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第一章~家臣~
清洲同盟と逆転
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今川からの独立を内外に宣言した家康は次に以前囚われていた織田家との同盟を画策した。
長年の敵との同盟を考えた家康は評定の場で同盟を考えていると家臣たちに述べたが、それに古参の家臣たちは大反対で新織田派と反織田派の派閥が出来てしまった。
しかし、普段遠江のことを任せられている刹那はその相談を受けておらず、此度の意見を賛同したのは鷹匠から家康に取り立てられて武士となった本田正信であった。
刹那が遠江へと行った後に家康の近くに仕えていたが、その鼻にかけた性格が武人達には受けが悪く、この同盟の案の裏には正信の存在があると知っている三河の者たちが大いに反発することになったのである。
そのことに困った家康は評定後、刹那を二人だけで話がしたいと呼び出した。
「殿、刹那にございます。」
「入ってくれ。」
家康の許しを得た刹那は中に入ると家康はすぐに話を始めた。
「刹那、此度の同盟の案、お前はどう思った。」
「同盟については賛成にございます。」
刹那が賛成したことに暗くなっていた顔から少し笑顔が見えた家康、
「しかし、言い出す状況がよろしくありませんでした。」
「状況とは?」
「殿は織田との同盟があんなに反対されたのはなぜだと思いますか?」
刹那の問に対してすぐに「祖父からの宿敵だから。」と答えたが、
「殿、それだけでは半分の正解です。」
と一言答えた。
それを聞いて先が読めなかった家康は頭を悩ませた。
「殿、宿敵だから織田との同盟に反対しているのも、もちろんですが、その裏にいる本多殿が原因の半分なのです。」
「正信が反対の原因の半分と申すのか?」
刹那に答えを聞いても納得ができなかった家康は刹那の言葉の続きを待った。
「殿は本多殿が嫌われているのをご存知ですか?」
「正信が嫌われている。」
「やはり、殿はご存知ないのですね。」
刹那は1つため息をつくと話始めた。
「殿もご存知の通り、多くの御家臣方が私の元に教えをこいにいらっしゃいます。私はその時に皆様から様々なことを聞きます。悩みから他者に対する愚痴のようなものまで様々なことを。」
「皆、言いたいことがあるならばなぜに言わぬのだ。」
刹那の話に苛立ちを覚える家康を見た刹那は、
「殿、それは家臣としていえるものではございませぬ。あなたは我らの主。そのような方に愚痴など申せるものではありません。」
「だが、言ってもらわねばわからぬ。」
「それはごもっともなれど、主たるもの家臣の心を掴み、理解してこそ良き君主であると言えると思います。」
現代で若くして内閣総理大臣を務めていた刹那だからこそ言える君主論であった。
「そうか。話を折ってすまなかった、続けてくれ。」
家康の考えている顔を見た後に刹那は話を続けた。
「御家臣方が申される愚痴のほとんどが鷹匠から殿の側近となられている本多殿へのものです。私もまだ本多殿にはお会いしていないので正しく理解しているわけではありませぬが、皆様曰く、本多殿は武で名を挙げてこられた方々を能無しを見ているように見下しているとか。そのような方が絡んだ同盟案、ましてや、その相手が宿敵の織田となれば賛成などできるわけがございません。」
「ふむ。」
刹那の意見を聞いた家康は一呼吸おくと
「では、刹那なら、この同盟を皆に賛同させるためにどのような策を取った?」
と刹那に問を飛ばした。
「私ならまずはその話を石川数正殿、酒井忠次殿、大久保敬世殿など、御家来衆の中でも発言力を持つ方に内々に話を聞いておきます。その方々を味方に率いれることでほかの御家臣達の反発を抑えることができると思います。」
「なるほど、上の者をまとめておくとそこから下の者を説得するにも大事だと言うことか。」
「はい、殿が徳川家の主なれど、家は一人では成り立ちませぬ。家臣があってこその家、家臣達には何事も相談なさるのがよろしいかと思います。しかし、その相手は殿がきちんと選ばねばなりませぬが。」
「皆にも信頼されている人物こそ相談するに相応しいと。」
「いいえ、それだけでは足りませぬ。皆だけではなく、相談する殿自身も信頼できる方でなければ。」
「わしもか。」
「はい。殿が心から信頼でき、殿のために諫言すらできる人物はその役に相応しいと思います。」
「なら、わしにはその刹那が申す者に相応しい人物がおるではないか。」
家康は刹那を指差しながらそう言った。
「私でございますか?」
「うむ、刹那以上に適した者はおらぬではないか。わしが信頼でき、家臣達からの信頼も熱い刹那なら。」
