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八岐大蛇
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「じゃあ、始めるよ。」
ルーの力が減っていく。今、俺たちは屋敷の中央である、八岐大蛇を封印している場所の真上に来ていた。封印が少しずつ剥がされていき、最後の一枚の時に封印が壊れた。ルーを見るが、そちらが壊したわけでは無いらしい。
「来るぞ。全員回避!」
俺の声に合わせて全員が退避できた瞬間、俺たちが居た場所に巨大な蛇の頭があった。八つの首の一つだろう。その後もどんどん這い上がってきた。最終的に全ての頭と体が出てくると、全長20メートルはあるその存在が露わになった。…これはでかいな。
「どうする、レン⁉︎」
「デルタを安全地帯に連れて行ってくれ。それまでは俺が相手する。」
「…わかった。気を付けて。」
一瞬ルーの顔が歪んだが、力の差は分かっているようでそのまま退いていった。これで周りに配慮することは無い。存分に戦えるな。
「じゃ、戦ろうじゃ無いか。神話の化け物。そうだ、言っておくが俺は今日絶対に負けない。俺は約束を守るやつだからな。」
ズズズズズズズズズズズズズ。ドガッダガガガガガガガガガガガ。
初っ端からこいつは、全ての頭と巨体を駆使して俺を潰そうとする。…だが、その系統の攻撃は確実に守れる。俺の得意なタイプだ。
「【第二級完全魔法・古代神の体】【第二級完全魔法・真なる剣】。」
二つの第二級完全魔法の発動により、世界が揺れる。その効果により、俺の体は一時的に神を凌駕する物になり、俺の体の周りには、光でできた剣が顕現した。どちらも完全魔法の中でも圧倒的な力を得る代わりに、魔力を食う。とは言っても、俺にとっては1000分の1にも満たないがな。だが、流石に怪物。ダメージが一切見当たらないな。どうしようかな、これ。第一級をぶっ放しても良いんだが、これはまた別格の魔法で俺が制御をしくじると、この周辺で自然災害もびっくりな事が起こるはずだ。
ち、これは手詰まりか。こんなことを考えている間も八岐大蛇は絶え間なく襲ってくる。今の状態の俺だと楽にかわせるが、古代真の力の効果が切れるとちょっとまずいかもな。当たることは無いと思うが、余計なことを考える事ができなくなるな。こいつの暴れっぷりも凄いな。まるで破壊の意志の化身のように周りにある物を生物・非生物関係なく破壊されていく。はぁ、倒されもしないけど倒せもしない。面倒だな。
「キャァぁぁぁ!」
…何⁉︎あの悲鳴は…ルーの気配だ。まずい、確か向こうには二つの首がある。ああ、仕方ない。ちょっと約束を果たせなくなるかも知れないけど、これを使うか。
「【第四級完全魔法・位置交換】。」
これは、選んだ対象と自分な場所を交換する魔法だ。これでルートの位置を交換すると、目の前に大量の毒の液があった。この毒はまずいな。防御貫通系だ。だが、逃げきれない。
〈…小僧。俺と契約したからには、そんな雑魚に倒されることは許さん。お前はまだ己の力を弱く見ている。なぜお前が制御を失敗する?なんのための完全魔法だ?〉
またあの時と同じ声が聞こえた。どうやら背中を押されたようだ。ははっ、確かに何かまだよくは分かっていない力でできない事があったら驚きだな。しかも、あの声が雑魚って…。
「【第一級完全魔法・死の息吹】。【第一級完全魔法・滅死の光】、【第一級完全魔法・七色防御陣】。」
あの声を聞いて迷いを捨てられた俺は、二つの第一級を放った。そして、自分にも虹色に輝く魔法防御陣を構築した。これの効果はおそらく、八岐大蛇程度では壊せない。…だが、敵もまだピンピンしているようだ。気配が残っている。一応、体に大きな傷ができているが、もう再生が始まっていてそう時間が経たぬうちに治るだろう。
〈まだだ。まだお前は到達できていない。完全魔法はそんなモノじゃない。もっともっと力をこめろ。術の限界を超えろ。それこそがお前の欲している力だ。〉
「…そうか。俺は力を望んでいたのか。いや、そうかもしれないな。自分の周りを守れるために。理不尽から逃れる為に。そして、やっとお前が言っている意味がわかったよ。【完全魔法・絶対切断】。」
