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第一章~家臣~
清洲同盟と逆転2
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「刹那、お主に皆を説得して欲しいのだが頼まれてくれるか。」
「はっ、お任せください。」
それから刹那は徳川家重臣の面々と内々に面会し、同盟への賛成を取り付けた。
皆、「刹那が申すなら下の者の説得は任せろ。」と口を揃えて言ってた。
それから数日後にまた評定が行われてそこで織田との同盟について今度は刹那が提案する形で行われた。
その評定の末席には問題の人物である本多正信もいた。
二度目の同盟の提案はすんなりと通り、それを見た正信は下を向きながら拳を強く握った。
「本当に刹那はすごいな。皆がここまですぐに納得をしてくれるとは。」
二度目の評定がすぐに全会一致で決まったことに機嫌を良くした家康は刹那を呼び出していた。
「殿、ここからが本番でございます。当家では納得されましたが、後は織田との結びつきをつけなければなりません。」
「そうだな。何か手はあるか?」
「殿の伯父上にあたられる水野信元殿が先日織田との同盟を結ばれておりますので、水野殿に口添えを願うのがよろしいかと。」
「そうだな。すぐに手配しよう。」
「この同盟の交渉役には石川数正殿が適任かと存じます。」
「刹那ではいかんのか?」
「他家では私が行くよりも石川殿が行かれたほうが印象がよろしいかと思いますので。それにまだ遠江の内政が済んではおりませぬので、長い間領内を離れるのは芳しくないかと。」
「そうか、わかった。数正に任せよう。」
それから、家康は織田との同盟のために尾張へと石川数正を派遣した。
それからまもなくして、石川数正は無事に織田との同盟を結びつけてきた。
その際に是非、清洲城へいらしてはどうかと織田家当主の信長から直々の言葉をもらったそうで、家康は刹那を始めとする重臣達を引き連れて同盟の署名を行うために尾張へと足を運んでいた。
家康一行が清洲城に入ると織田の重臣達が皆揃って待っていた。
その光景に驚いた家康であったが、表情には出さずに案内されるまま、信長が待つ大広間へと進んでいった。
「竹千代、久しぶりだな。」
「これはこれは吉法師様、いえ、織田家当主、織田信長殿。お久しぶりでございます。」
「これはこれは徳川家当主、徳川家康殿、丁寧な挨拶で。」
「家臣の手前もありますれば、当主としてきちんもした振る舞いをと心掛けております。」
「此度は、今川からの独立、および遠江奪取お祝い申し上げる。」
「ありがとうございます。すべてはこの家臣達の力にございます。こちらこそ、こたびは清洲城へのお招きありがとうございます。」
「あー、堅苦しい挨拶はここまでじゃ。家康、同盟、乗ると言うことで良いのじゃな。」
「はい、構いませぬ。我らにもこの同盟は利になりますれば。」
「よし、それでは早よう署名を済ませてしまおうぞ。」
「恐れながら。」
「ん。お主何者だ。」
「お初にお目にかかります。徳川家康が家臣、神威刹那と申します。この同盟の内容について、今一度署名の前に確認しとうございます。」
「何を確認したい。」
「まず、この同盟は軍事同盟であり、一方の領土が攻められた時、もう一方の国が同盟国に援軍を使わす。しかし、その攻めてきた国が自国の同盟国であった場合は中立を保つこと。この点は間違いございませぬか。」
「うむ、相違ない。」
「では、もうひとつ。この同盟は織田家、徳川家の二カ国間の同盟であり、対等関係の同盟である。また、期間は設けない。これも間違いございませぬか。」
「相違ない。」
信長から同盟の内容についての答えをもらった刹那は家康とアイコンタクトを取り頷いた。
「ほかに質問がなければ署名に移るが良いか?」
「はい。よろしゅうございます。」
それから信長と家康は署名を行い晴れて織徳同盟は締結された。
その日はその後すぐに大宴会が始まり、徳川家一行が三河に戻ってきたのは5日後のことであった。
三河に戻って落ち着いた家康は刹那が遠江に戻る前に一度話をするために自分のところへ来るように呼び出した。
「殿、此度はどのような御用でしょうか。」
「遠江に戻る前に呼び出してすまなかったな。刹那に聞きたいことがあった故来てもらった。」
「聞きたいこととは?」
「遠江の情勢はどうだ。」
「内政は順調に進んでおります。既に各国人衆は徳川に従属し、家臣に命じて鍛えておりますので、今川への備えとして、また駿河侵攻への先陣としてお使いになれると思います。」
「そうか。さすがは刹那だな。頼もしい限りだ。して、頼みがあってな。」
「頼みでございますか。」
「刹那の遠江での内政が終わり次第曳馬城を本拠地としようかと思うのだ。」
「岡崎から曳馬へとお移りになるのでございますね。」
「あぁ、そうだ。そこで、曳馬城城代である刹那に今のうちから城の改築を進めてほしいのだ。内政で忙しいとは思うがやってはくれぬか。」
「承知いたしました。殿が本拠地とするに相応しい城へと変えて見せましょう。」
