日常の何かが狂ってる

水月虹

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子供の遊び

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私の友達の香菜ちゃんはかくれんぼが得意で、香菜ちゃんが見つかるのはいつも最後。

香菜ちゃんのすごいところは、ほとんど体を隠していないのに見つけられないっていう事。

前にやった時はただ壁を背中に体育座りをしていただけだった。

それなのに見つけられない。

今日も男の子二人と香菜ちゃんを誘って家でかくれんぼをした。

私が見つける役で三人には隠れてもらった。

ベッドの下やタンスの中、そしてクローゼットを開ける。

「香菜ちゃん。みいつけた。一番最初に見つけられた。」

「見つかっちゃったな。」

今日の香菜ちゃんいつもよりも表情が暗い。

何かあったのかな。

そう思いつつ、男の子二人を見つけ、一度休憩する。

すると香菜ちゃんがこんな事を言い出す。

「家の中だけじゃなくてさ、お外でかくれんぼしない?」

「分かった。そうしよう。」

みんなが行くと言ったので家の近くの大きな公園に行ってかくれんぼをすることになった。

じゃんけんで負けて私がまた見つける役。

範囲が広くなって香菜ちゃんだけじゃなく男の子二人も見つからない。

誰も見つからなくて、なんか怖くなって泣き出しそうになった。

そしたら、まだ見つかってないのにしんじ君が出てきてこう言ってくれた。

「かくれんぼ、もう終わろう。やっぱり広すぎるよ。」

「うん。」

それから二人で大きな声を出しながら、まだ隠れている二人を探した。

だけど、嘘をついていると思っているのか、出てこない。

そして日が暮れ始めた時の事。

大きな木の近くを探していると、地面に映る影に目が行った。

てるてる坊主だ。

風に吹かれゆらゆら動く、てるてる坊主みたいな影。

そのことをしんじ君に教えようと探してみると、どこにもいなくて、気づけば地面のてるてる坊主は二つになっていた。

「あーしたてんきになーれ。」

そう言って現れたのは香菜ちゃんだった。

いつもみたいな明るい表情になっていた。

「そういえばさっき、男子二人が帰って行くの見たよ。」

「え、そうなんだ。だったら、私たちも帰ろう。」

そして私は香菜ちゃんに別れを告げて、家に帰った。

そしたらママに怒られた。

「なんで家に置いていったの?香菜ちゃん一人で泣いてたよ。」
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