「もったいないお言葉でございます。」
「まだまだ未熟な主だが、これからもわしのために動いてくれるか?」
「もちろんでございます。この身は徳川家、そして家康様のために。」
長年の敵との同盟を考えた家康は評定の場で同盟を考えていると家臣たちに述べたが、それに古参の家臣たちは大反対で新織田派と反織田派の派閥が出来てしまった。
しかし、普段遠江のことを任せられている刹那はその相談を受けておらず、此度の意見を賛同したのは鷹匠から家康に取り立てられて武士となった本田正信であった。
刹那が遠江へと行った後に家康の近くに仕えていたが、その鼻にかけた性格が武人達には受けが悪く、この同盟の案の裏には正信の存在があると知っている三河の者たちが大いに反発することになったのである。
そのことに困った家康は評定後、刹那を二人だけで話がしたいと呼び出した。
「殿、刹那にございます。」
「入ってくれ。」
家康の許しを得た刹那は中に入ると家康はすぐに話を始めた。
「刹那、此度の同盟の案、お前はどう思った。」
「同盟については賛成にございます。」
刹那が賛成したことに暗くなっていた顔から少し笑顔が見えた家康、
「しかし、言い出す状況がよろしくありませんでした。」
「状況とは?」
「殿は織田との同盟があんなに反対されたのはなぜだと思いますか?」
刹那の問に対してすぐに「祖父からの宿敵だから。」と答えたが、
「殿、それだけでは半分の正解です。」
と一言答えた。
それを聞いて先が読めなかった家康は頭を悩ませた。
「殿、宿敵だから織田との同盟に反対しているのも、もちろんですが、その裏にいる本多殿が原因の半分なのです。」
「正信が反対の原因の半分と申すのか?」
刹那に答えを聞いても納得ができなかった家康は刹那の言葉の続きを待った。
「殿は本多殿が嫌われているのをご存知ですか?」
「正信が嫌われている。」
「やはり、殿はご存知ないのですね。」
刹那は1つため息をつくと話始めた。
「殿もご存知の通り、多くの御家臣方が私の元に教えをこいにいらっしゃいます。私はその時に皆様から様々なことを聞きます。悩みから他者に対する愚痴のようなものまで様々なことを。」
「皆、言いたいことがあるならばなぜに言わぬのだ。」
刹那の話に苛立ちを覚える家康を見た刹那は、
「殿、それは家臣としていえるものではございませぬ。あなたは我らの主。そのような方に愚痴など申せるものではありません。」
「だが、言ってもらわねばわからぬ。」
「それはごもっともなれど、主たるもの家臣の心を掴み、理解してこそ良き君主であると言えると思います。」
現代で若くして内閣総理大臣を務めていた刹那だからこそ言える君主論であった。
「そうか。話を折ってすまなかった、続けてくれ。」
家康の考えている顔を見た後に刹那は話を続けた。
「御家臣方が申される愚痴のほとんどが鷹匠から殿の側近となられている本多殿へのものです。私もまだ本多殿にはお会いしていないので正しく理解しているわけではありませぬが、皆様曰く、本多殿は武で名を挙げてこられた方々を能無しを見ているように見下しているとか。そのような方が絡んだ同盟案、ましてや、その相手が宿敵の織田となれば賛成などできるわけがございません。」
「ふむ。」
刹那の意見を聞いた家康は一呼吸おくと
「では、刹那なら、この同盟を皆に賛同させるためにどのような策を取った?」
と刹那に問を飛ばした。
「私ならまずはその話を石川数正殿、酒井忠次殿、大久保敬世殿など、御家来衆の中でも発言力を持つ方に内々に話を聞いておきます。その方々を味方に率いれることでほかの御家臣達の反発を抑えることができると思います。」
「なるほど、上の者をまとめておくとそこから下の者を説得するにも大事だと言うことか。」
「はい、殿が徳川家の主なれど、家は一人では成り立ちませぬ。家臣があってこその家、家臣達には何事も相談なさるのがよろしいかと思います。しかし、その相手は殿がきちんと選ばねばなりませぬが。」
「皆にも信頼されている人物こそ相談するに相応しいと。」
「いいえ、それだけでは足りませぬ。皆だけではなく、相談する殿自身も信頼できる方でなければ。」
「わしもか。」
「はい。殿が心から信頼でき、殿のために諫言すらできる人物はその役に相応しいと思います。」
「なら、わしにはその刹那が申す者に相応しい人物がおるではないか。」
家康は刹那を指差しながらそう言った。
「私でございますか?」
「うむ、刹那以上に適した者はおらぬではないか。わしが信頼でき、家臣達からの信頼も熱い刹那なら。」
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