家康に曳馬城の改築を任せられた刹那は家康と会った後すぐに遠江へ戻った。
「はっ、お任せください。」
それから刹那は徳川家重臣の面々と内々に面会し、同盟への賛成を取り付けた。
皆、「刹那が申すなら下の者の説得は任せろ。」と口を揃えて言ってた。
それから数日後にまた評定が行われてそこで織田との同盟について今度は刹那が提案する形で行われた。
その評定の末席には問題の人物である本多正信もいた。
二度目の同盟の提案はすんなりと通り、それを見た正信は下を向きながら拳を強く握った。
「本当に刹那はすごいな。皆がここまですぐに納得をしてくれるとは。」
二度目の評定がすぐに全会一致で決まったことに機嫌を良くした家康は刹那を呼び出していた。
「殿、ここからが本番でございます。当家では納得されましたが、後は織田との結びつきをつけなければなりません。」
「そうだな。何か手はあるか?」
「殿の伯父上にあたられる水野信元殿が先日織田との同盟を結ばれておりますので、水野殿に口添えを願うのがよろしいかと。」
「そうだな。すぐに手配しよう。」
「この同盟の交渉役には石川数正殿が適任かと存じます。」
「刹那ではいかんのか?」
「他家では私が行くよりも石川殿が行かれたほうが印象がよろしいかと思いますので。それにまだ遠江の内政が済んではおりませぬので、長い間領内を離れるのは芳しくないかと。」
「そうか、わかった。数正に任せよう。」
それから、家康は織田との同盟のために尾張へと石川数正を派遣した。
それからまもなくして、石川数正は無事に織田との同盟を結びつけてきた。
その際に是非、清洲城へいらしてはどうかと織田家当主の信長から直々の言葉をもらったそうで、家康は刹那を始めとする重臣達を引き連れて同盟の署名を行うために尾張へと足を運んでいた。
家康一行が清洲城に入ると織田の重臣達が皆揃って待っていた。
その光景に驚いた家康であったが、表情には出さずに案内されるまま、信長が待つ大広間へと進んでいった。
「竹千代、久しぶりだな。」
「これはこれは吉法師様、いえ、織田家当主、織田信長殿。お久しぶりでございます。」
「これはこれは徳川家当主、徳川家康殿、丁寧な挨拶で。」
「家臣の手前もありますれば、当主としてきちんもした振る舞いをと心掛けております。」
「此度は、今川からの独立、および遠江奪取お祝い申し上げる。」
「ありがとうございます。すべてはこの家臣達の力にございます。こちらこそ、こたびは清洲城へのお招きありがとうございます。」
「あー、堅苦しい挨拶はここまでじゃ。家康、同盟、乗ると言うことで良いのじゃな。」
「はい、構いませぬ。我らにもこの同盟は利になりますれば。」
「よし、それでは早よう署名を済ませてしまおうぞ。」
「恐れながら。」
「ん。お主何者だ。」
「お初にお目にかかります。徳川家康が家臣、神威刹那と申します。この同盟の内容について、今一度署名の前に確認しとうございます。」
「何を確認したい。」
「まず、この同盟は軍事同盟であり、一方の領土が攻められた時、もう一方の国が同盟国に援軍を使わす。しかし、その攻めてきた国が自国の同盟国であった場合は中立を保つこと。この点は間違いございませぬか。」
「うむ、相違ない。」
「では、もうひとつ。この同盟は織田家、徳川家の二カ国間の同盟であり、対等関係の同盟である。また、期間は設けない。これも間違いございませぬか。」
「相違ない。」
信長から同盟の内容についての答えをもらった刹那は家康とアイコンタクトを取り頷いた。
「ほかに質問がなければ署名に移るが良いか?」
「はい。よろしゅうございます。」
それから信長と家康は署名を行い晴れて織徳同盟は締結された。
その日はその後すぐに大宴会が始まり、徳川家一行が三河に戻ってきたのは5日後のことであった。
三河に戻って落ち着いた家康は刹那が遠江に戻る前に一度話をするために自分のところへ来るように呼び出した。
「殿、此度はどのような御用でしょうか。」
「遠江に戻る前に呼び出してすまなかったな。刹那に聞きたいことがあった故来てもらった。」
「聞きたいこととは?」
「遠江の情勢はどうだ。」
「内政は順調に進んでおります。既に各国人衆は徳川に従属し、家臣に命じて鍛えておりますので、今川への備えとして、また駿河侵攻への先陣としてお使いになれると思います。」
「そうか。さすがは刹那だな。頼もしい限りだ。して、頼みがあってな。」
「頼みでございますか。」
「刹那の遠江での内政が終わり次第曳馬城を本拠地としようかと思うのだ。」
「岡崎から曳馬へとお移りになるのでございますね。」
「あぁ、そうだ。そこで、曳馬城城代である刹那に今のうちから城の改築を進めてほしいのだ。内政で忙しいとは思うがやってはくれぬか。」
「承知いたしました。殿が本拠地とするに相応しい城へと変えて見せましょう。」
家康に曳馬城の改築を任せられた刹那は家康と会った後すぐに遠江へ戻った。
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