とある剣士の異世界転生!〜極大魔法?超越魔法?要りませんよ。ただの基本魔法で十分です……コピーもできますし?〜

朱雀

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新たな街と冒険者と森の異変

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 2日目、早めに起きた俺たちは、野営の片付けを終えて再び探索を始めていた。昼ごろまでは、散策中に話し合える位に余裕を持てていた。異変に気づいたのは飯を食い終わったお昼頃だった。

「…なぁ、なんか魔物のランクが低くないか?」
「そうだな。これは、なにか起きている可能性が高いな。気をつけて進むぞ。」

 森の奥の方に入った俺たちの前に現れたのは、Cランクの魔物、オーガ亜鬼族やDランク魔物バトルコッコ戦う鶏だった。森の外周に出るのも珍しい程ランクの魔物達だった。戦闘自体は危なげなく終わるが、これは少し変だ。ガイアスの言う通りに最大限警戒して進むか。

「…さて、これはもう異変確定だな。」

 ガイアスがそういって足を止める。その奥にあったのは、濃い毒々しい紫の霧に包まれている森だった。ガイアスの足一歩分位のの頃よりこちらには来ていない事より、なにか変な事が起こっているのは確実である。

「どうする?このまま帰ってもいいが…進むか?」
「いや、帰る。こんな毒々しいところに入りたくはない。」
「だよなぁ…だが、俺の立場的にここを覗かないとなんだよな。ここで待っとくか?」
「…ではついて行こう。どうせこの霧の効果を知らないだろうし。」

 この紫の霧はその見た目通り、人に害のあるモノだ。正式名称を穢気しょうきと言い、触れた者に「毒」「腐食」「自滅の呪い」「真なる怨念」などなど、危険なデバフを大量に付与するモノだ。なぜ分かったのか。それは、この穢気が魔法から生み出されているからである。俺のスキルは魔法を完全にコピーするモノであり、その力でこの魔法が俺のものになったからだ。ちなみに、この魔法から逃れるには触れなければいい為、内側に正常な空気を作る結界を展開しておけばいい事である。

 それらの事を話すと、結局俺がついて行く事になるだろうし、最初からついて行くことにした。それと、この異変の主犯に大体の見当はついた。恐らく「あの種族」だろうな。

「さって、行きますか。」
「待て。結界を張り終わっていない。」
「は?結界?」
「ああ、実は……………と言う事なんだ。」
「…つまり、今俺がそのままこれに突っ込んでいたら…。」
「溶けて跡形も無くなっていただろうな。」

 そんな状態になった自分の姿を想像したのか、めぐるましく顔色を変えるガイアスを横目に魔法を構築し、展開する。この結界は完全に密閉されているが、風魔法によって遥か上空から正常な酸素を包んで、ここに入れる仕組みになっていて、この中で酸欠になることはない。

「さ、いくぞ。ガイアス。」
「ああ。」

 ガイアスを先に立たせ、俺は魔法を隠しながら展開する。もし本当に「あの種族」が出て来るのだとしたら、この魔法がないと、対処がきついかもしれないからだ。

 はぁ、この奥にあった強大な気配がこちらに接近しているのが感じられる。これはちょっと面倒臭い戦いなりそうだなぁ…。

「お前たち、よくもわたくし下僕げぼく達を倒してくれましたわね!?この私、公爵級吸血鬼が一番娘フローラ・ブロードの名においてあなたたちを殺してあげましょう!《氷よ、閉ざせ 氷の棺アイスコフィン》《踊れよ踊れ 獄炎の小人フレアダンス》。」

 飛翔してきた吸血鬼は自分の言いたいことだけ言うと、さっさと上位の攻撃魔法を放ってきた。迫り来る氷の棘と高熱の炎を前に俺は少し慌てて、準備していた魔法を起動、並列起動でバリアバリア×150層を起動し、打ち消した。だが、あの魔法も小手比べだったらしく、同じランクの魔法を数十発も連続して放たれる。これは、このままではまずいな。

 相手の攻撃に流されると、こちらが防御に専念するしかないので、1億ぐらい重ねた《火球》を100位放った。だが、相手も普通の火球初級魔法と思われずに全て回避されてしまった。火球はそのまま空高く登っていき、巨大な爆発を何発も起こした。ここら辺を覆っていた霧も今の振動で消しとばしてしまう位の大爆発で、火球が爆発したところにあった雲は一欠片も残らずの消し飛ばされてしまった。

「やりますわね。ですが、それ位では私には勝てませんわよ。《闇よ、深き深淵の闇よ、我が______っと。邪魔しないでくださいな。」
「無理な話だ。極大魔法を放たれるのは勘弁だ。」
「そうですの。でも、すぐに食らうことになりますわよ。《我が命に応じ、顕現せよ 魔力の泉Infinity magic》」

 フローラの詠唱を魔法を撃つことで中断させ、軽口を叩く。ち、やはりその魔法は使えたか。
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