〈クク…到達したか。それが魔術の真理だ。クククククク……………〉
ルーの力が減っていく。今、俺たちは屋敷の中央である、八岐大蛇を封印している場所の真上に来ていた。封印が少しずつ剥がされていき、最後の一枚の時に封印が壊れた。ルーを見るが、そちらが壊したわけでは無いらしい。
「来るぞ。全員回避!」
俺の声に合わせて全員が退避できた瞬間、俺たちが居た場所に巨大な蛇の頭があった。八つの首の一つだろう。その後もどんどん這い上がってきた。最終的に全ての頭と体が出てくると、全長20メートルはあるその存在が露わになった。…これはでかいな。
「どうする、レン⁉︎」
「デルタを安全地帯に連れて行ってくれ。それまでは俺が相手する。」
「…わかった。気を付けて。」
一瞬ルーの顔が歪んだが、力の差は分かっているようでそのまま退いていった。これで周りに配慮することは無い。存分に戦えるな。
「じゃ、戦ろうじゃ無いか。神話の化け物。そうだ、言っておくが俺は今日絶対に負けない。俺は約束を守るやつだからな。」
ズズズズズズズズズズズズズ。ドガッダガガガガガガガガガガガ。
初っ端からこいつは、全ての頭と巨体を駆使して俺を潰そうとする。…だが、その系統の攻撃は確実に守れる。俺の得意なタイプだ。
「【第二級完全魔法・古代神の体】【第二級完全魔法・真なる剣】。」
二つの第二級完全魔法の発動により、世界が揺れる。その効果により、俺の体は一時的に神を凌駕する物になり、俺の体の周りには、光でできた剣が顕現した。どちらも完全魔法の中でも圧倒的な力を得る代わりに、魔力を食う。とは言っても、俺にとっては1000分の1にも満たないがな。だが、流石に怪物。ダメージが一切見当たらないな。どうしようかな、これ。第一級をぶっ放しても良いんだが、これはまた別格の魔法で俺が制御をしくじると、この周辺で自然災害もびっくりな事が起こるはずだ。
ち、これは手詰まりか。こんなことを考えている間も八岐大蛇は絶え間なく襲ってくる。今の状態の俺だと楽にかわせるが、古代真の力の効果が切れるとちょっとまずいかもな。当たることは無いと思うが、余計なことを考える事ができなくなるな。こいつの暴れっぷりも凄いな。まるで破壊の意志の化身のように周りにある物を生物・非生物関係なく破壊されていく。はぁ、倒されもしないけど倒せもしない。面倒だな。
「キャァぁぁぁ!」
…何⁉︎あの悲鳴は…ルーの気配だ。まずい、確か向こうには二つの首がある。ああ、仕方ない。ちょっと約束を果たせなくなるかも知れないけど、これを使うか。
「【第四級完全魔法・位置交換】。」
これは、選んだ対象と自分な場所を交換する魔法だ。これでルートの位置を交換すると、目の前に大量の毒の液があった。この毒はまずいな。防御貫通系だ。だが、逃げきれない。
〈…小僧。俺と契約したからには、そんな雑魚に倒されることは許さん。お前はまだ己の力を弱く見ている。なぜお前が制御を失敗する?なんのための完全魔法だ?〉
またあの時と同じ声が聞こえた。どうやら背中を押されたようだ。ははっ、確かに何かまだよくは分かっていない力でできない事があったら驚きだな。しかも、あの声が雑魚って…。
「【第一級完全魔法・死の息吹】。【第一級完全魔法・滅死の光】、【第一級完全魔法・七色防御陣】。」
あの声を聞いて迷いを捨てられた俺は、二つの第一級を放った。そして、自分にも虹色に輝く魔法防御陣を構築した。これの効果はおそらく、八岐大蛇程度では壊せない。…だが、敵もまだピンピンしているようだ。気配が残っている。一応、体に大きな傷ができているが、もう再生が始まっていてそう時間が経たぬうちに治るだろう。
〈まだだ。まだお前は到達できていない。完全魔法はそんなモノじゃない。もっともっと力をこめろ。術の限界を超えろ。それこそがお前の欲している力だ。〉
「…そうか。俺は力を望んでいたのか。いや、そうかもしれないな。自分の周りを守れるために。理不尽から逃れる為に。そして、やっとお前が言っている意味がわかったよ。【完全魔法・絶対切断】。」
〈クク…到達したか。それが魔術の真理だ。クククククク……………〉
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