異世界から来る兄の手紙

ゆぃ♫

文字の大きさ
3 / 7

2通目の手紙

しおりを挟む
1ヶ月ほどして学校から帰ると。
母が、玄関に座っていた。

「おかえり、もうすぐ帰ってくるかと思ってたのよ」と言われ、何事か?
と思い様子を伺うと、母の手に持たれているものに気がついた。

「あ、お兄ちゃんから手紙??」と質問をすると、持っていた手紙を差し出し。

「茜に」と渡されなんだか疲れているようだった。
「お兄ちゃん心配?」と問いかけると、「そうね読んでみましょう」と言われ2人で部屋に入り座って気持ちを落ち着かせてから読み始めた。

1ヶ月程経っただろうか?とありふれた文章から始まった。

茜元気にしているだろうか?そちらの様子を知る手段はないが元気にしているだろうと思う。
こちらはというと、魔法を使えるようになった。

ギルドで一通りの話がおわって外に出た。
「さて、今日はこのまま街を見ながらいるものを買いに行こうと思うけど。先に宿に荷物を置きに行くかい?」と透が問うてきた。

「そうだね、見て回るだけなら荷物は置いてこようかな?ところで、買い物するお金は?なに?」と、ギルド裏にある宿に向かって歩きながら聞く。

「こっちは、黄銅貨10円くらい、銅貨100円くらい、銀貨1000円くらい、金貨1万円くらい、って感じかな?その上の白金貨とかもあるけど1千万くらいだったかな?だから基本使わないやつ。まー今日の買い物は気にしないで。俺のおごりだから」

「そうかよかった」と話をしていうる間に宿に着く。

「2人1週間くらいよろしく」と誰もいないカウンターに大きな声で声をかけた。
奥のドアから、膨よかな女の人ができてて、「はいはい、同室かい?別かい?」とこちらに向かいながら問いかけてきた。

透がこちらをちられと見て「同室で」と答えた。「あいよ、銀貨3枚。ご飯食べるなら宿泊者だって言いな、やすくなるから」と説明してくれ。チェーンのついた板の様な物がわたされた。

透がそれを受け取。板に書いてある番号を確認し
「お!最上階端」と嬉しそうに言いながら。歩き出した

エレベーターなどはなく4階まで階段で登りドアを開けると。大きめのベットが1個あるだけでそれ以外のスペースはほぼない。

「え?」と疑問に思いながら部屋の全貌を見渡し透を疑いの目で見る。

「いや、そういう趣味はないから!早くその辺に荷物置いて行こう」と返事が返ってきた。
これは、節約的なことかな?と理解して貴重品と思われるものだけ小さめのカバンに入れ肩にかけていく。

「キャンプ用品持ってるってことは野宿はいつでもできるってことだよな?」と確認をされ頷いた。

周りを見渡しながら、ついていくと服屋さん的なところに入っていく。

「とりあえずこれとこれと」と冒険者らしい服装という感じのものを1セット買い揃える。

言われるがまま、それに着替え。
「前のじゃダメなのか?」と聞くと。
「あんな、小ぎれいで珍しい服着てたら夕食までに何回賊に襲われるか」と呆れ気味に首を振られた。

店を出て周りを見渡してみると、みんな破れていたり汚れていたりしている。裕福な町ではない様だ。

そのまま、武器を買いに行き、心臓を守るための皮鎧と腕で防御しても、怪我をしない様に籠手。
あとは、剣!異世界らしいごつい剣だ。そこそこの重さがあり。振り回すだけでも打撲、欠損しそうだ。

切れ味ははっきり言って悪そう、という感じの、代物だ。
「とりあえずはこんなものかな?初期投資は安く、しっかり戦える様になったら自分に合ったのをオーダーしよう」
と鼻歌交じりに楽しそうにしている。

なんだか懐かしい感じがする。「夕飯買って帰るか」と屋台で適当なものを買って返った。
宿は狭いためベットを椅子にして横にある小さな机で食べる事にした。

「食べ終わったら、魔法の練習をしよう」とハンバーガーの様なものを食べながら話をした。

「こちらの世界には魔力がたくさんあるから。匠にも感じ取れると思う。あちらの世界では魔力が少ないから感じ取る能力も育たないんだ」と話してくれる。
食べ終わり、二人向かい合わせでベットの上に座り、透の手の上に手を乗せ瞑想する。

手が暖かい。手というよりその周辺が暖かい。

目をつぶっているのに、色が見えるように縁取られているそんな不思議な感じがする。
「おーすごいな」と声を出すと。「ふふふ」となんとも嬉しそうな声が聞こえた。

目を開けてみると、爽やかに笑うイケメンがいた。
「感じ取れたら、次は息を吸って魔力を取り込む感じで全身に魔力が行き渡るイメージして。」
「あー暖かい」と感想を述ると。

今度は、ニヤニヤしながら「これで、お前もチートだな」と悪そうにいう。
「なんでチートだよ?こっちの人間はみんな魔法使えるんだろ?」と訝しげに問いかけると。

「こちらの世界では、魔力があって当たり前って感じだからな、わざわざ外の魔力を吸収するという特訓はしないわけ。普段から一定の量を吸収して、最大が一定で終わる。でも俺らはほぼ無限に吸収してその上自分で意識して吸収率もあげれる。魔法使い放題って事だ」

という感じです俺はチート系異世界人?異世界なのかは知らんけど。になったというわけだ!羨ましいだろ?


