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15話 大魔導師、挨拶する
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王都の中心街から王城の方に向かうと、その途中に大きな建物がある。
王立魔導師団本部、ハルモニア王国魔術師達の目指す最高峰で最先端の魔術研究施設でもあるのだ。
僕とメリルが正門に近付くと、衛兵が制止した。
「メリル殿、失礼ですがお隣の方は?」
「我が師マリーダ様の御友人でマルクス様よ。私が助言をお願いして来ていただいたから問題ないわ」
メリルが返答すると、マリーダの友人でありメリル程の魔術師が助言を求めるレベルの実力者だと感じた彼らは慌てて道を開ける。
「し、失礼致しました!どうぞ、お通り下さい!」
「いきなり来た僕も悪いし、気にしてないから大丈夫だよ。王家直轄なら警備は厳しくするのは当然だからね」
僕は衛兵さん達にそう告げて門をくぐる。
すると前から数人を引き連れて歩いてくる魔術師の集団が僕達、というかメリルに突っかかって来た。
「おや?メリルではないか。何やら学院で賊に襲われたらしいじゃないか?早い所この俺の妾となる事を決めていれば、その様な事が起こらない様に動けたんだがね。所で、隣の御仁はどなたかな?」
典型的な野心家特有の泥々とした不快な視線をこちらに向ける。
するとメリルは、そんな彼らを無視するように僕へ話しかけて来た。
「マルクス様、彼らはウォーデン伯爵の門弟でそれは伯爵の長男、ランドルフ・ウォーデンです」
「貴様!ランドルフ様に対して不敬であろう!」
門弟の一人が声を荒げる。
僕はこんな面倒な茶番に付き合いたくないので、とっととこの不毛な挨拶を終わらせる事にした。
「伯爵の御子息ですか。僕はマルクスといいます。マリーダとは古い知り合いでして、何かあった時メリルを託されてましてね。賊に関してはメリルがこの辺りの有象無象に害されるような育て方はされていないのでご安心ください。それに僕もいるのでね。それではごきげんよう。メリル、行きますよ?」
メリルにそう告げて会話を切り上げると、メリルの肩を抱きすれ違う。
嫉妬や憎悪の混じった不快な視線を送られるが、僕は気にする事なくその場を後にした。
「あ、ありがとうございます…しかし、私などの為に伯爵家から目をつけられるかも…!」
「メリル、安心して下さい。僕は神でも崇拝されるような者でもないと言いましたよね?降り掛かる火の粉は払い除けますよ。二度と燃えないよう、火種ごとですけどね?」
メリルが僕の顔を見て咄嗟にビクッと肩を震わせた。
おっと、行けない行けない
メリルを怖がらせるつもりはないからね
しかし、やはり癖は中々抜けないな
僕はメリルを安心させる為にいつもの表情に戻して話す。
「さて、気を取り直して研究室に行こうか。僕もメリルに伝える事が出来たしさ。…ファウスト」
「主人、お呼びですか?」
影に入ったままのファウストが声だけで反応する。
「さっきの魔力の残滓、何処からか今すぐ調べてくれるかい?」
「了解致しました、主人」
ファウストの気配が消え、早速行動開始した様だ。
煙草に指で火を付けて紫煙を吐き出すと、僕はメリルに聞こえない声で呟いた。
「フゥ…隠居に戻りたいなぁ…」
王立魔導師団本部、ハルモニア王国魔術師達の目指す最高峰で最先端の魔術研究施設でもあるのだ。
僕とメリルが正門に近付くと、衛兵が制止した。
「メリル殿、失礼ですがお隣の方は?」
「我が師マリーダ様の御友人でマルクス様よ。私が助言をお願いして来ていただいたから問題ないわ」
メリルが返答すると、マリーダの友人でありメリル程の魔術師が助言を求めるレベルの実力者だと感じた彼らは慌てて道を開ける。
「し、失礼致しました!どうぞ、お通り下さい!」
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僕は衛兵さん達にそう告げて門をくぐる。
すると前から数人を引き連れて歩いてくる魔術師の集団が僕達、というかメリルに突っかかって来た。
「おや?メリルではないか。何やら学院で賊に襲われたらしいじゃないか?早い所この俺の妾となる事を決めていれば、その様な事が起こらない様に動けたんだがね。所で、隣の御仁はどなたかな?」
典型的な野心家特有の泥々とした不快な視線をこちらに向ける。
するとメリルは、そんな彼らを無視するように僕へ話しかけて来た。
「マルクス様、彼らはウォーデン伯爵の門弟でそれは伯爵の長男、ランドルフ・ウォーデンです」
「貴様!ランドルフ様に対して不敬であろう!」
門弟の一人が声を荒げる。
僕はこんな面倒な茶番に付き合いたくないので、とっととこの不毛な挨拶を終わらせる事にした。
「伯爵の御子息ですか。僕はマルクスといいます。マリーダとは古い知り合いでして、何かあった時メリルを託されてましてね。賊に関してはメリルがこの辺りの有象無象に害されるような育て方はされていないのでご安心ください。それに僕もいるのでね。それではごきげんよう。メリル、行きますよ?」
メリルにそう告げて会話を切り上げると、メリルの肩を抱きすれ違う。
嫉妬や憎悪の混じった不快な視線を送られるが、僕は気にする事なくその場を後にした。
「あ、ありがとうございます…しかし、私などの為に伯爵家から目をつけられるかも…!」
「メリル、安心して下さい。僕は神でも崇拝されるような者でもないと言いましたよね?降り掛かる火の粉は払い除けますよ。二度と燃えないよう、火種ごとですけどね?」
メリルが僕の顔を見て咄嗟にビクッと肩を震わせた。
おっと、行けない行けない
メリルを怖がらせるつもりはないからね
しかし、やはり癖は中々抜けないな
僕はメリルを安心させる為にいつもの表情に戻して話す。
「さて、気を取り直して研究室に行こうか。僕もメリルに伝える事が出来たしさ。…ファウスト」
「主人、お呼びですか?」
影に入ったままのファウストが声だけで反応する。
「さっきの魔力の残滓、何処からか今すぐ調べてくれるかい?」
「了解致しました、主人」
ファウストの気配が消え、早速行動開始した様だ。
煙草に指で火を付けて紫煙を吐き出すと、僕はメリルに聞こえない声で呟いた。
「フゥ…隠居に戻りたいなぁ…」
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