常じゃない量の汗を掻いている男が、この男は《土間 風助》若くして隊長まで上り詰めた天才だ。
風助「あんな奴を召喚するなんて聞いて無いぞ」
恐怖を滲ませた声でそう呟く。まるで悪魔、もしくは修羅などのこの場所にいては行けない存在を見たように。汗をかいていることも忘れたようにその場で立ち尽くしている。
一方、黒達の方でも動きがあった。
黒「蒼気をつけて、誰か来る」
黒が何かに気づいたのか、蒼に注意するように伝える。だが、普通の高校生である蒼が急に注意だなんだと言われて反応できるはずもなく。
蒼が「え?」と黒の方向を向いた瞬間に崩れかけた建物の屋根上にいる者が蒼を押しつぶすように襲いかかる、そのタイミングに合わせるように黒の背後からも何者かが迫ってくる。
黒「懐かしいな…この感じ」
いつもの黒を知っている人物ならば誰もが首を傾げて「だれ?」と疑問に思うだろう。
なぜならば襲われている、殺気をぶつけられているにもかかわらず、その瞳は今まで以上に輝きを放ち口元には笑みを浮かべ恍惚とした表情だからだ。
そう、黒は生粋の戦闘狂(バトルジャンキー)だから。日常生活ではまず見ることのない黒の表情を見た蒼は自分が襲われているにもかかわらず、黒から目線を外すことができない。襲ってきている何者かよりも目の前の黒に恐怖を感じているから。
蒼「黒?大丈夫?」
黒「ああ…最高の気分だよ」
恍惚とした表情のまま、蒼に応える。
そして後ろから襲いかかってきた人物を見ようともせずに左足を軸とした後ろ回し蹴りを放つ。攻撃される事を想定していなかったのか後ろ回し蹴りは襲ってきた人物に直撃する。蹴られた人物は驚いた顔をしたが、ダメージを食らってないのか軽く後ろへ飛び退くだけだった。
これを見た黒は、恍惚とした表情から一変させ真面目な顔になり何かを考え込む。
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