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第二章
初登院2
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そう言った刹那が後々、その関西へ行くことになるとはこの時はまだ知らなかったのである。
国会議事堂に入ると議員の名前が書いたパネルがあった。
「これか、テレビで見た国会に来たら押すボタンみたいなやつは。」
「ほれ、神威もはよ押しや?」
「あっ、はい。」
「神威先生。」
「あっ、若菜さん。」
「ん、なんやあのべっぴんな姉ちゃんは。」
「お初にお目にかかります。私、神威刹那先生の秘書をさせていただいております。佐倉若菜と申します。どうぞよろしくお願い致します羽鳥平一郎先生。」
「こりゃご丁寧にどうも。神威、お前の秘書めっちゃええ女やな。羨ましいわ!」
「羽鳥さん、その発言は若菜さんに失礼ですよ、確かに若菜さんは綺麗な人ですが、言い方が下世話です。」
刹那の発言に若菜は少しだけ顔を赤くした。
「あら、これは悪かったな。」
「羽鳥さんの秘書さんはどんな人なんですか?」
「ん?あぁー、うちの秘書はなー・・・。」
平一郎が歯切れ悪くそう苦笑いを浮かべていると、
「なんや、その嫌そうな顔はっ!」
「いだだだだだっ!」
突然現れた女性が平一郎の頬をつねったのである。
「えっ、羽鳥さん?」
「離さんかボケっ!」
「あんたが若菜さんにニヤニヤしてるからやないのっ!」
「ほんま乱暴な女やでこいつは。あぁ、神威、こいつが俺の秘書や。」
「初めまして、神威先生、うち羽鳥平一郎の秘書の遠海一葉って言います。よろしくお願いします。」
「神威刹那です。よろしくお願いします遠海さん。」
「一葉でいいですよ?神威先生。」
「わかりました。では、一葉さんで。後、俺のことも刹那でいいですよ?」
「じゃあ、ほかの先生がいないところでは刹那くんって呼ばせてもらうわ。」
「神威先生、そろそろお時間です。」
「あっ、はい。」
若菜さんに促されて四人で衆議院議場へと足を進めた。
議場の前で若菜さんと一葉さんと別れて羽鳥さんと二人で入った。
「おっ、神威、お前の席俺の隣やで。」
「本当だ。どうやら新人議員は前のほうに固められるみたいですね。」
そこから二人は特別会で行われる衆議院議長や内閣総理大臣を決めるための投票を行い、衆議院議員としての初仕事を終わらせた。
「うし、終わったな。ほな、俺は寄るところがあるからここで失礼するで。」
「あっ、はい。お疲れ様でした。」
刹那が余韻に浸っていると
「お疲れ様だったね、神威先生。」
と後ろから声が聞こえてきた。
「これは小野寺先生、お疲れ様でした。」
自由党の重鎮で、今回の新しい総理大臣である長谷川総理の長谷川内閣に入閣が予想されている小野寺博明衆議院議員が刹那に声をかけてきた。
「初めての国会はどうだったかな?初登院ではやはり話題の種だったようだけど。」
「正直緊張でよくわからなかったです。ですが、これから国会議員として頑張っていきたいと思います。」
「うん。君の良さはその謙虚なところだ。国会は足の引っ張り合いの場所だ。誰彼構わずというわけではないが、目を付けられたらその人は徹底的に潰される。その事だけは忘れないでくれ。」
「はい。ありがとうございます。」
小野寺議員はそう言うと刹那に軽く手を挙げて離れていった。
「神威先生。」
刹那が一人になるのを見計らったように若菜さんが声をかけてきた。
「若菜さん。どうしました?」
「浅田幹事長よりこの後に時間を作ってほしいと言われておりまして。」
「わかりました。今から行けばいいんですかね?」
「はい。そのように秘書の方より聞いております。」
刹那は浅田幹事長の待つ議員会館の浅田幹事長の部屋へと向かった。
浅田幹事長の部屋に着くと秘書さんが部屋へ案内してくれた。
「先生、神威先生がお越しになりました。」
秘書さんがそう声をかけると中から「入ってもらえ。」と声が聞こえてきた。
「失礼します。」
扉を開けて中に入るとそこには自らの席に座る浅田幹事長とその前にいて話をしていたであろう羽鳥さんの姿があった。
「やぁ、よく来てくれたね神威先生。」
「おっ、神威やないか。お前も浅田幹事長に呼ばれとったんか。」
「あれ、羽鳥さん。用事は浅田幹事長に呼ばれてたことだったんですね。」
「いや、二人が同じ時に来てくれて良かったよ。だが、どうやらもう顔見知りのようだね。」
「はい、初登院の時にお会いしました。」
「浅田幹事長が俺らを呼んだのは顔合わせっちゅうわけか。」
「あぁ。自由党の若きホープである二人を合わせて何かあれば互いに良き相談相手になると思ってね。」
「お気遣いありがとうございます。」
「羽鳥先生はこう口は軽いが芯の通った男だ。年も近い分よく相談するといい。神威先生は羽鳥先生も知っての通り最年少国会議員として注目の的の人物だ。だがそれだけじゃない。君と同じで人を惹き付ける魅力を持っているし、政治に関する知識も豊富だ。私は今の政治が好きじゃない。やれ年功序列だ。当選回数がどうだと自分の能力ではなく地盤の強さなどばかりと大事なことを二の次にしているやつが多すぎる。そんな国会に我らで新たな風を吹かせるのが君らだと思っている。期待しているよ。」