と締めくくられていた。
読み終わり横にいるお母さんの顔を見ると少し困ったような顔をしながら。
「心配しても仕方ないみたいね?元気そうでよかったわ」と言うとキッチンに向かって行ってしまった。

「うん」と返事をして部屋着替えに行くのであった。


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢

さら
恋愛
 名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。  しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。  王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。  戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。  一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。

お后たちの宮廷革命

章槻雅希
ファンタジー
今は亡き前皇帝・現皇帝、そして現皇太子。 帝国では3代続けて夜会での婚約破棄劇場が開催された。 勿論、ピンク頭(物理的にも中身的にも)の毒婦とそれに誑かされた盆暗男たちによる、冤罪の断罪茶番劇はすぐに破綻する。 そして、3代続いた茶番劇に憂いを抱いた帝国上層部は思い切った政策転換を行なうことを決めたのだ。 盆暗男にゃ任せておけねぇ! 先代皇帝・現皇帝・現皇太子の代わりに政務に携わる皇太后・皇后・皇太子妃候補はついに宮廷革命に乗り出したのである。 勢いで書いたので、設定にも全体的にも甘いところがかなりあります。歴史や政治を調べてもいません。真面目に書こうとすれば色々ツッコミどころは満載だと思いますので、軽い気持ちでお読みください。 完結予約投稿済み、全8話。毎日2回更新。 小説家になろう・pixivにも投稿。

転生小説家の華麗なる円満離婚計画

鈴木かなえ
ファンタジー
キルステン伯爵家の令嬢として生を受けたクラリッサには、日本人だった前世の記憶がある。 両親と弟には疎まれているクラリッサだが、異母妹マリアンネとその兄エルヴィンと三人で仲良く育ち、前世の記憶を利用して小説家として密かに活躍していた。 ある時、夜会に連れ出されたクラリッサは、弟にハメられて見知らぬ男に襲われそうになる。 その男を返り討ちにして、逃げ出そうとしたところで美貌の貴公子ヘンリックと出会った。 逞しく想像力豊かなクラリッサと、その家族三人の物語です。

【完結】かなわぬ夢を見て

ここ
ファンタジー
ルーディは孤児だったが、生まれてすぐに伯爵家の養女になることになった。だから、自分が孤児だと知らなかった。だが、伯爵夫妻に子どもが生まれると、ルーディは捨てられてしまった。そんなルーディが幸せになるために必死に生きる物語。

幽閉王女と指輪の精霊~嫁いだら幽閉された!餓死する前に脱出したい!~

二階堂吉乃
恋愛
 同盟国へ嫁いだヴァイオレット姫。夫である王太子は初夜に現れなかった。たった1人幽閉される姫。やがて貧しい食事すら届かなくなる。長い幽閉の末、死にかけた彼女を救ったのは、家宝の指輪だった。  1年後。同盟国を訪れたヴァイオレットの従兄が彼女を発見する。忘れられた牢獄には姫のミイラがあった。激怒した従兄は同盟を破棄してしまう。  一方、下町に代書業で身を立てる美少女がいた。ヴィーと名を偽ったヴァイオレットは指輪の精霊と助けあいながら暮らしていた。そこへ元夫?である王太子が視察に来る。彼は下町を案内してくれたヴィーに恋をしてしまう…。

あなたが残した世界で

天海月
恋愛
「ロザリア様、あなたは俺が生涯をかけてお守りすると誓いましょう」王女であるロザリアに、そう約束した初恋の騎士アーロンは、ある事件の後、彼女との誓いを破り突然その姿を消してしまう。 八年後、生贄に選ばれてしまったロザリアは、最期に彼に一目会いたいとアーロンを探し、彼と再会を果たすが・・・。

逆行令嬢と転生ヒロイン

未羊
ファンタジー
【注意】この作品は自己転載作品です。現在の他所での公開済みの分が終了後、続編として新シリーズの執筆を予定しております。よろしくお願い致します。 【あらすじ】 侯爵令嬢ロゼリア・マゼンダは、身に覚えのない罪状で断罪、弁明の機会も無く即刻処刑されてしまう。 しかし、死んだと思った次の瞬間、ベッドの上で目を覚ますと、八歳の頃の自分に戻っていた。 過去に戻ったロゼリアは、処刑される未来を回避するべく、経過を思い出しながら対策を立てていく。 一大ジャンルとも言える悪役令嬢ものです

婚約破棄したら食べられました(物理)

かぜかおる
恋愛
人族のリサは竜種のアレンに出会った時からいい匂いがするから食べたいと言われ続けている。 婚約者もいるから無理と言い続けるも、アレンもしつこく食べたいと言ってくる。 そんな日々が日常と化していたある日 リサは婚約者から婚約破棄を突きつけられる グロは無し

処理中です...