国会議事堂に入ると議員の名前が書いたパネルがあった。
「これか、テレビで見た国会に来たら押すボタンみたいなやつは。」
「ほれ、神威もはよ押しや?」
「あっ、はい。」
「神威先生。」
「あっ、若菜さん。」
「ん、なんやあのべっぴんな姉ちゃんは。」
「お初にお目にかかります。私、神威刹那先生の秘書をさせていただいております。佐倉若菜と申します。どうぞよろしくお願い致します羽鳥平一郎先生。」
「こりゃご丁寧にどうも。神威、お前の秘書めっちゃええ女やな。羨ましいわ!」
「羽鳥さん、その発言は若菜さんに失礼ですよ、確かに若菜さんは綺麗な人ですが、言い方が下世話です。」
刹那の発言に若菜は少しだけ顔を赤くした。
「あら、これは悪かったな。」
「羽鳥さんの秘書さんはどんな人なんですか?」
「ん?あぁー、うちの秘書はなー・・・。」
平一郎が歯切れ悪くそう苦笑いを浮かべていると、
「なんや、その嫌そうな顔はっ!」
「いだだだだだっ!」
突然現れた女性が平一郎の頬をつねったのである。
「えっ、羽鳥さん?」
「離さんかボケっ!」
「あんたが若菜さんにニヤニヤしてるからやないのっ!」
「ほんま乱暴な女やでこいつは。あぁ、神威、こいつが俺の秘書や。」
「初めまして、神威先生、うち羽鳥平一郎の秘書の遠海一葉って言います。よろしくお願いします。」
「神威刹那です。よろしくお願いします遠海さん。」
「一葉でいいですよ?神威先生。」
「わかりました。では、一葉さんで。後、俺のことも刹那でいいですよ?」
「じゃあ、ほかの先生がいないところでは刹那くんって呼ばせてもらうわ。」
「神威先生、そろそろお時間です。」
「あっ、はい。」
若菜さんに促されて四人で衆議院議場へと足を進めた。
議場の前で若菜さんと一葉さんと別れて羽鳥さんと二人で入った。
「おっ、神威、お前の席俺の隣やで。」
「本当だ。どうやら新人議員は前のほうに固められるみたいですね。」
そこから二人は特別会で行われる衆議院議長や内閣総理大臣を決めるための投票を行い、衆議院議員としての初仕事を終わらせた。
「うし、終わったな。ほな、俺は寄るところがあるからここで失礼するで。」
「あっ、はい。お疲れ様でした。」
刹那が余韻に浸っていると
「お疲れ様だったね、神威先生。」
と後ろから声が聞こえてきた。
「これは小野寺先生、お疲れ様でした。」
自由党の重鎮で、今回の新しい総理大臣である長谷川総理の長谷川内閣に入閣が予想されている小野寺博明衆議院議員が刹那に声をかけてきた。
「初めての国会はどうだったかな?初登院ではやはり話題の種だったようだけど。」
「正直緊張でよくわからなかったです。ですが、これから国会議員として頑張っていきたいと思います。」
「うん。君の良さはその謙虚なところだ。国会は足の引っ張り合いの場所だ。誰彼構わずというわけではないが、目を付けられたらその人は徹底的に潰される。その事だけは忘れないでくれ。」
「はい。ありがとうございます。」
小野寺議員はそう言うと刹那に軽く手を挙げて離れていった。
「神威先生。」
刹那が一人になるのを見計らったように若菜さんが声をかけてきた。
「若菜さん。どうしました?」
「浅田幹事長よりこの後に時間を作ってほしいと言われておりまして。」
「わかりました。今から行けばいいんですかね?」
「はい。そのように秘書の方より聞いております。」
刹那は浅田幹事長の待つ議員会館の浅田幹事長の部屋へと向かった。
浅田幹事長の部屋に着くと秘書さんが部屋へ案内してくれた。
「先生、神威先生がお越しになりました。」
秘書さんがそう声をかけると中から「入ってもらえ。」と声が聞こえてきた。
「失礼します。」
扉を開けて中に入るとそこには自らの席に座る浅田幹事長とその前にいて話をしていたであろう羽鳥さんの姿があった。
「やぁ、よく来てくれたね神威先生。」
「おっ、神威やないか。お前も浅田幹事長に呼ばれとったんか。」
「あれ、羽鳥さん。用事は浅田幹事長に呼ばれてたことだったんですね。」
「いや、二人が同じ時に来てくれて良かったよ。だが、どうやらもう顔見知りのようだね。」
「はい、初登院の時にお会いしました。」
「浅田幹事長が俺らを呼んだのは顔合わせっちゅうわけか。」
「あぁ。自由党の若きホープである二人を合わせて何かあれば互いに良き相談相手になると思ってね。」
「お気遣いありがとうございます。」
「羽鳥先生はこう口は軽いが芯の通った男だ。年も近い分よく相談するといい。神威先生は羽鳥先生も知っての通り最年少国会議員として注目の的の人物だ。だがそれだけじゃない。君と同じで人を惹き付ける魅力を持っているし、政治に関する知識も豊富だ。私は今の政治が好きじゃない。やれ年功序列だ。当選回数がどうだと自分の能力ではなく地盤の強さなどばかりと大事なことを二の次にしているやつが多すぎる。そんな国会に我らで新たな風を吹かせるのが君らだと思っている。期待しているよ。」
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